ピカピカ輝くワタシへ
じゃんけんで負けて蛍に生まれたの
なんてかわいい…
池田澄子さんの俳句
大好き
この俳句は、ちょっとはにかみながら蛍がつぶやいているイメージ。
「じゃんけんに負けて」ってことは、本当は蛍じゃないものになりたかったのかな。
でも、ちょっと照れ隠しのようにも聞こえるな。
恥ずかしがりながらも、蛍が蛍であることを、少し誇りに思っているような、そんなかんじがするんだ。
小さな虫。
成虫になってからは、数週間で死んでしまうんだって。
私たちに比べたら、短いその命。
私たちは勝手に儚いなぁなんて感じてしまったりするけれど、蛍はどう思うのだろうか。
光るというその特徴。
きれいでしょ、かわいいでしょって思うのかな。
それとも生きるための単なる手段?
光って目立ってやだな、なんて子もいるのかもしれない…
昔、蛍が私の腕に舞い降りたことがある。
ピカーっピカーって一定のリズムで光ったり消えたり。
うーん。君はわたしに何かを伝えたいのかい…?
目が離せなかった。
あっという間にゆらゆら離れていってしまったのだけれど。
人はいろいろなものに意味を与えたがる。
私が私として生きてる意味なんて、時々考えたりするけれど、案外意味なんてないのかもしれないね。
じゃんけんに負けたからかも。
もしかしたら、勝ったからかもしれないし。
気負わずに感じるままに生きてゆけばいいのかもしれない。