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「人口100人の村、ウォンバットへ」

靴磨き世界一周アジア編23日目


首都キャンベラから200キロほど離れた
所に「ウォンバット」という村がある。


オーストラリアに来て数日経った頃、日本一周中
に沖縄で出会ったキョウコさんから連絡が来た。


「ウォンバット方面に行くことはありますか?
あれば地元の人達に声をかけるよ」と言ってくれた。


その時はウォンバットがどんな所かわからない
けど、キョウコさんが一年以上滞在していたので
きっと大きな街だろうと思い込んでいた。


シドニー で出会った方々に「次はウォンバットに
行きます」と答えると、「え、どこそれ?」と
口を揃えて言われた。


そんなにデカい街じゃないのかなぁと思って
調べてみると、、、


何もない!!


「キョウコさんは一体ウォンバットで何をしていたんだ?」
という疑問と、「逆にウォンバットには何があるんだよ!」
という興味が湧いてきた。


キョウコさん経由で紹介してもらったキャシー
さんと連絡を取り合って、訪れる日程を決めた。


会う約束をしてるもんだがら、確実にその日に
ウォンバットに到着するためにバスで行こうと思った。


しかしキャンベラからウォンバットまでの
バスも電車も出ていない。


ヒッチハイク一択やん!!


キョウコさんがどうやってウォンバットまで
行ってたのかを確認すると、「たまたま友達が
その方面に行く用事があって乗せてもらったり
していた」と言っていた。



ほなヒッチハイク一択やん!!


よく私にウォンバットを勧めて来たなぁと思った。笑


でもこういうのは嫌いではない。


こういう想像もつかない場所にこそ
何か面白い物語があるものだ。


幸いこの日はヒッチハイクがすぐに成功して、
日が暮れる前にウォンバットに到着した。

ヒッチハイク
ヒッチハイク




出迎えてくれたのはこの日泊まらせて
いただくキャシーさん。


キャシーさんからウォンバットのことを
いろいろ教えてもらった。


人口は100人に満たない村。


いつもスーパーに行くために車で20分
ほどかけて隣町まで向かう。


そして面白かったのが、ウォンバットに
唯一存在するパブ。

ウォンバットパブ




そこにキャシーさんに連れて行ってもらったら、
地元の人達が集まっていた。


ここに来れば誰かしらに会えるそうだ。


ウォンバットパブはなんと100年も前から
存在している。


お店の中は博物館のようになっていて、
ウォンバットの歴史の写真や新聞が貼られていた。


なぜ人口100人にも満たない街に100年も存在
するパブがあるのか。


それは"ゴールドラッシュ"が関係していた。


世界中から"金"を巡ってオーストラリアに来た
人達が、このウォンバットにも目をつけて開拓
をしていたようで、昔はウォンバットも栄えていたそうだ。


私はウォンバットパブでファンタオレンジを
飲みながら、「100年前に夢を持ってここで
お酒呑んでた人はどんな会話をしてたのだろう」
と想像するのが楽しかった。


近代的な建物や観光スポットもそれなりに
面白いけど、このお店のような"物語"のある場所
って本当に魅力的だなぁと思う。


今は地元の人達の溜まり場になっていて、
仕事終わってから仲間と何気ない会話をするのが
幸せなんだろうなぁと思って見ていた。


私も世界一周が終わった後は、地元で
「靴磨きカフェ」を作りたくて、自分が
旅をした写真と物語を飾ってSoshoLANDの
博物館にしたいと思っている。
#オールジャクソン号はど真ん中に飾りたい


もう私は世界一周が終わったらそこで
隠居生活するって決めてるから、そのために
廃れない、語り継ぐ価値のある物語を今作ろう
って改めて思った。


キャシーさんの家に帰ってからはお礼に
靴を3足磨かせてもらい、靴磨き世界一周の
合計が78足を超えた。


シドニー から5日間かけて、わざわざ
ウォンバットに来た甲斐は充分にあった。


キョウコさんが一年以上いた気持ちも理解できる。


何もないけど、毎日あそこのパブに
行って、くだらない話をつまみに飲みたい。


もしあなたもオーストラリアに来たら
ぜひウォンバットへ。


まぁ行く方法は"ヒッチハイク一択"ですけどね。

キャシーさんの靴を磨きました



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