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R04【19環境部門】必須問題Ⅰ『解答論文例』- 技術士第二次試験 -


R04_I-1「過去問題」

 環境分野に係る技術、制度等を我が国から発展途上国に展開することにより、その国の環境と経済の両立を実現し持続可能な社会の構築を支援することが求められている。地方公共団体は、住民や企業と直接対応する機会によって培われたノウハウを有しているため、国際環境協力において果たし得る役割が大きいと期待されている。一方、地方公共団体の予算、人的資源等を発展途上国の環境問題に活用するに当たっては、国等から適切な支援を得て負担を軽減しつつ、住民や企業に対して、理解を得ていくこととともに還元
していくことが必要である。
 このような背景の中で、国内の地方公共団体Aは、発展途上国に位置する地方公共団体Bからの依頼を受け、Bにおける環境問題に協力して対策していくこととなり、担当技術者として業務を実施することとなった。
 このような状況を想定して、以下の問いに答えよ。なお、前記の担当技術者については、地方公共団体Aの職員、地方公共団体Aから業務委託等を受けたコンサルタント企業の社員、関係する環境分野に係る技術を保有する企業の社員、地方公共団体Aを支援する国・法人の職員等、いずれの立場も想定できるものとする。
(1)担当技術者としての立場で、支援に当たって多面的な観点から取り組むべき課題を3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。なお、解答に当たって、支援が求められている環境分野を限定しないこと。
(2)抽出した課題のうち、困難性があり最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する解決策を、専門技術の観点から複数示せ。
(3)前問(2)で示した解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。



R04_I-1【解答例】

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