”好”と”愛”とその先の。

”好”と”愛”の違いは何だろうか。

よく聞くのは、誰かを好きだと言うときは何かしらの理由があるが、誰かを愛しているときには理由がないという説。

なるほど。
たしかに好きという感情は、プラスの積み上げだと思う。

かっこいいから、優しいから、お金持ちだから…

でもそれは”愛”でも同じではないだろうか。

個人的には、”愛している”のレベルでは、まだ理由が存在していて、”〇〇だから愛している”という説明を聞いても違和感を覚えない。

僕にとって”好”と”愛”は感情ののめり込み度合いの違いでしかなく、「愛に理由なんてなくない？」と話す人は、単純に言葉にする気がないか、言語化能力が乏しいだけだと思っている。

ゆえに、何となくだよ（笑）と言って愛を語る人よりも、愛している理由を100個答えられる人の方がよっぽど素敵だと僕は思う。

だがしかし、そんな”愛”すら超えた理由なき感情はたしかに存在する。

それが”愛おしい”という感情。

愛とも近いが、自身の持ちうるすべての言葉を紡いでもなお言い表せない感情を僕は”愛おしい”と呼んでいる。

好きだなー、、と身に染みて思う日と同じくらい、まじで何なの？と思う日がある。
ずっと一緒にいたい、、と切に願う日もあれば、もう顔も見たくないと思う日もある。

それでも、つらいときにふと頭によぎる人で、美味しいケーキ屋さんを見つけたら今度一緒に来たいなと考えちゃう人で、面白いドラマを見つけたら真っ先に報告したい人。

そんな人が自分にとっての”愛おしい人”なんだと思う。

友達、恋人、家族を問わず、愛おしいと思える人、そして自分のことを愛おしく思ってくれる人を増やせるように。

今日も僕は僕を生きる。

水無月 双