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第18話 立ち直りのきっかけとなった「逆説的自信」という考え方

自分自身に最も必要なことは、自信を持つことだと思っていました。
でも、今の外見では、とても自分に自信を持てません。
でも、この状況を逆説的に捉えて、「こんなに不遇な状況にあるにもかかわらず、陽気に強く振る舞える自分」を演出することで、自分に自信を持とうと思ったのです。

少し分かりにくい考え方なので、ちゃんと説明しますね。
身の回りにハンディキャップを負っている人がいると想像してください。身体的な障害でも、社会的な障害でも、どんなハンディキャップでも構いません。
そういう人は、普通に考えると暗い気持ちになっているはずだし、元気が足りなかったとしても仕方がないよね、と感じてしまいます。
でも、そんな人がすごくポジティブだったら、どういう印象を受けるでしょうか。
この人はこんなに不利な状況にもかかわらず、ハツラツとしていて周囲を明るくさせている。
なんて、すごい人なんだろう。
純粋に、そういう印象を持つと思います。

事業が失敗して大きな借金を抱えてしまった人が、失敗を過去のことと笑い飛ばして、自分の目の前の仕事に一生懸命取り組んでいる姿とか。

サッカー一筋で生きてきたスポーツ選手が足に致命的な怪我を負ってしまってサッカーができなくなったけど、全く違う道に入ってイチから頑張り続けている姿とか。

逆境にある人が、それでも頑張っているというのは本当に尊敬できることだと思います。
そういうことに思い当って、自分自身も脱毛症を患うという比較的大きな逆境にあるのだから、その逆境にもかかわらず頑張ることができればよいと考えたのです。
そうすれば、周囲の人から認めてもらえる要素にもなるし、自分に対して自信を持つということにもつながるはずです。

ストレスを抱え続けていた私は、自分を好きになり、自信を持つための材料を求め続けていました。最初の半年間ほどはこのアイデアに気づきませんでしたが、逆境にいるということ自体をプラス要素に働かせることができるんだというのは、逆転の発想、コロンブスの卵的な発想で、とてもいいアイデアのように思えました。

そして、その信念をもとに、逆境に負けない強い自分を演じようと、少しずつ行動に移していったのです。

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