次男猫の事
次男猫と初めて会ったのは今から7年前、長男猫を亡くして2年5か月ほどが経った頃だった。その頃はまだ長男猫を亡くした寂しさで気持ちの整理のような事が出来ていなかったが、長男猫がいなくなった事で一番の心配事から解き放たれた思いもあった。次男猫と出会う数日前にはコブクロのライブ、日帰り遠征に出掛けたりもしていた。ごちゃごちゃと混在した気持ちではあったが、いずれにしても、もう一度、猫の子と暮らす日が来るなどという事は考えていなかった。
次男猫の事を少しだけここで書いた事もあるのだけれど、出会った日の事を書くと何故か次男猫が体調を崩したり食欲が低下(と言っても大した事はない)するので下書きしてはその都度全部消した。理由がわからない謎現象。次男猫が体調を崩すのは困るのでその事ではなく、その後の事を少しだけ。
長男猫と次男猫はほとんど正反対に近い性質を持っている。賢くて運動神経も良くて自立心が強く、クールでハンサムな長男猫。それに対して自分の気持ちに素直で何となくどんくさい、自立する気などもなくベタベタ、赤ちゃん顔でイケメンの次男猫。甘えん坊なのは同じだけれど甘え下手と甘え上手。食が細く食べさせるのに苦労した長男猫の唯一で最大の短所を見事に補って生まれて来た食欲もりもりの次男猫。と、いうふうに。
長男猫が赤ちゃんの時から最期までを見届け、猫の事を少しはわかっているつもりでいたけれど、これだけ違う二人の事を知り、私は次男猫に対しては全くの初心者なのだと思い知る。
まず次男猫の健康状態からは目が離せない。
1歳になる少し前にストルバイトになった事もあって、飲水量や排尿には細心の注意を払う必要が。1日たりとも気が抜けない。毎日、飲水量を測り、排尿もおおよその時間を目安に促すようにしてさせる。尿の様子(色、量など)をチェック、動物病院で定期的に尿検査も受けている。水を飲ませる、排尿を促しさせる習慣をつける事は難しく、出来るようになるまであの手この手で試行錯誤を繰り返しては実行。互いに失敗を繰り返しながらだが今も何とかやれている。
フードは獣医師の指導のもとでユリナリーの療法食を。これを食べてくれるのでその点は有り難い。(ルーティンはこれ以外にも)
次男猫はほとんど留守番も出来ないので、出掛ける時は用事を1日にまとめて全て済ませてしまう。その後はまた次の用事がたまるまでどこにも出掛けない。当然私は軽く家に引きこもり状態。用事もストレスもたまる。
次男猫が我が家の子供になったのが生後半年の時で、それまで別々に暮らしていた社会化期に留守番が身につかなかったのだと思うしかない。今となっては。
なのでコブクロのライブに行く時は(夫が相方なので)予めライブ当日に娘が休みになるようにシフトを組み、出掛ける前にやれる事は全てやり準備出来る事は全て準備して、後は娘に任せ開演に間に合うぎりぎりの時間に出掛ける。だからのんびり物販など見ている暇はない。思い切りライブを楽しみ、終わると余韻に浸る間もなく大急ぎで帰宅。遅い夕食を済ませたらまた次男猫の一日のルーティンに戻り、遊ばせ、運動させて水を飲ませる。
(話が少し脱線したので戻して)
長男猫と次男猫は一緒に暮らしていた事はない。二人は血の繋がった兄弟でもなく別々の時期に我が家の子供になった子たちだ。それなのに長男猫はちゃんとお兄ちゃんらしくて、次男猫はバリバリの弟キャラである事が不思議と言うか面白い。わかりやすく言うと知的でしっかりもののお兄ちゃんと、自由で我儘、思い通りにならないと怒り出す弟という感じ。(あくまでも我が家の場合)この二人は今生では別々に生まれて来たけれど、前世では本当の兄弟だったのではないかと思う。
そんな次男猫の可愛いところを少しだけ。
今年で7歳、体重も6kgを超え猫的には大人と呼ばれる年齢なのだが、顔はいつまで経っても赤ちゃん顔で鳴き声も子猫のよう。抱っこが大好きで一度、膝に来ると冬などは1時間や2時間は膝から降りず熟睡。足が痺れたり、その間、何も出来なくて困るけれど、それをするのは家族の中で私だけなところが可愛い。たぶんごはんをあげるのが私だからだという理由だろうがそれも可愛い。
耳も鼻も口の中も手足の肉球もピンク色でお腹はぽよぽよ。(ルーズスキン)水を飲む時はまずテイスティング、手をちょいちょいしてからぴちゃぴちゃ。ごはんはカリカリと良い音をさせて一生懸命食べる。一番の親孝行。時々(かなり)鳴き声が‘ごあーん‘(ごはん)と聞こえるところも、寝顔も赤ちゃん顔なところもとても可愛い。(ただの親ばか)
出会った日から7年。何だか忙しくてあっという間の7年間だった。
私たちにもう一度、猫の子と暮らす時間をくれた次男猫。シニアと言われる年齢にさしかかり、心配事が増える事もあるかもしれない。(ない方がいいけれど)
長男猫と過ごした21年間という尊い年月を知る私たちは、8年目の今日からも次男猫の健康を守りながら、一日一日を大切に暮らして行きたいとしみじみ思う。