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函館の小4の友達
靴磨き日本一周168日目in北海道
フェリー内の大広間で睡眠をとっていると、函館に到着した合図が流れた。
オールジャクソン号に乗ってフェリーから出て行くと、50メートル先に手を振りながらゲラゲラ笑ってる3人の陰が見えた。
函館在住の優真くんファミリーだ。
私たちの出会いは2年前。
当時は1度目の日本一周中で、私は「函館方面」と書いた紙を持ってヒッチハイクをしていた。
10月の後半で、2時間以上同じ場所に立っていたので凍えるほど寒かった。
そろそろ撤退しようかと思ったその時、後ろから「乗っていく?」と話しかけられた。
その時乗せてもらった車こそが優真くんファミリーだった。
運転手に優真くんママ。その横に優真くんパパ。後部座席に当時小学校2年生だった優真くん。
私を乗せるかどうか、車の中で会議をしてたらしい。
お父さんは疲れていたし知らない人を乗せるのは反対だった。
お母さんもお父さんの意見に賛同した。
しかし優真くんは「乗せる」の一点張りだった。
「なんでそんな冷たいのよ?こんな寒い中待ってるんだよ!どうせ僕達も函館に帰るんだから、一緒に乗せて行ってあげようよ」
結局お母さんは優真くんの意見に賛同することになり、多数決により私を乗せて帰ることにしたらしい。
「名前はなんていうの?私は総将っていうねん。」
と話しかけた。
「優しいに真っ直ぐと書いて"優真"」
と名前を教えてくれた。
それから車内で話も盛り上がり、函館の夜景も連れて行ってもらい、函館のお寿司もご馳走になり、最後は銭湯に行った。
お別れをするときは一緒に過ごした時間が濃すぎて悲しかった。
1度目の日本一周中も途中でラインをしたり、手紙を書いたりして連絡を取り合った。
たった一回しか会ってないけど優真くんファミリーは私とお別れした後もずっとYouTubeを見て私の旅を見守ってくれていた。
そして2年ぶりに函館へ。
フェリーから出ていくと、手を振ってる3人組の影がすぐに優真くんファミリーだと分かった。
最初に声をかけてくれたのが意外にもお父さん。
「これがオールジャクソン号か!」
2年前、最初は私をヒッチハイクに乗せることを反対していたが、実はお父さんが私の旅の動画を一番見てくれていたそうだ。
YouTubeを通して7,000キロ走ったオールジャクソン号の歴史を見てくれている。
だから目の前に本物のオールジャクソン号を見た時思わず声が出たそうだ。
少し立ち話をした後、車に乗って函館の夜景を連れて行ってくれることになった。
2年前もこうして夜景をみて、その時は優真くんはもっと小さかったよなぁと思っていた。
その日泊まるホテルも用意してくれていた。
温泉付きのむちゃくちゃいいホテル。
昔は優真くんファミリーも旅行気分を味わうためによく泊まっていたそうだ。
実はこの日、ホテルに優真くんとお母さんも泊まるよう予約していたが、優真くんには内緒にしていたそうだ。
「俺も総将とホテルに泊まりたいなぁ」と車からホテルに歩いてる時にずっと言っていた。
エレベーターに乗ってからも「あぁ帰りたくない」とまだ真実を知らない優真くんはボヤいていた。
カードロック式のドアだったので、優真くんにカードを渡して開けてもらうことに。
カードを渡すと「ん、なんでカードが2枚あるんだ?」と言い出した。
、、、
、、、
それを見て察したようで「やったぜー」と廊下で大騒ぎをした。
夜は一緒に温泉に入り、2人で語り合った。
小学校4年生になり、少し大人になりつつある優真くん。
「俺、長所なんてないしなぁ」と人生経験が増えてくなかで人と比べるようになっていた。
「優しいに真っ直ぐと書いて"優真"だろ!
寒さに震えてた俺を見てお父さんとお母さんに説得してくれたじゃないか!
名前の通り、優しくて真っ直ぐな所が優真くんの長所だよ。」と伝えた。
次の日も函館の観光に連れて行ってもらい、お別れした後は涙ぐんでいたそうだ。
本当にお世話になった優真くんファミリー。
次会えるのはいつだろうか。
またお互い成長して再会することを約束した。
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