軍事戦略を学んで一騎当千になろう!(『孫子』編その4~読まれる理由~)


はじめに


筆者も『孫子』を20~30代の間に愛読をしてきました。
たまに読み返しますが、今は他の軍事戦略書の方を多く読んでいます。
なぜ、最初に『孫子』を愛読したのかを振り返り、考えてみました。
『孫子』以外の武経七書には、『呉子』や『六韜』などがありますが、数回程度しか読んでいません。

また、『戦争論』や『戦略概論』を実際に読んだのは、30代後半になってからだったように記憶しています。

軍事戦略書は多岐にわたりますが、『孫子』の解説書は、ずば抜けて多いように感じます。
読まれるから本が書かれ、さらに読まれるという、いい循環が出来上がっているのでしょう。

ここでは、『孫子』が読まれる理由を探っていき、記事にしていきます。

読まれる理由

『孫子』が読まれる一番の要因は、読破できることでしょう。
これは、大きいです。
この点で他の軍事戦略書より、『孫子』はかなり有利です。
そして、出版されている本が多いので、手に入りやすいのもいいです。
図書館でも数冊は置いてあるでしょう。

『孫子』以外の武経七書も手に入らないわけではないですが、出版数が限られています。
『孫子』以外の武経七書の解説はお世辞にも充実しているとはいえませんので、『孫子』に比べて分かりづらい状況です。
『孫子』以外に、武系七書の存在自体をご存じない可能性だってあるのです。

『戦争論』に目を向けてみましょう。
『戦争論』に至っては、通読するだけでも困難を極めます。
『戦争論』の通読に、一度挑戦してみてください。
挑戦すると、いかに『孫子』が通読しやすいかが分かります。

そして、『孫子』は解説が豊富です。
解説も、注釈からビジネスへの応用まで幅広くそろっており、読みたい解説を探すのにさほど苦労をしなくても済みます。
これは、とても魅力です。

限られた時間で読書をするわけですから、自分が読みたい内容が書かれた本に出合える確率が高いのはいいことです。

解説がつけやすい

注釈が入れやすいのも『孫子』の特徴になります。
それは、『孫子』が結論をバンバン書いているだけの軍事戦略書だからです。

通常は、結論を出すまでに理由などが書かれているのが普通です。
読者に納得をしてもらうには必要なことです。

ですが、『孫子』の時代では、字が読める人や書物の出版や流通も限られていたでしょうから、結論のみを載せただけの本でも貴重だったかもしれません。

また、何もない環境なら、結論だけの本でも重宝されたはずです。
全訳よりも抄訳が読まれるのと同じ感覚でしょうか。

結論に至る孫武自身の解説がないので、自分で解説をつける自由度が高いとも言えます。
出版されている本以外でも、ネットで解説がたくさん書かれている理由もここにあるのでしょう。

おわりに

軍事戦略を学ぶ1歩として「孫子」が読まれる理由は、ずばり資料の多さと言えます。

これはとても有利です。
読んで損はないです。
損がないから、読み継がれているのでしょう。
『戦争論』に比べれば、かなりいい環境と言えます。

資料が多いので、最初から自分に合った『孫子』に出合ええなくてもあきらめなくていいのです。
出合えるまで探索できるのも『孫子』のいい所です。

もし、みなさんが読んだ本の参考文献に『孫子』があれば、その本をぜひ手に取ってみてください。

きっと新たな発見があると思います。

みなさんにピッタリの『孫子』に出合えますように!

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