楔数のチェックも忘れずに!
楔数(くさびすう)という数をご存知だろうか?
英語では、Sphenic numberと言うらしい。
知らなくて当然です。学校では習いません。
僕自身も、この言葉を知ったのは数年前。
「楔」という字が読めませんでした。
漢字が難しそうだから、内容も難しい…?
そんなことはありません!
楔数は、半素数の仲間みたいなものです。
(半素数について知りたい方は、「今月は半素数に注目!」という記事をご覧ください。)
そもそも、楔とは何なのか?
Wikipediaで調べたところ、以下のように記載されていた。
くさび(楔)とは、堅い木材や金属で作られたV字形または三角形の道具。
言葉だけではよくわからないので、画像検索をしてみてください。
とはいえ、ここには載せません笑。
なぜなら、楔数が「楔」と結びついているようには思えないからです。
どうして楔数と呼ばれているのでしょう?
知っている方は教えてください…!
ということで、ここから楔数について説明していきます。
楔数とは、以下のような数のことをいいます。
素因数分解したときに、異なる3つの素数のかけ算で表される数のこと。
つまり、
n=p×q×r
と表される数のことです。
ここで、「異なる3つの」という言葉に注目してください。
以前、半素数について説明しました。
n=p×q
と表される数でしたね。しかし、pとqは必ずしも異なるわけではありません。
6=2×3
は半素数ですが、
4=2×2
も半素数でしたね。
一方で、
30=2×3×5
は楔数となりますが、
44=2×2×11
は楔数ではありません。2が2つ登場しているからです。
「異なる3つの」という条件を忘れないようにしましょう!
★具体例:以下の数は楔数です。
42=2×3×7
105=3×5×7
154=2×7×11
異なる3つの素数のかけ算で表されていますね。
ちなみに、素数の後ろに0を1つ付けると楔数になります。
70=2×5×7
110=2×5×11
230=2×5×23
ただし、20と50は例外です。
楔数になる理由は、素因数分解が
2×5×素数
となるからですね。
いかがでしたか?
どうして「楔数」と呼ばれるのかはわかりませんが、どういう数なのかはおわかりいただけたと思います。
おさらいすると、
楔数は、
・素因数分解したときに、異なる3つの素数のかけ算で表される
・n=p×q×r と表される
日頃見かける数が楔数かどうかを確かめる人は、そうそういないと思いますが…
これまで紹介した数と組み合わせてチェックしてみてください。
つまり、
その数字が
素数なのか
半素数なのか
楔数なのか
を考えてみると面白いはずです…!
考え方自体は難しくないので、ぼんやりと数を見つめて考えてみるといいのかなと思います。頭の体操です!
ぜひ、確かめてみてください。
素数はいつも、あなたのそばに。
Let's enjoy SOSU!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。