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R06【0901建設部門-土質及び基礎】選択問題Ⅱ-2『解答論文例』- 技術士第二次試験 -



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🔹R06_II-2-1|過去問題

 模式図に示すように臨海地域の埋立地盤上に半地下構造の貯水槽を新たに建設する計画がある。また、この貯水槽には地中管が接続され、近傍には他事業者所有の事務所棟が存在している。貯水槽の仕様は、外径Φ12m、地下部分深さ5m、地上高さ5m、運転貯水深7m(EL+2.0m~+9.0m)となっており、ハーフプレキャスト構造であり、部材等は耐震含め要求性能を満足している。一方で、供用後に起こりうる地盤の変状についての検討をこれから行わなければならない。
 貯水槽と地中管を建設するに当たり、計画業務の責任者として調査・設計・施工の複数の段階において、土質及び基礎を専門とする技術者の立場から下記の内容について記述せよ。なお、事務所棟は杭基礎構造であり常時・地震時ともに支持力や部材の健全性は確保されているとの情報を得ている。
(1)貯水槽と地中管の建設における調査・設計・施工の段階のうち、2つ以上の段階において検討すべき事項をそれぞれ挙げて説明せよ。
(2)本業務を進める手順を列挙して、それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べよ。
(3)本業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

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模式図

🔹R06_II-2-1|骨子案

1.調査・設計・施工段階における検討事項
 ①調査段階における地盤評価
  ・沈下特性と液状化検討
  ・地盤特性の把握
  ・地下水位モニタリング
 ②設計段階における構造検討
  ・基礎構造の選定
  ・安定解析の実施
 ③施工段階における変状対策
  ・地盤変状抑制
  ・周辺影響への配慮
2.業務手順と留意点・工夫点
 1)入念な地盤調査の実施
  ・調査方法の選定
  ・試験箇所の決定
 2)基礎構造の合理的設計
  ・地盤特性の反映
  ・総合的な設計検討
 3)地盤変状に配慮した施工計画
  ・変状抑制計画
  ・品質管理体制
  ・安全対策の徹底
3.効率的・効果的な関係者調整方策
 〇プロジェクト会議の定期開催
  ・関係者との情報共有
  ・課題解決の場の設定
 〇情報共有システムの活用
  ・データ共有の仕組み
  ・現場確認機会の確保
 〇進捗管理と事前対策の実施
  ・報告体制の確立
  ・事前対策の検討

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🔸R06_II-2-2|過去問題

 模式図に示すように市街地で地下構造物(躯体延長200m)の建設に伴う掘削土留め工事が施工されている。掘削範囲の右側地上に道路、家屋、道路下に地下鉄シールドトンネルが存在し、事前に延長方向に等間隔で5箇所のボーリング調査が実施され、設計断面として、模式図に示す土層構成・N値・設計水位(自由地下水、被圧地下水)などが設定されていた。土留め工は当初設計で5段の切梁で計画され、当計画で工事を進めたところ、5段目の切梁を設置する直前に、床付地盤の上向きの鉛直変位が急増した。このため、一旦、掘削内に注水し、鉛直変位が急増した位置の近傍で地下水の追加調査を行ったところ、砂層でGL-9.5mの被圧地下水位が確認された。ただし、その時点でシールドトンネルの変位は事前の予測値を超えていない。
 今後、床付地盤の鉛直変位の急増に留意した掘削土留め工事を進めるに当たり、掘削土留め業務の責任者として調査・設計・施工の複数の段階において、土質及び基礎を専門とする技術者の立場から下記の内容について記述せよ。
(1)調査・設計・施工の段階のうち、2つ以上の段階において検討すべき事項をそれぞれ挙げて説明せよ。
(2)本業務を進める手順を列挙して、それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べよ。
(3)本業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

「日本技術士会」HP
模式図

🔸R06_II-2-2|骨子案

1.調査・設計・施工段階での検討事項
 1)調査段階
  ・被圧地下水挙動の詳細把握
  ・追加ボーリング調査、長期モニタリングの実施
  ・数値解析モデル精度向上のためのデータ収集
 2)設計段階
  ・土圧と支保工設計の再評価
  ・被圧地下水の影響を考慮した土圧算定
  ・地下鉄シールドトンネルへの影響評価
  ・3次元FEM解析による変位予測
  ・必要に応じた地盤改良、構造補強検討
 3)施工段階
  ・リアルタイムモニタリング体制の強化
  ・地盤変位、地下水位、土留め壁変形の監視
  ・計測結果と設計値の比較、分析
  ・異常時における即時対策
2.業務進行手順と留意点・工夫点
 1)追加調査
  ・既存ボーリング孔の隙間を埋める配置
  ・変位大箇所、トンネル近傍の優先調査
  ・迅速なデータ解析
 2)土留め壁・支保工の設計修正
  ・追加調査結果に基づく設計修正
  ・3次元FEM解析による変位・応力分布評価
  ・試験施工による設計妥当性の検証
 3)施工時のモニタリング体制強化
  ・地盤変位、地下水圧のリアルタイム監視
  ・異常時における即時対策
  ・掘削内注水による床付地盤安定化の検討
  ・注水量、注水圧の綿密な管理
3.効率的・効果的な関係者との調整方策
 1)定期的な技術会議を開催
  ・設計者、施工者、専門家、発注者、住民代表を含む関係者間
  ・調査結果、施工状況、モニタリングデータの共有、対策協議
 2)地域住民への情報提供
  ・工事内容、進捗状況、安全対策の説明会
  ・住民理解と協力の獲得
 3)緊急対応体制を構築
  ・異常発生時の連絡手順、対応フローの明確化
  ・シールドトンネル管理者との密接な連携
 〇関係者間の情報共有円滑化、意思決定迅速化、工事の安全かつ確実な遂行

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