【R5電気電子部門:電力・エネルギーシステム】Ⅱ-2-1「再現論文」/技術士第二次試験
【1】 問題文
脱炭素化を目的とし、国内における離島を対象としたマイクログリッド(小規模独立型電力供給システム)の建設を行うこととなった。あなたがこの業務を責任者として進めるに当たり、下記の内容について説明せよ。
(1)当該マイクログリッドの建設工事を進めるに当たり、調査、検討すべきポイントとその内容を説明せよ。
(2)業務を進める手順を列挙して、 それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
【2】 本再現論文の注意事項
次章【3】に示す論文は、電気電子部門「電力・エネルギーシステム」科目の筆記試験を通過した受講生さんによる再現です。(当論文は、受講生さんの了解を得て投稿します)
私が当受講生さんの筆記試験結果表を確認していませんので、問題ⅡがB評価、問題ⅢがA評価、ⅡとⅢを合わせてA評価の可能性があります。つまり、この再現論文がA評価でない可能性があります(添削前に可能性があると思っただけです)。
受講生さんの再現では、ご本人自身が試験時の記載内容の記憶が曖昧であったこと、私への提出時期が筆記試験合格後(筆記試験から約3カ月半後)であったこと、所定字数(解答用紙2枚:1,200字以内)を超えていたことから、試験本番に書いた論文に比べて加筆している(または調べ直している?)と判断し、私は手直しが必要と考えました。ただ、論文内容については、所定字数超えのルールがなければ、個人的にA評価と判断します。(私に提出したときに、解答用紙4枚目に入る文量でしたが・・・???不思議、ワケアリ???)
下記【3】の受講生さんによる「再現論文」では、小泉による修正・指摘事項を『 :取り消し線』、『( )書き』、及び『太字』で示します。また、先にも述べたとおり、この再現論文は所定字数を超えていましたので、内容的に問題がなくても、所定字数に収めるために削除した文章があります。
そして【4】では、小泉による修正及び加筆事項を反映した論文を「添削論文」として示します。
【3】 再現論文(from 受講生)
1.調査、検討すべきポイントとその内容
①エネルギー需要:離島のエネルギー需要を評価し、ピーク負荷とベースライン負荷を理解することが重要である。これにより、必要な電力供給量とストレージ容量を決定できる。
②技術的事項:マイクログリッド(以下「MG」という。)の設計と実装には、電力品質、安定性、信頼性などの技術的な側面を考慮する必要がある。
③経済的・財政的事項:プロジェクトの初期投資コスト、運用・維持コスト、電力価格など、経済的・財政的な側面(←タイトルと重複)を評価することが重要である。
④規制とポリシー:電力市場の規制、再生可能エネルギーの政策、建設許可など、関連する規制とポリシーを理解する必要がある。⑤コミュニティの関与:プロジェクトの成功は、地元コミュニティの支持と参加に大きく依存するため、コミュニティの関与を促進し、教育と啓発活動を行うことが重要である。(←所定字数収め。①~⑤の中で優先度が低いと判断)
①エネルギー需要:離島のエネルギー需要を評価し、ピーク負荷とベースライン負荷を理解することが重要である。これにより、必要な電力供給量とストレージ容量を決定できる。②再生可能エネルギー源の利用可能性:地域の気候条件、地形、自然環境などによって、利用可能なエネルギー源が異なる。このため、風力、太陽光、海洋エネルギーなど、利用可能な再生可能エネルギー源を評価する。(←所定字数収め。①~⑥の中で優先度が低いと判断)
③技術的事項:マイクログリッド(以下「MG」という。)の設計と実装には、電力品質、安定性、信頼性などの技術的な側面を考慮する必要がある。また、再生可能エネルギー源の変動性と予測不可能性を管理する戦略も必要である。(←所定字数収め)
④経済的・財政的事項:プロジェクトの初期投資コスト、運用・維持コスト、電力価格など、経済的・財政的な側面(←タイトルと重複)を評価することが重要である。また、可能な補助金やインセンティブも調査すると効果的である。(←所定字数収め)
⑤規制とポリシー:電力市場の規制、再生可能エネルギーの政策、建設許可など、関連する規制とポリシーを理解する必要がある。⑥コミュニティの関与:プロジェクトの成功は、地元コミュニティの支持と参加に大きく依存するため、コミュニティの関与を促進し、教育と啓発活動を行うことが重要である。(←所定字数収め。①~⑥の中で優先度が低いと判断)
2.業務手順と各手順の留意点・要工夫点
MGの建設工事を進めるための手順を下記①~⑤に示す。また、それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べる。(←所定字数収め)
①プロジェクト計画:留意点として、地形、気候、既存の電力供給状況など離島の特性を詳細に調査し、それに基づいたMGの設計を行うことが重要である。要工夫点としては、地元のコミュニティと協力してプロジェクトの目的と利点を共有し、支持を得ることが有効である。
②設計と仕様の開発:留意点として、離島の特性に合わせた設備の選択と配置を行う必要がある。また、将来の需要増加を見越したスケーラビリティも考慮に入れるべきである。(←所定字数収め)要工夫点としては、再生可能エネルギー源(太陽光、風力など){( )書きの補足は不要 &字数収め}の利用を最大化し、炭素排出量を削減する設計を行うことが望ましい。
③設備の調達:留意点として、品質と耐久性を確保するために、信頼性の高い供給業者から設備を調達することが重要である。要工夫点としては、コスト削減のため、一括購入及び長期契約を検討する。
④建設とインストール実装(←インストールはパソコンのイメージが強いため、用語を変更):留意点として、安全な作業環境を確保し、地元の法規制を遵守する必要がある。要工夫点としては、地元の労働力を活用し、コミュニティの支持を得る。⑤運用とメンテナンス:留意点として、定期的なメンテナンスと適時の修理が、MGの長期的な運用に不可欠である。要工夫点としては、遠隔監視と自動化システムを導入することで、運用の効率を向上できる。(←維持管理を見越した建設は必要であるが、問題文が『建設を行うこと』とあるため、建設後の内容は業務手順から外れると判断)
3.MG工事の効率的・効果的な関係者との調整方策
①プロジェクトの目標と期限の明確化:当方策を全ての関係者と共有することが重要である。これにより、各関係者が自分の役割と責任を理解し、目標達成に向けた行動をとることができる。
②定期的なコミュニケーション:プロジェクトの進行状況を定期的に共有し、問題が発生した場合には、早期に対応するためのコミュニケーション体制を整備することが重要である。③意思決定の透明性:当方策により、関係者間の信頼を築き、スムーズな協力関係を維持することができる。(←後述『⑤地域社会との協働』と内容が重複する&字数収め)
④技術的な課題への対応:MGの建設には、電力供給の安定性やエネルギー効率など、多くの技術的な課題が伴う。これらの課題に対応するために、専門家との連携が不可欠である。
⑤地域社会との協働:離島のコミュニティと協働することで、地域のニーズに合ったMGの設計及び運用が可能となる。また、地域社会の理解と協力を得ることは、プロジェクトの成功にとって重要事項である。
以上
【4】 添削論文(by 小泉修正)
1.調査、検討すべきポイントとその内容
①エネルギー需要:離島のエネルギー需要を評価し、ピーク負荷とベースライン負荷を理解することが重要である。これにより、必要な電力供給量とストレージ容量を決定できる。
②技術的事項:マイクログリッド(以下「MG」という。)の設計と実装には、電力品質、安定性、信頼性などの技術的な側面を考慮する必要がある。
③経済的・財政的事項:プロジェクトの初期投資コスト、運用・維持コスト、電力価格などを評価することが重要である。
④規制とポリシー:電力市場の規制、再生可能エネルギーの政策、建設許可など、関連する規制とポリシーを理解する必要がある。
2.業務手順と各手順の留意点・要工夫点
①プロジェクト計画:留意点として、地形、気候、既存の電力供給状況など離島の特性を詳細に調査し、それに基づいたMGの設計を行うことが重要である。要工夫点としては、地元のコミュニティと協力してプロジェクトの目的と利点を共有し、支持を得ることが有効である。
②設計と仕様の開発:留意点として、離島の特性に合わせた設備の選択と配置を行う必要がある。要工夫点としては、再生可能エネルギー源の利用を最大化し、炭素排出量を削減する設計を行うことが望ましい。
③設備の調達:留意点として、品質と耐久性を確保するために、信頼性の高い供給業者から設備を調達することが重要である。要工夫点としては、コスト削減のため、一括購入及び長期契約を検討する。
④建設と実装:留意点として、安全な作業環境を確保し、地元の法規制を遵守する必要がある。要工夫点としては、地元の労働力を活用し、コミュニティの支持を得る。
3.MG工事の効率的・効果的な関係者との調整方策
①プロジェクトの目標と期限の明確化:当方策を全ての関係者と共有することが重要である。これにより、各関係者が自分の役割と責任を理解し、目標達成に向けた行動をとることができる。
②定期的なコミュニケーション:プロジェクトの進行状況を定期的に共有し、問題が発生した場合には、早期に対応するためのコミュニケーション体制を整備することが重要である。
③技術的な課題への対応:MGの建設には、電力供給の安定性やエネルギー効率など、多くの技術的な課題が伴う。これらの課題に対応するために、専門家との連携が不可欠である。
④地域社会との協働:離島のコミュニティと協働することで、地域のニーズに合ったMGの設計及び運用が可能となる。また、地域社会の理解と協力を得ることは、プロジェクトの成功にとって重要事項である。
以上
【5】 添削を受け付けております!
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