【まさかの解説⑥】同窓会後半戦〜自分にはできなかった体験を主人公に〜
この記事は、5年前に筆者が執筆した「まさかの正夢」という小説の解説です。
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今回は、第5回「まさかのヒーロー」の内容をもとに書いていこうと思います。
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同窓会の後半戦。学年のアイドルたちによるパフォーマンスや卒業生の思い出話など、様々なシーンが出てきましたが、やはりメインは、主人公二郎のシーン。
予想外の形で、参加者全員の前で喋ることになってしまった二郎。しかし結果的に、それが良い効果を生み出すことになりました。
筆者は、人前で目立つのは好きではありません。自分に自信がそこまでないというのもありますが、単純に大勢の人がいる空間が嫌でした。雰囲気で疲れてしまうからです。
今回の話で、二郎は大人として一歩成長したと思います。疲れすぎて、酒が進んでしまったのは不安ですが、自分の殻を少し破れたようです。
皆さんは、同窓会で大勢の前で話をしたことはありますか?
筆者はありません。そもそも、以前も書いたように高校の同窓会は存在そのものすら知りませんでした…。
高校の頃は友だちがそんなに多くなく、会話も長続きしませんでした。二郎の同窓会での一人旅は、おそらく自分もやってしまうのではないかと思いますね笑。
とはいえ、全く友だちがいないかというとそうではなく、今でも連絡を取り合う親友が何人かいます。腹を割って話せる相手が一人でもいるだけで、大分違いますよね。
自分だったらどう振る舞っているか、を想像しながら、同窓会の様子を書きました。また、高校の頃の輝いていた人たちも思い出しましたね。
みんなの前で漫才をする、演奏する、アイドルグループを作ってパフォーマンスする。実際に描かれたこれらのシーンは、私が高校の頃に目にしたものです。
しかも、私の学年は高校の48期生で、ちょうどAKB48が盛り上がりを見せていた頃でした。あの時輝いていた人は、今でも輝いているだろうな…。そんなことを思っていました。
あと、二郎の内面の気持ちがたくさん登場しましたが、素直になれていませんでしたね。前に呼ばれるのは恥ずかしいけど、浪人仲間だった山本が登場したら『なぜ自分じゃないのか』と納得できず…笑。
そういうシーンも、もしかしたら自分と一緒かもなと思いますね。今回の展開はあまりにも上手く行きすぎているので、実際には起こり得ないでしょう笑。自分ができなかった体験を、小説の中で主人公に体験させている。これは、小説執筆の面白いところだと思いました。
気になっていた女子二人組とも話ができ、結果的に成功に終わった同窓会。今後どういう展開が待ち受けているのかに注目です。
あと、気づきました?二郎は『とある人』をディスってましたね。面白かったので良いんですが…笑。
大学院生の頃にこの小説を書き、お世話になった大学の職員さんにも読んでいただきたことがありました。その際、『特に同窓会のシーンは良かったね』と言っていただいたことを今でも覚えています。
素人が書いているので下手な表現が多いですが、同窓会のシーンに関しては思い通りに書き切れたのではないかと思います。小説執筆が楽しいと感じた瞬間でした。
今回はここまで。次回もお楽しみに!