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「オーストラリアの首都、キャンベラへ」
靴磨き世界一周アジア編21日目
出会いがあれば別れもある。
ヒッチハイクをきっかけに出会ったアネさん宅
に2泊させてもらい、いよいよ出発の朝。
朝食を食べた後、アネさんは私の手を握り
ながら神様にお祈りをしてくれた。
窓から木漏れ日が降り注ぐ静かな部屋で、
アネさんの優しい声が響く。
70歳を超えたアネさんの手はシワだらけで、
厚みがあって、暖かかった。
「あなたはきっと大丈夫。神様に愛されてる。
これから出会う人達にも、愛を持って接しなさい。」
と言っていた。
私はこの時、ナメック星の長老がデンデの
潜在能力を引き出しているシーンを思い出していた。
#なんでやねん
「お母さん、また必ず戻ってくるよ。元気な姿で」
そう言ってアネさんとお別れした。
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この日はアネさんの弟夫婦がたまたまキャンベラへ
行く用事があり、一緒に乗せていってくれた。
ナウラからキャンベラまで約200キロ。
ちょうど静岡〜東京へ行く距離と変わらないが、
オーストラリアは街から街の間が本当に何もない。
草原が広がっている。
改めてオーストラリアのデカさに驚く。
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キャンベラがオーストラリアの首都に
なった経緯として、
シドニー とメルボルンの2大都市が「首都は
うちやろ」と両者共に譲らず、「ほな間を取って
キャンベラにしまへんか?」という第三の案に
両者納得したそうだ。
なのでキャンベラは役所や政府関係者の方が
多く、観光客はわざわざ来る所ではない。
「だったら靴磨きのチャンスはあるんじゃないか?」
という考察をもとに、街の中心地であるキャンベラ
センターの方を散策したが、、、
人が少ない!!
「街の中心地はキャンベラセンターの方ではなく、
美術館などがある3キロほど離れた所ではないか?」
という考察が浮かび、40分ほどかけて歩いていくことに。
散歩中にネコらしき動物がいた。
「ネコのわりにはなんかジャンプしてないか?」
と思い近づいて見てみると、、
"ウサギだ!!"
道路と道路の間に公園くらいの茂みに
大量にウサギがいた。
ナウラで初めて野生のカンガルーを見て、
ナウラ〜キャンベラまでの移動中にポニーや
ヤギを見て、キャンベラ市内にウサギがいる。
This is Australia だ!!
橋を超えて3キロほど歩き、ここに人がたくさん
いるだろうと期待していった所には、、、
「何も、、、なかった。」
#ここはゾロをイメージしてください
びっくりするほど何もなくて、人も全くいなくて、
また3キロ歩いてキャンベラセンターの方まで
歩いて帰った。
キャンベラは建物の数と人の数が一致しない
ような気がする。
それほど人が少ない。
でも街はすっごく綺麗だ。
ゴミはほとんど落ちてないし、シドニー の
ようにクレイジーな〔多分ヤク中〕人は1人も
見かけなかった。
シドニー →キャンベラのヒッチハイク旅。
一度失敗して、メンヘラ男子になって、
雨で2日間流れて、途中寄り道もしたけど
なんとか目的地まで来れた。
振り返れば失敗したことも含めて全て
必要な経験で、一つでも選択を変えていたら
このルートでキャンベラまで来ることはなかった。
これが最善のルートだったと思う。
キャンベラは長居する予定はないが、
ここでもどんな物語が生まれるのか。
楽しみで、夜しか寝れん。