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世界の製薬メーカー/ 売上高ランキングと時価総額の関係を考察する
こんにちはそーすけです。
今回は毎年まとめ記事が出ている世界の製薬メーカーの売上高ランキングと株価の時価総額について見てみたいと思います。
ちなみに国内メーカーランキングはこちら
製薬メーカーの売り上げランキングについて
製薬メーカーの売り上げランキングの変遷
私が製薬業界で働き始めた頃から現在に至るまで、様々なメーカーの担当者と接する機会がありました。中には合併・分社化したり、新規参入してきた、はたまた国内から撤退したり・・・。特に製薬会社はいわゆる外資系企業が多いため、本国の都合で自分のキャリアや仕事が左右されることがよくあります。
今回は製薬企業の変遷を売り上げベースでまとめてみました。
売り上げランキング(2010年-2023年現在)
以下、Top10をまとめてみました。表の見方としては2010年を基準に、ランキングの上昇・下降を5年毎にみています。
また名前の長い製薬企業は下記のとおり略しています。
GSK=グラクソスミスクライン
J&J=ジョンソンエンドジョンソン
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2010年〜2015年の傾向
ファイザーやノバルティスなど上位はいずれもいわゆる降圧剤や脂質異常症治療薬がメインの会社です。この頃はメーカーMR数が非常に多く、できるだけマンパワーで稼ぐといった戦略をとっていました。
2020年〜現在の傾向
2015年を過ぎる頃から、がんなど悪性腫瘍やリウマチなどの自己免疫疾患に対する生物学的製剤が次々に上市され、ランキングにも変化がみられてきました。特に上位のロシュは抗がん剤や免疫抑制剤の販売が好調でした。
ちなみに一時代を築いたファイザーでしたが、その後の新薬開発に遅れをとってジリジリと後退していきました。そんな時に新型コロナパンデミックが発生し、結果的に2023年、ワクチンと治療薬の売り上げで再び1位に返り咲きました。
製薬メーカーの時価総額について
時価総額は未来の売上額ランキング
次に製薬メーカーの時価総額ランキングTop10(2024年6月頃)を挙げてみます。ランキングは下記のとおりです。
ちなみに時価総額は変動しますのであくまでも参考のみにとどめてください。
また、親しみやすいように円に換算してみました。こちらも為替の影響を多分に受けますので参考までに。
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こう見ると売上高ランク外のリリーとノボが1位、2位となっています。ニュースでも報道されているとおり、これはいわゆる肥満治療薬(GLP-1受容体作動薬)の爆発的な売上の期待感が株価を押し上げていると考えられます。
もしも市場の想定通りに売上が伸びれば、世界トップを狙える可能性もあるのではないでしょうか。
しかしそうはうまくいかないのが製薬業界です。
きっとその頃には同じようなタイプだけどちょっと改良された新薬が他社から続々と上市され、一気にレッドオーシャンになるでしょう。
また政府による価格介入(安くしろ)もくるでしょう。
一部の国では、特許を無視した模倣品の製造販売も考えられます。
今後も抗肥満薬の動向に目が離せないですね。
まとめ
今回は製薬メーカーの売上高と時価総額のランキングについて考察してみました。
製薬メーカーのランキングは、将来を予想する手掛かりになります。また新薬開発が各メーカーにとって生命線であり、将来の売上に多大なる影響を与えることが少しだけ理解できたかと思います。
*今回ご紹介した企業への投資をお考えの方は、あくまでも自己責任でお願いします。
国内メーカーについてはこちらにまとめてます。