
問題Ⅱ-2の対策法:建設部門「道路」~技術士第二次試験~
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技術士第二次試験「選択問題Ⅱ-2」の対策法について、建設部門の「道路」科目を対象として以下に私見を述べます。
【1】 注意事項
・100点の答えにはなりません
・60点を目指すヒントとして捉えてください
★あくまでも、自力で考えることを忘れないでください。
【2】 問題Ⅱ-2の過去問
「日本技術士会」HPに公表されていますので、上記リンクより参照してください。
【3】 過去問の傾向
3.1 過去問題の「テーマ」(△△△を○○○する)
過去問題の「テーマ」(△△△を○○○する)は、非常に多岐にわたっている。H25年~R05年の問題Ⅱ-2の各テーマを以下に記載する。
★H25~H30年
1)交通事故の大半は交差点及びその付近で発生していること、また、交通渋滞の多くは交差点を先頭に発生していること等から、道路交通を安全かつ円滑に処理する上で、交差点をいかに適切に計画・設計・運用するかは極めて重要である。これらを踏まえて交差点改良計画をたてる。
2)路上工事を円滑に実施するためには、当該工事の特性を踏まえ、様々な事柄への配慮が必要である。市街地の幹線道路における路上工事を行う。
3)我が国の道路構造物は、今後、補修や更新を行う必要性が急激に高まってくることが見込まれており、維持管理の業務サイクル(メンテナンスサイクル)の構築が極めて重要である。これらの状況を踏まえ、道路構造物の維持管理を行う。
4)「道の駅」は道路利用者へのサービス提供の場として重要な役割を果たしてきたが、近年では多様な機能を有する地域の拠点としての役割も担っている。「道の駅」の計画・運営・更新を行う。
5)近くに小学校や鉄道駅がある都市部の住宅地域を通過する4種2級の2車線道路を計画する。
6)2020年の東京オリンピック・パラリンピックに備えて、首都圏を中心にインフラ整備が進められることとなるが、一方で、それに伴う大量の建設発生土の処理が課題となっている。都市部で大規模なトンネル工事を計画する。
7)A市では、市街地において自転車の利用ニーズが高まっていることから、安全で快適な自転車通行空間の効果的な整備を推進するため、自転車ネットワークを計画する。
8)高架式道路において、渋滞対策を目的とした道路拡幅事業が計画されており、既設の下部工に近接した基礎工事を設計する。
9)A市では、バイパス整備が完了し市内の交通状況に変化が生じていることから、中心部の4車線の幹線道路について、歩行者と自転車の輻輳による危険性や様々な地域課題の解決に向け、道路空間の再配分を検討する。
10)地下水位の高い都市部において、土被り10m程度の地下式の道路が計画されており、事業実施に際し、地下水の流動阻害による影響が懸念されている。この懸念事項を踏まえた当事業を設計する。
11)市街地周辺で、4車線の国道上に4車線の高速道路を高架で新設する道路設計が進められている。これに併せて、新設する2車線の県道が国道と直交する信号交差点も検討することになった。この交差点の計画・設計を行う。(なお、高速道路の橋脚は単柱で中央帯に設置予定であり、右折車線は県道及び国道ともに設置可能である)
12)無電柱化は重要な施策であり、近年の災害の激甚化・頻発化、高齢者・障がい者の増加、観光需要の増加等からさらに必要性が増している。中核市において無電柱化を計画・設計する。
★R01~R05年
1)市街地の生活道路において、地区に関係のない自動車の走行やスピードの出し過ぎなどの問題が発生しており、交通安全対策(ゾーン対策)を検討する。
2)市街化の進んだ地域内を通過するバイパスの新設事業において、河川と鉄道が並行する箇所を橋梁でオーバーパスする区間が工程上重要となっている。 早期開通が求められる中、この事業の進捗(工程)を管理する。
3)重要物流道路に指定されているある幹線道路沿いに、大規模小売店の立地が計画されており、周辺道路においてこれに起因した渋滞発生(交通阻害)を対策する。
4)近年、道路地下空間において占用物件の老朽化に起因する路面陥没や上水道の断水といった事象が発生し、問題となっている。これらの事象を踏まえ、市街地での舗装修繕工事の計画を立案し実施する。
5)近年、未就学児を中心に子供が日常的に集団で移動する経路等の安全確保に関心が高まっており、ある市街地においても生活道路を含めた緊急的交通安全対策を検討する。
6)我が国の社会や経済を支える高速道路は長期的に健全な状態で機能させることが重要であり、そのためには大規模更新・大規模修繕の実施が必要となる場合があるが、それらの実施に当たっては様々な留意事項がある。都市間を結ぶ高速道路のある橋梁で、鉄筋コンクリート床版の取替え工事の計画を立案し実施する。
7)高速道路が通過するにもかかわらずインターチェンジ (以下「IC」という。)が設置されていないため、通過するのみとなっているA市において、地域活性化を目的としてスマートICを計画する(ただし、市内の高速道路には、休憩施設やバスストップ等、スマートICに活用できる施設は存在しないものとする)。
8)暫定2車線で開通している高規格道路の土工区間において、 4車線化事業を行うこととなった。事業区間の隣接区間には、施工時に切土のり面が地すべり性地山であると判明し、グラウンドアンカー工による対策を実施して供用している箇所がある。同様の地山を切土する事業を計画・設計する。
9)A市における中心駅の駅前において、鉄道とバス・タクシー等の乗り換え利便性向上や各交通機関の待合環境の改善等を目的として、新たな交通拠点(特定車両停留施設)を計画する。
10)市街地部の主要幹線道路における平面交差点では、慢性的な渋滞の解消を目的として交差点立体化事業が進められている。この交差点立体化事業における高架橋(鋼橋)架設工事の計画を立案し実施する。
これらの「テーマ」(△△△を○○○する)を参考に、「道路」科目に関する各受験生の経験業務または最近のトピックを抽出することが、R06年以降の想定問題作成に有効と考える。
3.2 設問(1)の傾向・対策
R01年以降、設問(1)~(3)の問題文は、部門・科目により違いがあるものの、おおむね統一されている。「道路」科目のR01年以降の設問(1)では、問題文がおおむね以下の問いかけとなっている。
★ 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
また、課題文では「・・・を担当する責任者として、・・・」と記載がある。これを引用して、下記の標準問題文とする。
★「テーマ」(△△△を○○○する)の担当責任者として、調査、検討すべき事項とその内容を説明せよ。
この「テーマ」は、H25~H30年(旧試験制度)の過去問題、または受験生自身の体験業務を引用するのがよいと考える。
3.3 設問(2)の傾向・対策
R01以降、「道路」科目の設問(2)は、以下の問題文でほぼ共通である。
★ 業務(または事業)を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
R06年以降の設問(2)も、上記問題文で出題されると考える。
3.4 設問(3)の傾向・対策
R01以降、「道路」科目の設問(3)は、以下の問題文でほぼ共通である。
★ 業務(または事業)を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
R06年以降の設問(3)も、上記問題文で出題されると考える。
【4】 問題Ⅱ-2対策
「道路」科目の問題Ⅱ-2対策として、前述した内容を踏まえ、以下に示す3つのレベルに対応する想定問題を作成し、その問題への解答論文の作成を提案する。さらに、本対策では既技術士等に添削を受けることで、解答の質を上げられると考える。
なお、各レベルの課題文{設問(1)より手前の問題文}は、受験生各自で設定してください。
4.1 レベル1
「テーマ」(△△△を○○○する)として、H25~H30年過去問題の課題文のいずれかを選択し、以下の(1)~(3)の各設問に解答せよ。
(1)「テーマ」(△△△を○○○する)の担当責任者として、調査、検討すべき事項とその内容を説明せよ。
(2) 業務(または事業)を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務(または事業)を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
4.2 レベル2
「テーマ」(△△△を○○○する)として、R01~R05年過去問題の課題文のいずれかを選択し、以下の(1)~(3)の各設問に解答せよ。
(1)「テーマ」(△△△を○○○する)の担当責任者として、調査、検討すべき事項とその内容を説明せよ。
(2) 業務(または事業)を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務(または事業)を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
4.3 レベル3
「テーマ」およびその「行為」として、「道路」科目に関する各受験生の経験業務または最近のトピックを1つ挙げ、以下の(1)~(3)の各設問に解答せよ。
(1)「テーマ」(△△△を○○○する)の担当責任者として、調査、検討すべき事項とその内容を説明せよ。
(2) 業務(または事業)を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務(または事業)を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
【5】 添削
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