見出し画像

【素数ではない素数】グロタンディーク素数とは?

今月から、「偉人数」というテーマで記事を書き始めました。

マガジンはこちら

数字の世界では「〇〇数」という数字がたくさんありますが、中でも人の名前だとインパクトがありますね。

今回は、「グロタンディーク素数」という数について紹介します。由来は、グロタンディークさん(1928〜2014)の名前から取られています。どういうことか、順番に書いていきます。

まず、グロタンディーク素数は一つしかありません。それは、57

そして、

57は素数ではありません。57は以下のように素因数分解できるからです。

57=3×19

は????

なんで素数じゃないのに「素数」と呼ばれとるんじゃ…!?

と思う方が多いかもしれません。

57が「グロタンディーク素数」と呼ばれている理由は、以下のようなエピソードがあるからです(Wikipedia参照)。

グロタンディークが素数に関する一般論について講演をした際に、具体的な素数を用いて例を挙げることを求められたとき、彼が誤って57を選んだことに由来する。

グロタンディークさんは、(専門知識がないので語れませんが)数学界で様々な功績を残した偉大な人物です。上記にも書かれている通り、具体例で考察せずに抽象的に理論を構築しています。1966年には、数学界最高峰の賞と言われる「フィールズ賞」を受賞。天才ですね。

一方、10代の頃は第二次世界大戦に巻き込まれ、フランスの収容所から脱走していたというエピソードも。終戦後に大学を卒業し、本格的に数学の研究を始めたそうです。多くの困難を経験してきていることも、知っておくべきだと思います。

グロタンディークさんに関するエピソードについて、詳しくはWikipediaをご覧ください。

さて、以上の内容を踏まえて、僕は以下のような疑問が浮かびました。詳細を知っている方がいれば、教えていただきたいです。

「グロタンディーク素数」の名前の由来となった講演は、いつ行われたのか?

その上で、

いつから「グロタンディーク素数」と呼ばれるようになったのか?

さらに、

グロタンディークさんは、57が「グロタンディーク素数」と呼ばれていることを知っていたのか?


僕だったら、自分の勘違いによって自分の名前の数ができてしまうのは嫌ですかね。誰に…でも勘違いはあるもので、たとえすごい人でもミスは0%ではありません。

グロタンディークさんは2014年に亡くなっていますので、今から7年前。結構最近です。晩年はピレネー山脈の麓で隠遁生活を送っていたようですが、もし知っていたらどう思っていたのでしょうか?

少し前にイチローさんについて書きましたが、

51を素数と勘違いしたら面白いのに」と思ってしまった自分は不謹慎なのかもしれません…(他人の失敗を期待していることになる)。偉大な方なだけに、ちょっとした発言が大きな影響を及ぼしてしまうものですし…。とはいえ、グロタンディーク素数を知らなかったら、このような考えにはなっていなかったかもしれません。

いかがだったでしょうか?

勘違いにより生まれた「グロタンディーク素数」ですが、57だけでなく、他の偉大な功績についても、多くの人に知られていったらいいなと思いました。

素数はいつも、あなたのそばに。
Let's enjoy SOSU !

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?