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「止まっていたカウントを動かした」

靴磨き世界一周アジア編88日目

フィリピンに来て1週間が経ち、まだ一足も
靴を磨けていなかった。


私が最初に靴磨きをしようと思っていた
「マカティ」というマニラのビジネス街だ。
#大阪でいうと梅田


しかしそのあたりは治安がいい代わりに、
警察の警備が厳しく路上で勝手に何かをやる
には難しそうだった。



しかしこのままじゃただの旅行になっちまう。


次の日にマカティから離れた場所に移動するので、
怒られるまで路上靴磨きをしてみようと思った。


そもそも「マカティ」で靴磨きできないという
こと自体が私の思い込みなのではないか?


人間は勝手に思い込む。


未来に対して勝手にマイナスのイメージを持ち、
行動するのをやめる。


これは思い込みだ。


マカティで靴磨きできないなんて誰がいったよ?


誰かやってみたのかよ?


俺がファーストペンギンになってやる。


私は靴磨きセットを広げて、マカティにある
交差点で堂々と靴磨きの準備を始めた。


、、、


、、、


2秒後に警察に注意されて終わった。


#世界最速記録


でもせっかくここまで来たのだから、
今日はなんとかして一足磨きたい。



私はマカティ周辺を探していると、モールと
交差点を挟んだ所に小さな公園を見つけた。


人通りは少ないが、ここなら注意されなさそうだ。


だってみんなの公園だもん。


私は靴磨きのセットを広げて、フィリピンver
の手書き看板を作った。


オーストラリアの時は「2ドル〜Up to you」で
やっていたが、フィリピンの相場ではきっと難しい。
[2ドル=200円]


2ドルあればフィリピンでは焼き鳥10本食べれる。


最低価格にしては高すぎるか。


私は「10ペソ〜Up to you」という値段設定にして、
靴磨きの看板を作った。
[10ペソ=25円]


道路の間にある公園なので、1分に1人
通ればいい方だ。


革靴を履いてる人なんてほとんど通らない。


この地区では裸足の人はほとんど見かけないが、
サンダルが多く、時よりスニーカーを履いてる
人がたまに見かけるくらいだ。


サンダルはさすがに磨けない。


スニーカーならまだ磨くことはできるが、、、


しばらくして1人の女性が話しかけてきた。


その方はメッシュ系のスニーカーを履いていた。


「今靴磨きしながら世界一周してまして、、、」
私は自己紹介をした。


話を最後まで聞いた女性は、「磨けるような
靴じゃないし、やめとくわ。ありがとう」と
言って去ってしまった。


やはり難しいか。


しばらくその場で突っ立っていると、
先ほどの女性が帰ってきた。


「せっかくだからお願いしようと思う。」
と言って靴を磨かせてもらうことになった。


ついにフィリピンでの靴磨き一足目!


その女性はフランス人だった。


1ヶ月休みをとって東南アジアを旅行しているそうだ。


ソールの方に土汚れがついており、
何度も拭きとると綺麗になった。


靴磨きのお気持ち代「10ペソ」をいただいた。


たった25円。


焼き鳥一本分。


それでもフィリピンで靴磨きをして、
初めて対価をいただいた。


この国で25円を稼ぐことがどれだけ大変
なことか、身をもって理解している。


私にとっては大きな、大きな一歩だ。


靴磨き世界一周3カ国目、フィリピンでも
止まっていた靴磨きカウンターも動き出した。


フィリピンでは記念すべき1足目。
これまでの3カ国を足して313足目。


フィリピンでの目標は30足。


達成できるかなぁ。


これいったらかなり自信にはなるが。


とにかく、いろいろ試してみます。


きっと正解はあるはずだ。


記念すべきフィリピン一足目









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