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Blu-ray発売記念〜横須賀綺譚とジャニーズ
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公開から3年も経ってしまった……
ということは、撮影から5年も経ってしまったということだ。もちろんその間、ずーっとボーッとしていたわけじゃなく、「半年後にはクランクイン」と唱え続けて今に至る。今も準備中だ。いや、違うんです。今回こそマジで撮るんです。撮れるんです。
しかし、もう5年……。
この「もう5年……」という感慨こそが、『横須賀綺譚』で描いた《幽霊》の本性なんです。「5年経った」という事実は動かしようのない確たる事実。しかし、普段はその事実は目に見えない。頭の片隅にあっても顕在していない。見えないから、ある日、目の前に現れるとギョッとする。
僕たちは幽霊(=見えない現実)を見るとギョッとする。
「5年も経ったんだ」と、ある日、ギョッとする。
そして、もっともーっと、ギョッとしてまどろみから目を覚まさないとマズいんじゃないか? と思い「横須賀綺譚」を撮った。
幽霊に会いに行く。(横須賀綺譚のキャッチコピーね)
それは、現実と会って、再びギョッとするための旅なのだ。
ジャニーズ問題
こういう経験って、最近ありましたよね。あれ。そう、あれ。ジャニーズの性加害問題。もっと言えば、これ(小中学生に対する)性虐待ですよね。
これ、ハラスメント問題でよく耳にする《昔とは価値観が変わった》って話とは全然違う話ですよね。金と権力と能力と魅力と……をすべて持った、持ってしまったペドフェリア(小児性愛)の凶行だと思います。
ペドフェリアの衝動って、かなり強烈らしく(参照ABEMA TV)、街中で「小児科」の看板を見ただけで動機が激しくなるらしい。所為、ジャニー氏も地獄を抱えていたんでしょう。
そして救いがたいのが。この問題、僕も含めたみーんなが一度は耳にしたことがある「公然の噂」なんですよね。
目にし、耳にした国民的アイドルの暗ーい噂話。そんなパンドラの箱なんか開けたくない、という未必の故意がこの国(僕も含みますよ)を覆っていた。コレが幽霊です。ジャニー氏を中心とした忖度機械がこの問題を幽霊化した。安倍首相と同じですよね。問題はアベそのものより「アベを中心とした空気」。
そして、今回、BBCの報道という外圧によって《幽霊》が顕在化してしまった。みんながギョッとしてしまった。
いるんだけど、いないことにされる=幽霊
これって、明治維新(尊皇攘夷が一夜で文明開化)から1945年の敗戦(鬼畜米兵が一夜にしてギブミーチョコレート、民主主義万歳)、そして3.11(原発新規建設)にまで至って、何度も何度もなーんども繰り返されてきた「いつかきた道」(=歴史の幽霊)ですよね。
そんな、映画『横須賀綺譚』が5月31日に発売されますww
よかったら、買って見てください。それで、感想か何か聞かせてください。そのためだけにこの映画を撮りました。
そして、僕は今度こそ「幽霊」と会うために……新作撮るよー!