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元採用担当者が教える、ブラック企業の見分け方(現地採用向け)

現地採用で日本から海外に就職するのは大変です。引っ越しも大変だし、ビザや労働許可証の問題もあるため、何かあっても、日本より辞めにくい(辞めれても、その国に滞在できなくなる)からです。

とは言え、海外企業の情報は(働いている日本人の数が日本国内に比べて少ないので)情報が少なく、探しにくいため、ブラック企業を察知しにくいです。

今回はベトナムの現地採用として複数社で働き、人事として採用にも関わっていた経験から、ブラック企業の見分け方をまとめます。

こんな兆候があったらブラック企業の可能性あり

1.やりがいを過度に強調する。
「やり甲斐は保証します!(=だから長時間労働や給与の低さは我慢してね)」やりがいがあるのは良いことですが、ここだけを強調してくる企業には要注意です。

2.長時間労働を武勇伝のように(特に社長や企業の幹部が)語る。
本来違法行為で、上司としては恥じるべきである部下の長時間労働を武勇伝のごとく語るのは、「残業=頑張っている」という旧伝統的日本企業の象徴です。こういう企業には生産性の概念もないので、入社しても非効率的な働き方が身についてしまいます。

3.求人がずっとかかっている。
人が入っては辞めていくので、常に求人中。ものすごい勢いで拡大していて、拡大のための採用なら良いですが、同じポジションの募集が数ヶ月〜1年以上に渡ってかかっているのなら、それにはきっと理由があります。

4.採用担当者からのレスポンスが悪い、遅い時間に返信が来る。
長時間労働すぎて(忙しすぎて)返信が遅くなる。もしくは、遅くまで仕事をしているため、遅い時刻の返信になる。

ブラック企業を察知するには

1.面接で現地採用の離職率、離職者数を聞く。
例えば、「直近3年で何人採用して、何人辞めたか?その理由は?」と聞きます。

もし、特別な理由もなく離職率や離職者数を伝えるのを躊躇うとしたら、それはその企業にとって「不都合な真実」がある可能性が高いです。そして、そのような企業は「地雷」の可能性が高いです。

元採用担当者視点でも、企業が応募者の転職理由、退職理由を聞くのと同じように、応募者がこういった質問をするのは至極真っ当なことだと思います。

仮に具体的な数は教えられなくても、辞めた人がいなければいないというはず。勤続年数もざっくりとは教えてくれるはずです(会社として大まかな数まで非公開にする理由がない)。

2.日本の本社の社風を調べる。
海外支社の情報は取りにくくても、日本本社の情報は口コミサイトから調べられます(「企業、口コミサイト」で検索)。海外支社=本社とは独立した企業ではありますが、その運営を中心的に行っているのは本社から派遣されている駐在員であり、それら駐在員の働き方は日本本社内で形成されています。
なので、本社が長時間労働体質=海外支社も長時間労働体質、の可能性が高
いです。

なお、口先ではなんとでも言えます。言葉だけの、「ワークライフバランス重視」は信用しないようにしましょう。面接でいい企業っぽい雰囲気を取り繕うのは意外と簡単です。
結果と数値を重視しましょう。経営者(採用側)は精神論ではなく結果、数値(離職率や勤続年数、残業時間数)で語るべきですね。



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