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動かせない他人と嘘

 思考がグルグルして行き止まることが多々ある浦桐創です、こんにちは。休職中のため、いつもより考えごとを多めにしています。

 自分がその時思ったことを忘れたくないから、勝手に語って整理していくね。脳の仕組みやら何やらは知らないのですっ飛ばして感情についてだけ書くね。

人間ってなんで嘘つくの?

 それはまあ、人間だから仕方ない。多少なりとも私も嘘つく。誰かにこれ可愛いかって聞かれたら可愛いって言う。「こっちの方が好みかもー」くらいは添えるかもしれない。
 でも人を貶めるような嘘と、「今を乗り切るために咄嗟に言っちゃったけれど、それ膨れ上がって最終的に詰むぜ」みたいな嘘はつかないようにしている。100%やってないとは言えないけれど、意識してやらない。ていうか、大それた嘘や約束に対する微妙なタイミングでの嘘って、言われた側はだいたい察しているからな!

嘘で悪者に仕立て上げられた話

 もう昔の話なので(気にしてなくはないけれど)、今では良い意味でどうでもいいやと思っているということを、前置きしておく。

 三年くらい前だったかな。私は他人の嘘に貶められて深く傷ついた。で、その人が吐いた嘘を私の当時信じたかった人は信じた。私は信用されなかった。まじで一ミリも言ってないことを、なぜ私が言ったことになっていて、なぜそれをオメーは信じてんだ? オメーにとっての私は、そんなことを宣う輩に見えていたのか? と、意味がわからなかった。それがきっかけで濡れ衣を着せられることが自分にとっての一番許せないことになった。

 それは今もそう。仕事でのミスですら、私ではないときに私が疑われると殺意が湧いた。相手が社長でも反論した。ただ、私がやったのだと思われるくらい私の普段の仕事が危なっかしいのだろうと、次第に「ここでの抵抗は無駄」と、もう諦める気持ちになっていった。古株は新人のせいにして解決したい。検察はとりあえず目の前にいる人を犯人にして解決したい。


 これを書いている今でも濡れ衣は試着ですらしたくないと思っているし、嘘で人を貶める行為は最低だと思っている。小学生のやる無邪気なつもりのいじめと変わらないとすら思う。まじで一生の絶許。忘れねえからな! なんか不快な思い出をわざわざほじくり返して甦らせている私はマゾなのか。いや、違う。解放宣言ですよ!

自分は一体何に呪われていたのか

 嘘つき野郎は絶対許しませんマジぶっコロコロポンマンの私でも最近になってやっと分かったことがあった。

 嘘の刷毛で罪のインクを私に塗りたくってきた張本人のことを、自分は心底憎んでいたのだとばかり思っていたのだけれど、それ以上に、私を信じてくれない、当時の『期待していた人』に失望したんだよね。でもって、失望するのはその人は無条件に私を信じてくれるはずだという驕りがあったからなんだよね。私とその人の間には絆も何もなかったのに、その時は信仰宗教だか薬だかで頭をやられた人のようにテキトーな幻覚を見ていたのだ(宗教も薬も実際にはやっていませんよ)。

 ちなみに、もう呪われていないし、あの日の私も成仏していると思う。ただ、時間を犠牲にして得た経験なので、ネタとしては一生面白おかしく使わせてもらいたい。あ、根には持っているからね!

詰まるところ、他人は動かせない

 それで結局私は何を望んでいたのか。たぶん、私を貶めた人間の嘘を証明して、嘘を信じた人からその人に怒ってほしかった。その嘘つきを傷つけてほしかった。しかし、その騙された人も元々びっくりするほどの嘘つきだったので、すごく意味なかった。いまここ数行だけで嘘って何回言った? 嘘フェスティバルやん。


 相手の気持ちや考えは、いくら私が主張をしたところで動かせない。他人の脳みそは他人のものなので、「こうだよ、それは違うよ」なんて言っても響かない。
 噂話なんかでもそうだけれど、「こんなことがあったらしいよ」は信じるくせに、「そうじゃなかったらしい」は浸透していかない。


 要するに何が言いたいかって言うと、他人に期待して勝手に失望するなよな! っていうだけの話。その人にはその人の信じるものや脳みそがある。動かないものは動かない。こちらが解ってほしいといくら願っても、説明しても解らせることはできない。だって他人だもの。
 私の心が広くなったわけでも何でもなく、他人に期待をするな、委ねるな、己は己で立て、歩けという当たり前に今気がついたという、それだけのことを回りくどく書いてしまった。


芦田愛菜さんの名言

以前、まとめサイトか何かで目にした芦田愛菜さんのインタビュー記事に以下のような発言がある。

「その人のことを信じようと思います」って結構使うと思うんですけど、それってどういう意味か考えた時に、その人自身を信じているのではなくて、自分が理想とするその人の人物像に期待してしまっていることなのかなと感じます。だからこそ人は「裏切られた」とか「期待していたのに」とか言うけれど、それはその人が裏切ったわけではなくて、その人の見えなかった部分が見えただけ」

 随分とお若いのに、初めからそれを悟っていて偉いね……! マジで賢いね。真理だね。私は芦田愛菜さんより随分長生きしてるのに、そんなことも知らんかった。気付かなかった。この人って前世何だったんだろう。神様ですか?
 私の嘘に対して思っていることとはちょっと違う話かもしれないけれど、「その人の見えない部分が見えただけ」と言う言葉にハッとした。見えない部分、何なら自分は見えていないことにして、むしろ分厚い布切れを掛けて遠ざけていたのかもしれない。

 最後に。冤罪で逮捕されたりしたなら、そこはおおいに主張して、真実を解ってもらいたいよね。染井為人先生の『正体』を読んで、冤罪本当に苦しい、あってはいけないと改めて思った。理解されないとかそういう問題じゃなくて、誤解されたままってしんどい。

 以上、ひとりごとでした。

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