【楔数の進化版】四素合成数とは何か
素数をかけざんしたものには、様々な名前が付いています。
2つの素数の積で表される数のことを「半素数」と言います。これは、2つの素数が同じものでも良く、平方数も半素数に含まれていますね。
また、3つの「異なる」素数の積で表される数のことを「楔数」と言います。こちらは、3つの素数がすべて異なるものでないといけません。
そして、今回紹介するのは「四素合成数」です。名前からわかるように、
異なる4つの素数の積で表される数
のことを言います。3つの場合が「楔数」ですから、その進化版が「四素合成数」というわけですね。
具体例を挙げます。1000以下の四素合成数は16個あります。
210=2×3×5×7
330=2×3×5×11
390=2×3×5×13
462=2×3×7×11
510=2×3×5×17
546=2×3×7×13
570=2×3×5×19
690=2×3×5×23
714=2×3×7×17
770=2×5×7×11
798=2×3×7×19
858=2×3×11×13
870=2×3×5×29
910=2×5×7×13
930=2×3×5×31
966=2×3×7×23
すべて2が含まれているため、すべて偶数となります。奇数で最小の四素合成数は1155です。
1155=3×5×7×11
また、連続する二つの自然数が四素合成数となるケースもあり、最小は(7314,7315)となります。
7314=2×3×23×53
7315=5×7×11×19
ちなみに、「四素合成数」をさらに拡張した「五素合成数」や「六素合成数」もあるそうです。
五素合成数の最小は2310=2×3×5×7×11、六素合成数の最小は30030=2×3×5×7×11×13です。
この最小の数を使った数を、以前紹介しました。それが、素数階乗素数でしたね。211, 2309, 2311, 30029は素数階乗素数です。30031は素数ではないので、素数階乗素数ではありません(30031=59×509)。
211=2×3×5×7 + 1
2309=2×3×5×7×11 − 1
2311=2×3×5×7×11 + 1
30029=2×3×5×7×11×13 − 1
いかがでしたか?
「半素数」、「楔数」、「四素合成数」。すべて覚えておきたいものです。
ところで、この投稿は本来2月10日に行うべきでした。なぜなら、
210=2×3×5×7
だから。2日遅れてしまいましたが、数字をより楽しむ方法として皆さんに知っていただけましたら幸いです。
素数はいつも、あなたのそばに。
Let's enjoy SOSU!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。