データで見るコインチェックのエンジニア採用 ~FY22下期編~
こんにちは、暗号資産取引所を運営しているコインチェック株式会社の大村です。現在、CTO松岡のもとでエンジニア採用、広報、組織戦略などを幅広く担当しています。
コインチェックは、2022年下期よりCTO室の最重要課題としてエンジニア採用を位置付け、CTO直下での採用活動に注力してきました。今年度は、2023年1月時点で約30名のエンジニアにジョインしていただくことができ、現在業務委託メンバーを含めて80名ほどのエンジニアがコインチェックの開発チームに在籍しています。
今回は、CTO室で取り組んだ採用活動を、実際に普段の業務で利用しているダッシュボードを使いながら振り返ってみようと思います。コインチェックの採用施策の定量的な効果測定のハウツーが、読者の皆さんのご参考になれば幸いです。
*今回の記事は、cluster社さんの記事に触発されて執筆しております!
分析の前提
1. 採用チームの規模
2022年12月現在、正社員2名(戸井田、大村)が採用業務を主管しています。また、業務委託・アルバイトのスタッフ数名に、アシスタントとしてオペレーションを担当してもらっています。
2. データ分析基盤
ATSはビズリーチ社のHRMOSを利用しています。データのダッシュボード化や分析に際しては、HRMOSから抽出したcsvデータをスプレッドシート抽出し、ダッシュボードはLooker Studioを活用しています。Looker Studioで開発生産性指標を可視化する取り組みも進めており、そちらも後日noteで公開したいと思います。
採用KPI
1. 採用実績
2023年1月25日現在、エンジニアの採用実績は正社員・業務委託合わせて30名となっています。
これまでコインチェックではほとんどの開発を正社員のみ(!)で行なっていましたが、下期は開発組織をより一層スケールさせるために、業務委託採用を開始しました。これを踏まえて、業務委託向けの契約プロセスや情報共有ルールなどを、現場のエンジニアの皆さんに協力いただきながら一通り整備しました。
グラフが示している通り、下期には業務委託採用の実績を着実に伸ばすことができており、努力が身を結んだ結果となっています。
2. 応募実績
2023年1月25日現在、エンジニアの応募実績は正社員805名となっています。(業務委託を除いています)
下期は、エージェント様とのリレーションを強化し、紹介数を安定的に確保できるようになったことが後押しとなり、月次での応募数が上期の2倍以上になっています。
これは、エージェント様との定例会議の設定や、希望人材の要件の明確化、Slackチャンネルを使ったコミュニケーションの迅速化などを通じて、相互に信頼関係を構築することができたゆえに達成できた数字だと思っています。
3. 応募経路
一番多いのがエージェント様経由でのご紹介で、ついでダイレクトソーシング、つまり各種求人媒体でのスカウトを経由した応募になります。つまり、エージェント様からの紹介と求人媒体を通じた応募が9割程度を占めている状況となります。
また、媒体に関しては、FY22下期現在コインチェックがエンジニア採用で活用しているのは下記となります。
4. 母集団担保
それぞれの採用チャネルごとに、母集団担保のKPIを設定しています。一部ですが、このように予実を追っています。
エージェント様からの紹介や、ダイレクトソーシングは一定の応募数を確保できているものの、自社求人からの応募が少ないのが現状です。目下、採用広報と連携しながら、採用市場における社名認知の向上に向けた広報戦略を策定しています。
オペレーションKPI
1. プロセス別のリードタイム分析
エンジニア採用はアジリティが何よりも大切です。候補者の皆さんの選考体験を良いものにしていくためには、オペレーションの効率性を可能な限り高めていくことが求められます。
そのため、コインチェックでは応募から内定までの目標リードタイムを25日と定め、選考のプロセス別のリードタイムをダッシュボード上で可視化し、課題発見を定常的に行う体制を敷いています。(該当プロセスに進んだ候補者を母数として平均をとっています)
リードタイムに大きな変化が生じている週/月がある場合は、リードタイムが大きくなっている候補者の方とのメールのやり取りや、社内の調整状況などを調査し、選考を進める上でのボトルネックの解消と防止策の検討を行っています。
細かいところでは、アシスタントさんのメールのタイトルやリマインドの頻度、候補者様からの日程のいただき方、メディア情報のご案内の仕方など、あらゆるオペレーションに毎週のように調整を入れています。
特に、エージェント様を介したやり取りの場合はオーバーヘッドが生じやすいため、返信速度向上に向けた施策を壁打ちさせていただく機会を頂戴したりするなど、オペレーションエクセレンスを追求するための工夫を重ねています。
これらの施策が奏功し、年末年始を挟んだ12月を除き下期はプロセス全体のリードタイムが縮小傾向にあります。
2. 選考体験に対する満足度
コインチェックは採用プロセスの効率性だけでなく、選考体験の品質向上にも注力しています。下期からは内定をお出しした候補者の方全員に、選考体験に係るアンケートに回答いただいています。
質問項目は下記の通りで、”良い、普通、要改善”の3段階で評価をいただいており、コインチェックでは全ての質問項目に対して2.4以上のスコアを保つことを目標としています。
アンケートの回答結果はダッシュボード上で追跡しており、目標達成していない項目については、改善施策を導入してスコアの推移を確認しています。
ご覧の通り、⑵書類授受が目標値未達となっています。これは、選考中に候補者の皆さんに依頼する資料や課題の提出に係るオペレーションが、適切に行われていないということを意味しています。
スコアの是正に向けて、依頼方法や文面、案内のタイミング、課題の選考内での活用方法に対して、テコ入れをしている最中です。
真摯な振り返り
GOOD
エージェント様との関係を強化し、安定して候補者の方を紹介していただけるようになった
チャネル別に母集団担保の目標設定を行い、予実管理と予算達成のためのアクションをアジリティ高く行うことができた
採用プロセスのリードタイム分析とボトルネック改善が進み、オペレーションの効率性は向上した
MORE
媒体や利用サービス別のROI測定を行い、より効果的なチャネル/サービスを見極め、ROIの高い媒体・サービスに投資を集中する
リファラルと自社求人経由での母集団形成を進めるため、採用広報と連携して自社メディアの発信を強化し、自社求人への動線を強化する。
モック面接の実施や質問項目の一定の標準化を通じて、面接品質の底上げを図る
テックリードクラスのエンジニアの方にリーチできるコネクション・チャネルを作る
より多くのエンジニアの皆さんを、コインチェックを盛り上げていく仲間としてお迎えできるように、採用業務は今後も徹底的にオペレーションエクセレンスを追求していきたいと思っています!
また、MOREの2つ目にある通り、コインチェックの採用市場における認知は十分とは言えず、オーガニック応募は十分に確保できていない状態です。今後は、これまで以上にテックブログ、note、FMなどの発信を強化し、エンジニアの皆さんに積極的に選んでもらえるチームへと進化すべく邁進してまります!(採用アカウントのフォローをぜひお願い致します!)
おわりに
以上、簡単にではありますが、FY22下期のコインチェックのエンジニア採用を振り返ってみました。私たちの採用業務の取り組みが、同じくエンジニア採用に取り組んでいらっしゃる方々のご参考になれば幸いです。
もう少し突っ込んだ話がしたい!という方は、
大村までぜひ直接ご連絡ください!(連絡先は一番下をご覧ください)
コインチェックはエンジニア採用中です!
コインチェックを一緒に盛り立ててくださるエンジニアの方を、絶賛募集中です!少しでも関心を持ってくださいましたら、まずはカジュアル面談からお気軽に申し込んで下さいますと幸いです。もちろん、私に直接DMかメールを送っていただいても構いません!
コインチェックCTO室 コンタクト
大村: sota.omura@coincheck.com
戸井田:ryuta.toida@coincheck.com
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