シドニー で18年経営されてる古本屋さん
靴磨き世界一周アジア編18日目
今日こそはキャンベラまでヒッチハイクで行くぞ！！
とモチベーション高めに朝を迎えたが、
あいにくの雨。
２日前にヒッチハイクを失敗し、前日は
シンヤさんと作戦会議をして、今日こそは
リベンジだと思っていたのだが、雨の日の
ヒッチハイクはリスクが高い。
急いだところでキャンベラは逃げない。
この日もシドニー に滞在することにした。
ただ前日の天気予報から雨マークだったので、
この日は代案を考えていた。
「ほんだらけ」というシドニー 市街にある
古本屋さんに行くこと。
以前Berowraの家に泊まらせてもらったときに
由恵さんからおすすめされていた本屋さん。
その後シドニー 市街に帰ってきてからも
路上靴磨きの時に出会ったゆーきさんにも
おすすめされた。
ナビを使って歩いて向かったが、目的地に
到着してもどこにあるのか分からない。
周りをグルグル見ていると、年季の入った建物の
2階の窓に「ほんだらけ」と書いてあった。
エレベーターで2階まで登り、ほんだらけ
の店内に入った。
古い紙の匂い。
大きくもなく、小さくもない
ボリュームの優しいBGM。
日本の本や漫画、CDがたくさん置いてある。
レジに1人髪の毛が長い女性が作業していた。
絶対この人かオーナーのトモコさんだ！
話しかけてみると、トモコさんもゆーきさんから
私のことを聞いてたようで、すぐに打ち解けることごできた。
雨の日で客足も少なく、落ち着いていたので
トモコさんはコーヒーを淹れてくれ、ゆっくり
お話しすることができた。
トモコさんは18年前に「ほんだらけ」が
シドニー でオープンすることになり、そこの
オープニングスタッフとして働きだした。
当時はワーホリで1年間オーストラリアで
働き、そのあとは日本に変える予定だった。
書店員として働くことに喜びを得ていたころに、
「ほんだらけ」は一年で撤退することが決まった。
トモコさんはもう少し小さい規模で
一人でやることを決意して、前オーナーと
話し合い事業を引き継ぐことになった。
それから18年経ち、今もシドニー で古本屋さんを
一人で切り盛りしている。
駐在員や留学生、ワーホリで滞在する日本人が
活字を求めて本を買いにきたり、彼ら彼女らが
日本から持ってきた本を置いていってくれて、また
その本をシドニー にいる日本人が買いにくる。
シドニー にも日本の本が手に入る本屋さんは
あるけれど、20ドル〜40ドルもする。
日本で購入する3倍もすれば、読みたいなぁと
思っても買うのをやめてしまう。
「ほんだらけ」では日本の古本屋さんで購入できる
くらいの値段で本を手に入れることができる。
オーストラリアに住む日本人のリテラシーを
下げないためにもここで「ほんだらけ」を
続けていきたいとトモコさんは言っていた。
私はタイトルからそそられた「怪物商人」と
既に読んだことのある「サラとソロモン」の本を買った。
私が本を選んでる間に一人のご年配の日本人女性
が本を買った時に「お釣りはとっておいて」と優しい
口調で言っており、店内に優しい空気が流れたのを
感じた。
そう言えば私が日本でも幾度となく通い詰めた
「読書のすすめ」の清水店長の口癖も「釣りはいらねぇ」
だったことを思い出し、私もあの粋なセリフを
シドニー で言うことにした。
「お釣りはいらないです。」
トモコさんは「ありがとうねぇ」と言って
チップボックスにチャリンと小銭を入れた。
「サラとソロモン」はシドニー に来てから
お世話になりまくってるゆーきさんにプレゼントした。
そしたら最後にトモコさんから
「大河の一滴」という本をプレゼント
してもらった。
トモコさんはゆーきさんにも別の本を
プレゼントしており、きっと「この人にはこれだ」
と考えて選んでプレゼントしてるんだろうな。
最後にユーキさんとご飯を食べにいくことに
なり、日本食の焼き肉丼をご馳走になり、
またまたゆーきさんにもお世話になった。
「一円でも得をしよう！」って過去の自分も
そんな時期はあった。
#結構最近まで
でもトモコさんやゆーきさんのように
目の前の人を喜ばせるためにお金やサービスを
使っていると、優しい人達に囲まれるんだろう
なぁと改めて思った。
「今日一日、雨が降ったことにも意味がある」
と解釈することができる優しい一日だった。
シドニー にいった時はぜひ「ほんだらけ」
に訪れてみてください。
その時にあなたにぴったりの本に出会えます。
↓ほんだらけのホームページ
https://fullofbooks.com.au/index.php?language=ja
