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サラ・ムーン写真展 / D'un jour à l'autre 巡りゆく日々


何の情報も持たず訪れたサラ・ムーン写真展。儚い絵画のような静寂を保った空間に、言葉は必要ありませんでした。

現代を代表する写真家の一人で、映像作家でもあるフランスの写真家サラ・ムーン。彼女自身、元々モデルであったこともあり、女性の色気が姿を現す一瞬を見事にカメラに収めている

『Femme Voilée - ヴェールの女』や

『Anonyme - アノニマス』が印象的。

被写体の女性達は皆揃って「時は過ぎ去るものよ」なんて言わんばかりの郷愁漂う “あの時” を思い起こさせる表情をしている。幻想的且つ詩的で霧となって消えてしまいそうな危うさがあるのに、同時に生きることへの力強さも感じさせる世界観、彼女がカメラを構えるとレンズの何処かが夢の世界の入り口となってるのではないでしょうか。

もし各々の世界観を一つの「箱」と例えれるのであれば彼女の箱には、エネルギッシュなパッションとこだわりが隙間なく敷き詰められていて、もがいてもがいてようやく探し出した結果が彼女の作品だろうと。正確にミリ単位まで計算し尽くされた完璧性ではなく「あえて崩す」ある意味での完璧性を感じさせます。

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