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「オーストラリアのラジオに出ました」

靴磨き世界一周アジア編47日目

プルーさんが地元のFacebookグループにした
靴磨きの宣伝が、思わぬところに影響を及ぼした。


「あの宣伝を見たラジオパーソナリティが
『総将のことラジオにゲストでインタビューさせて
くれないか?』とオファーが来てる。


もうメルボルンに帰ってしまったし、
電話で出演できるか交渉してみる?」


とプルーさんから連絡が来た。


面白そうだったので、電話ではなく
「会場に行って直接話したい」と返信した。


正直、ラジオと言っても地元のおばちゃんが
個人的に配信しているネットラジオかなぁと
行くまでは思っていた。


実際に指定された住所まで行ってみると、
「The ラジオ局」だった。


中のブースに入ってみると、パーソナリティのマダム
は現在の交通情報を説明していた。


机にあったタイムスケジュール表は
分単位でびっしり書かれていた。


収録だと思っていたら、ガッツリ生放送だった。


"ガチモンのラジオやん!!"


これを日本語ではなく、今から時間が限られて
いる中で英語で対話をするのか。


いつものなんちゃって英語が通じるのだろうか。


ディレクターが別の部屋からガラス越しに
「始まるよ」という合図をしている。


パーソナリティ
「今日は日本から一風変わった旅人がゲストに
来てくれています。
靴磨きトラベラー、Sosho Sahara」


、、、


、、、


数秒間の間が空いた。


え、もしかして今の俺のターン!?


"そうだよお前のターンだよ"という空気が
ラジオブース内に広がった。


ラジオ中の1秒の沈黙は通常の10秒くらいに感じる
と霜降り明星のラジオでせいやが言っていたけど、
あれは嘘だ。



5分くらいに感じた!!


あの1秒の"お前のターンだよ"ていう空気に
窒息しそうになった。


「靴磨きトラベラーのSosho Saharaっす。
よ、よろしくお願いします。」


かみかみのスタート。


「なぜ靴磨きをしながら世界一周をしているの?」
とパーソナリティが質問してきた。


「最初は世界一周することが夢やったんです。

でも旅をする貯金もなくて、それでもその夢を
実現させたくて、だったら世界中でお金を稼げる
仕事に就こうと思ったんです。

靴磨きなら世界中でできるんじゃないかと
思いつきました。

靴はだいたいはどこの国でも履いてるから、
靴磨きセットと技術さえあれば、国を問わず
できるぞって思ったのがきっかけでした。


でも学んでいくうちに好きになって、靴磨き職人
として世界を旅して、世界を足元から輝かそう
って手段が目的になったんです。」


やべぇ、ちょっと一回の質問に対して話しすぎたかな?
と思った。


しかし「世界を足元から輝かす」って言った後に
「いいね〜」と言いながらパーソナリティも、横に
いたプルーさんも、裏で作業をしているディレクター
さんも盛り上げてくれた。


そのおかげでどんどん話をしやすくなった。


途中パーソナリティの質問に勘違いして全く違う
返答をしていたけど、そこはうまくプルーさんが
リカバリーしてくれて、話をいい感じにまとめてくれた。


たった10分ほどのインタビューだったけど、
オーストラリア中に生で届けれたことと、
この緊張感の中で思いを伝える機会をいただけた
ことはとても良かったと思う。


なぜ靴磨きを始めたのか?


これは日本では何千回と同じ話をしてきたし、
この日数回話してることでも目の前の人は初めて
聞くことだから講演会で何十人の人が聞いてる時も
たった1人の子どもにだけに伝える時も、手を抜かず
に同じ気持ちで話すことを心がけてきた。


それは英語でも同じ。


この47日間で路上靴磨きで出会った人も、
紹介を通じて出会った人にも「なんで靴磨き
を始めたのか?」を伝えるときは心を込めて
話してきた。


それでも英語の場合は「もっと違う言い回し
があるんじゃないか?」や「もっとシンプルに
説明できないか?」「本当に正しい表現なのか?」
などまだまだ"磨く伸び代"があるなぁと思った。


それはこのラジオという時間が決まった中で、
生放送で何万人のオーストラリア人が聞いてる
という緊張感の中で改めて英語で話したからこそ
気づけた伸び代だ。


"絶対に聞かれる質問"の返答に
初めて聞く人のハートを撃ち抜けるか。


自己紹介を安易に考えてないか?


これからは世界が舞台だ。


英語の自己紹介で世界中のやつらのハート
を撃ち抜いてきます。



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