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#026 墓に布団はきせられず

エピソード

みなさんさー
まだ録るんこれ?

これさ

あのさ、1時45分なんよ

今日紹介するのは「墓に布団はきせられず」です。
意味は、親が死んでから墓石に布団をかけていたわろうとしても意味がないということで、親孝行は親が生きているうちにしましょう!って意味ですね。同じ意味で「石に布団はきせられず」とも言いますね。この場合の石も墓石のことです。

この歳になると、自分の親にいつ何があってもおかしくない。
なんで、孝行できるのは今の内だなあと思ってるんですが、なんだかんだと後回しになってしまいます。親になって子が成長してきて初めて、親が自分に注いでくれた愛情が分かる気がします。
そんな日々で、朝とか仕事中とか、変な時間に親から電話がかかってくると、ドッキっとします。

そう言えば、新入社員の時に電話番で電話に出たら、もう死にそうなぐらいか細い声のおじいさんが、何か言ってるんですが全く聞き取れないんですよー
何度か聞き返すと、当時の支店長の名前を呼んでるみたいないんですよー
もう、びっくりして支店長に「支店長!お父様が死にそうな声で電話かけて来られてます!」って取り次いだんですが、支店長ちょっと怪訝けげんそうな顔しただけで、何事もないように電話先のおじいさんと喋ってるんです。で、電話切られたんで、おもわず「大丈夫ですか?」って聞いたら「いつものことじゃ!」って。「いつものことじゃ!」じゃねーよ!死にかけみたいな声で自分宛に電話かかってくるけど、なんともないから気にせず自分に回せ!って一言ひとこと言っとけよ!
あと、社員の誰かにおばあさんみたいな声で電話がかかってきたので、お母さんからお電話です!って取り次いだら、電話切った後「嫁じゃ!」とかもありましたね。「嫁じゃ!」じゃねんだよ!紛らわしいんだよ!

電話の話と言えばこの前、家で晩ごはんを食べた後、まったりしてたら、携帯に全く知らない電話番号から着信があるんですよ。
最近ワン切りとかもないし、何回かコールしてくるんですね。
数日前に固定電話の方に選挙のアンケートの電話があったので、携帯にまでかかって来るのかなあって電話に出たんです。
そしたら電話先から、ちょっと野太い感じのおじさんの声で、
「sottoさんですか?sottoさんの実家の近所に竹田たけだって家があったの覚えてますか?」って言ってくるんですね。
なんか声の感じが、怪談話の話口調みたいに聞こえたんですね。それか警官みたいな感じ。あと、固有名詞は変えてます。

竹田って家は近所で知ってたんで、「あ、はい」って返事したんですね。そしたら「その竹田って家に、大介だいすけって小さい男の子がいたの覚えてますか?」って。
その竹田って家に、大介っていう男の子がいて、その子が小学一年生ぐらいまでだったのは覚えてたんですが、その先の記憶が全くないんです。なんかいやだなーって思って「はい、覚えてますよ」って答えたら。
「その子が私なんですよ。私、竹田大介です」って言うんです。

ということで、怖い話じゃなかったんです。
選挙も近いんで、なんか投票の勧誘かなーって思ったんですが、そんな話でもなかったんです。

大介君のお家は諸事情あって、九州に引っ越されたらしんですね、で実家の周辺の不動産は全て処分されたと思ってたら、地籍調査で墓地だった土地を未だ所有している事が分かったらしんですね。
ただ九州にいて遠方の土地を所有してても手間がかかるだけなので、処分しようと思ったら墓地の一部を何軒かがまだ利用していて、その中の一軒がうちの実家だったようなんです。

今回知ったんですが、お墓って基本的に個人の土地には建てられないんですね。基本的には公営の墓地かお寺しか認められていないらしいんですね。
ただ、みなし墓地ってものがあるようで、法律ができた時点で墓地だった場所で行政の許可をとっていた場合は墓地として認められるようなんです。
その大介くんの土地がみなし墓地だったんです。

今回の場合、大介君が利用者の誰かに墓地全体をまるまる譲渡することは可能らしんですが、だれもそんな面倒な土地をまるまる引き受けてはくれないし、分割して譲渡するのが難しいらしんですね。
なので墓地をお寺に譲渡して、お寺から墓地を借りるかたちにして解決しようと、墓地を利用してる家に許可をとっていたら、うちの親父がうちのお墓の分だけ祖父の代に買い取ったと主張して困っているとの事でした。

だいたい話は分かったので、30年ぶりに話す大介くんと懐かしくてちょっと雑談をしてたんですが、電話の切り際に、どうしても小学1年生の可愛らしい大介君と電話先の声のギャップが気になったので、
「あんな可愛かった大介くんが、おじさんの声なんでびっくりした」って言ったら、「sottoちゃんも、十分おじさんですよ!」って返されました。

その後、なんやかんやあって墓地の件は円満解決したんですが、改めて両親の老いを感じてしまいました。私を守って育ててくれた、たくましくて、パワフルで、少なくとも子供の頃は聡明と思っていた両親はもういないんだ。あと、もう何年、何ヶ月、何日残ってるか分からないけど、両親に残された時間、2人から受けた愛情を孝行というカタチでちょっとでも返したいと思いました。

そうそう、今回の墓地の一件でちょっと誰かに相談したいなーって思って、私の大好きなポッドキャスト番組「ギチの完全人間ランド」のファンコミュニティのLineオープンチャットで、お墓や墓地に詳しい方いらっしゃいませんか?って呼びかけたら、ばどさんという方が直ぐにリアクションしていただいてXのDMで少し相談に乗って貰ったんです。
ばどさんは兵庫県の西宮市で整体のお店をされてる事は知ってたんですが、お墓や墓地にも詳しくてほんとに助かりましたー。
みなさん整体は是非ばどさんに!連絡は先は概要欄に載せておきますねー

最後まで聞いていただいてありがとうございます。
みなさんの親孝行のエピソードなんかのお便りを頂けるとありがたいです。


エピソードのメタ情報

第26回の台本です。
配信日は2024/11/2でした。

この歳になって親の偉大さ(偉大だった)がよく分かります。
経済的な状況が今とは全然違うとはいえ、両親は結構稼いでいたんだなぁって思います。で、その稼ぎの多くを私に注いでいました。
稼ぎだけじゃなくて愛情もたくさん注いでもらっていたんだなあって思います。

もしよかったら、このエピソードのポッドキャストも聴いてみてください。

「和尚は逃げても寺は逃げない」はポッドキャストで配信していて以下プラットフォームで聴取可能です。


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