[FX手法] 勝てるマルチタイムフレーム分析 (MTF分析)の準備 その1
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)とは、複数の時間足の情報を組み合わせて相場を分析する方法です。マルチタイムフレーム分析は、フィボトレーダーならば必ず身につけるべき技術です。この記事では、マルチタイムフレーム分析を始めるにあたっての前提知識を説明します。マルチタイムフレーム分析を始める前に
マルチタイムフレーム分析って、なんかカッコいいですよね。4時間足が○○で1時間足が□□で5分足が△△なので、買います!売ります!とかサラッと言えると、デキるトレーダーに見えます。(実際、デキるトレーダーにかなり近づけます。)
ただし、マルチタイムフレーム分析はややこしいです。ここから話がグッと難しくなりますので、ここまでの他の記事で理解が不十分なところがあれば、まずはそちらをしっかりと理解されることをお勧めします。
個々の道具の使い方を覚えるのが「2桁の数同士の足し算」ぐらいの難しさだとすると、マルチタイムフレーム分析は「5, 6桁の数同士の掛け算」ぐらいの難しさだと思います。死ぬほど難しいわけではありませんが、ここでつまづかれたり、諦められたりする方が多い印象です。
ここをクリアできるか、できないか、運命の分かれ道です。頑張っていきましょう。
使用する時間足と用法
フィボトレードでは、4時間足、1時間足、5分足(まれに日足)を使って相場を分析します。それぞれの時間足には、用法(使い道)があります。
4時間足
1時間足では視界に入らないほど大きな相場の流れの中で、節目になる可能性のある場所を認識するために使います。
1時間足
フィボトレードにおける最重要時間足です。1時間足のトレンドを基準にトレードの方向性を考えていきます。
5分足
エントリー(新規で買うか売るか)を決断するために使う時間足です。1時間足で考えておいたトレードの計画に基づいて、5分足で決め手となる値動きを確認してエントリーします。
この使い分けは、しっかりと意識した方がよいです。
5分足はエントリーのタイミングを計るためだけに使います。もし、5分足を見て売ろうか買おうかと考えているようだと、フィボトレード的には大変ヤバいです。5分足を見るときには、1時間足以上で分析を済ませて、売るのか買うのか方針が決まっていなければなりません。
ついつい5分足をガン見してしまい、1時間足で考えていたことをすっかり忘れて、目先の値動きにつられて売ったり買ったりしてしまいがちです。しかし、目先の値動きでトレードすると負けます。5分足で下降トレンドに見えても、1時間足では上昇トレンド、ということはよくあります。この場合、5分足の下降を見て売りを考えるのではなく、1時間足を基準に、5分足で下げてきて下げ止まったら買い、とやるのが正しいです。
各時間足は、通常、以下のように3分割画面に表示して使います。左上に4時間足、左下に1時間足、右側に5分足です。
この配置になっていない方は、まずこちらの記事を参照して設定を済ませてください。
【超重要】チャートの形は時間足に関係なくだいたい同じ
4時間足、1時間足、5分足にはそれぞれの使い道があると言いました。しかし、時間足が違っても変わらないこともあります。
面白いクイズに挑戦してみましょう。
ここにある3枚のチャート画像には、ポンド円の過去チャートから拾ってきた4時間足、1時間足、5分足がそれぞれ1枚ずつ混ざっています。ただし、同じ日同じ時刻のチャートではないのと、目盛りは消してあります。どれがどの時間足でしょう。
▼正解はこちら▼(自分で考えたい方はこの下にはスクロールしないようにご注意ください)
はぁ?んなもん分かるか!
はい、分からなくて大丈夫です。分かる方がおかしい。こんなの、ポンド円とチャートが好きすぎて全チャート丸暗記している変態以外は正解できません。
大切なのは、チャートの形はどの時間足でもだいたい同じということです。
まあ、ここまで画面の左から右までそっくりな場所はそうそうないのですが、大きな動きに対しての戻しは、どの時間足でもだいたい50%とか61.8%とかの割合で起きているな、と、そういうところに注目しましょう。
この考え方は、これからチャート分析をしていく際に常に使います。
目盛りを消してしまえば、チャートの形はどの時間足もだいたい同じなのです。(とても大事なことなのでもう一度言いました。)
まとめ
今回の記事では、マルチタイムフレーム分析の入り口として、使用する時間足とチャートの配置を確認しました。マルチタイムフレーム分析は難易度が上がるので、基礎ができていない場合は基礎を先に学びましょうという話もしました。
最後に、重要な事実として、チャートの形はどの時間足でもだいたい同じという話をしました。
次回はもう少しマルチタイムフレーム分析の準備をして、その次の回でマルチタイムフレーム分析の例をお話しする予定です。