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現実エッセイ #7 今年



高熱で迎える年末。

感染症陰性の知らせを受けてもなお下がらない熱は不気味だ。小学生の頃から今回のような謎の短期熱発を繰り返す癖があるせいで、39度を超えてもさほど辛くなく寝転がっていられる。

ので、本来書く予定がなかった「今年」について。現実エッセイとして綴ってみようと思う。今回は今年の自分のiPhoneの一口日記メモから抜粋する。

1/10
インスタの投稿。僕より後発だった諒太のストップモーションのほうが伸びていることに納得がいかない。

1/18
大谷翔平選手に「1にフィジカル2にフィジカル3にフィジカル」と言われる悪夢を見て起床。

1/30
月見ルで開催したタイムスリップシティ、ぐらとのデュオが楽しかった。演出アリのライブをもっとやっていきたい。

2/18
はじめてのタイ。プーパッポンカリーだけじゃなく、古着の白ワイシャツしか売っていない天国のような店を見つけて、ハマった。

2/21
動く歩道の手前で、乗った瞬間のスピード差を体感したいがために無意識に少しゆっくり歩いてしまっている自分に気づく。

3/6
大仏ビームフィルターがどこぞの界隈でバズっていることを知る。インプレッションが20万を超えていた。

3/30
WWWXでjumadibaを観た。こんなにも我を忘れられるライブは今ない。

4/2
昭和記念公園でユビッジャ・ポポポーを目撃。彼は桜よりも春だった。

4/5
今日もダウ90000は恐ろしかった。

4/17
『ブランコ・スカイライン』の歌詞を書くために管制官志望の友達に話を聞いた。どうして空に憧れるのか。取材終わりでふいに旅行の話をしたら、目を輝かせて「えっ、どこの航空会社の飛行機に乗るの?!」と興奮気味に聞かれる。この人に聞いて良かったと思った。

4/20
沖縄にて。向井秀徳氏にライブ出演依頼の手紙を渡した!とんでもない夜になった!

5/6
旅行で北海道に来た。1年の中で5月だけ、名産品が何も穫れないらしい。富良野もまっ茶色。

5/17
松丸良吾が拉致犯になったら、きっと愉快犯だろうなとか考えてる。人質解放の条件としておそらく謎解きを出題するが、いつもの通り、みんなが答えにしっくりこないため一生懸命説明させられる羽目に陥り、犯罪のテンポが悪くなると思う。

6/9
『週刊奇抜』のレコーディングをした。いい感じ。

6/22
友達が今さらながらたまごっちにハマり直していた。貸してもらってやった。ご褒美と躾を繰り返し、少しでもミスすると言うことを聞かなくなる様がリアルで怖くなり、すぐに返した。

7/1
映画を観た後、トイレで1人になった時の雰囲気は独特だ。いつもよりも脳内の自分の声量が大きい。

7/15
すごく太いのに一方通行な道はとても良い。力は強いのに不器用な人みたいだ(東池袋にありがち)。

7/28
『週刊奇抜』のMVを撮った。演出する監督さんは木村さんのキャラを見抜くのが上手い。今回もハマり役だった。

8/6
なんとなく手持ち無沙汰に韓国語の単語を30個覚えてみた。いつまで覚えていられるだろうか。チンッチャアニョハセヨ。

8/19
『超現実館』のMV編集に追われている。しばらく音楽に触っていない。僕は映像マンを志望していたのかもしれない。

8/27
新しい雪駄を新調した!きもちよい!

9/4
夢が叶った日だった。『KIMOCHI』を一緒に歌うために舞台に再登場した向井さんに5秒間、見つめられた。見つめ返すしかなかった。きっとメンチを切るくらい睨みつけてしまったと思う。それでも向井さんの目は優しかった。

9/20
後期授業が始まった!大学の授業おもしろすぎる!この日は盆踊りについて学ぶ「祭祀文化論」。

10/15
広島、京都、大阪の3連チャン遠征。広島にもたくさんの人が来てくれた。今、関西遠征がアツい。

10/28
空音央監督『ハッピーエンド』おもしろすぎ。凄すぎ。

11/2
関西人の「パンプキン」のイントネーションが「原始人」と同じであることに気づく。

11/19
山中瑶子監督『あみこ』おもしろすぎ。魅力的すぎ。ナミビアは言わずもがな。もがなってなんだよ。

11/29
expop!!!!すごかった、パンパンのo-nest。今夜、カラコルムのライブの進化の種が見えた。

12/3
ミジンコ論争のmixの納期。もうしばらく音楽制作をしていない。僕はエンジニアを志望していたのかもしれない。

12/15
高圧洗浄機と格闘した。

12/26
板歯目のライブに行った。終演後、板歯目のふたりと、分あたりで計算したらあり得ないくらいの文字量で喋った。来年1月29日、世田谷の新代田での“トーキョー・ミッドサマー“が楽しみで仕方がない。

12/29
朝、発熱。初めての年末療養。大晦日は紅白。


今年4月にはじめたこのnote。ゆっくりではあったけれど更新を続けて、今回で14本目になる。本当の自分の日記である現実エッセイと、もっともっと本当の自分の思考の奥底を綴る超現実エッセイ。側から見ればいびつな形かもしれないこのスタイルも、ぼくは自分の場所を持てたという安心感に包まれた。動くことのない文章という静かなメディアで、何かを伝えるおもしろさにも気づきはじめている。

超現実館にお越しの皆様には、まず来年、2025年1月29日の“トーキョーミッドサマーvol.3“@新代田FEVERに足をお運びいただきたい。板歯目もパーオームも、僕がライブを見て一目惚れした本当にかっこいい2組だから!

そして1/8にはミジンコ論争のリリースも控えている。知っている?ミジンコ論争。僕がもうひとつ、もみじと組んでいるユニットだ。すでに1枚のEP『フィニョイスキー先生を予習しよう!』と、2枚のシングル『テロメアの約束』『ドライブ論争』をリリースしているので、ぜひ聴いてみてほしい。

そんな告知をしたうえで、2024年の超現実館を終了する。来年もライブ会場やnoteでお会いしましょう。

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