【偉大なペア】ルース=アーロン・ペアを知ろう
ルース=アーロン・ペア
をご存知でしょうか?
「博士の愛した数式」という小説を読んだことがある方は、聞いたことがあるかもしれません。とても面白い性質だと思うので、今回紹介させていただきます。
ルース=アーロン・ペアとは、
2つの連続した自然数で、それぞれの素因数の和がが等しくなる組のこと
です。
具体例を挙げます。
714と715の素因数分解は以下のようになります。
714=2×3×7×17
715=5×11×13
それぞれの素因数をたし算をすると、
2+3+7+17=29
5+11+13=29
等しくなっています!よって、(714, 715)はルース=アーロン・ペアなのです。
実は、ルース=アーロン・ペアは20000以下で26組しか存在しません。
小さいペアをいくつか挙げると、
(5, 6)
(8, 9)
(15,16)
(77, 78)
(125, 126)
(714, 715)
(948, 949)
︙
と続いていきます。
さらに、(714, 715)には次のような特徴もあります。
714=2×3×7×17
715=5×11×13
ですが、両者をかけざんすると、
714×715=2×3×5×7×11×13×17
2から始まる素数を順番にかけていった数になってますね!こういう数のことを「素数階乗」と言います。
このように、ペアのかけざんが素数階乗になるものは非常に珍しく、20000以下だと
(5, 6)
(714, 715)
の二組だけ!「博士の愛した数式」でも、博士が熱弁してましたね笑。
素数階乗については、以前も書きました。身近な数だと「30」ですかね。
さて、書いていませんでしたが、なぜ「ルース=アーロン・ペア」という名前なのかというと、
これは大リーグの通算ホームラン数から来ています。
ベーブ・ルースが1935年に、通算本塁打記録「714」本を作りました。
長らく記録は破られませんでしたが、1974年にハンク・アーロンが「715」本目の本塁打を打ち、記録を破ったのです。
このときの「714」と「715」が上記の性質を満たしていたので、このような名前になったのだそうです。偉大な記録が詰まった、素晴らしいペアだなと思いました。
尚、ハンク・アーロンさんですが、今年の1月22に86歳で亡くなったそうです。ご冥福をお祈りいたします。
いかがでしたか?
偉大な記録が詰まった「ルース=アーロン・ペア」。興味がある方はぜひ覚えてみてください!
素数はいつも、あなたのそばに。
Let's enjoy SOSU !
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。