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「竹でカンボジアの未来を変える」
靴磨き世界一周アジア編175日目
次の国がカンボジアへ行くと言った後に
3名ほど私に直接連絡をくれた。
「カンボジアに行くならカデさんに会ってほしい」
1人ならまだしも、3名から言われる男、
「カデさん」とはどんな方なんだ。
Facebookを見てみると、一番上の投稿に
カデさんの活動をまとめた動画がアップされていた。
↓これ
https://youtu.be/IyHf54Oulgw
とんでもない男だ。
動画を見て興奮冷めやまぬまま、カデさんに連絡を入れた。
「シュムリアップに行った時はぜひお会いしたいです」
カデさんは2009年から3年ほどかけてご夫婦で
世界一周をしており、その時のご縁で大好きだった
カンボジアに学校を作ることになった。
その場所が「トロペアントム村」という場所で、
シェムリアップから25キロほど離れた場所にある。
カデさんがその村に訪れた時に知ったのは、
低い世帯では月収が30ドルほどだということ。
1日1ドルしか使えない。
病院に行きたくても病院に行くまでのガソリン代がない。
そこでこの村で雇用を作るために目につけたのが、
竹素材を使ったもの作りだった。
自然素材の竹と、この村の人達は元々物作りが得意で
手先が器用だということもあり、竹素材のもの作りは
ぴったりだった。
今日はカデさんにトロペアントム村に案内してもらった。
道中聞いてた通り、道はかなりガタガタだ。
道端には水牛があちこちにいる。
カデさんいわく、これでもかなり道は整備されたそうだ。
トロペアントム村に到着すると、左手にカマを
持ったばあさんが迎え入れてくれた。
カデさんが建設に関わった学校も見せてもらった。
この村唯一の小学校で、カデさんが作る前までは
この村に学校はなく、物理的に通うこともできなかった。
カデさんのお話によると、ようやく負のスパイラル
から抜け出しつつあるそうだ。
内戦があった頃はこの村の人達も学校に通うこと
はできなかったので、字も書けないし時計の針も
読むことはできない。
だから仕事にもつくことができないので、村にある
素材を使ってもの作りをしていた。
そこでカデさんがこの村に来て、竹の技術を
伝授して今もこの村に新たな学校と働く場所を
竹を使って建設している。
その場所を見させてもらったけど、とんでもない
建物だった。
シドニーのオペラハウスみたいな形。
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カンボジアに来ても、シュムリアップやプノンペン
だけを見ると「結構栄えてたね」というイメージを
持って自国に帰る旅行者が多い。
しかし未だに多くのカンボジア人はこういう
村に住んでいて、街とのアクセスも悪く、
少ない所得で生活をしているそうだ。
もしカデさんに会うことがなければ、
私はカンボジアの都会の一部しか知る
ことができなかっただろう。
お前はここに何しにきたんだ?というと、
「靴磨きできないかなぁ」ってずっと足元を見ていた。
村の人達は裸足がサンダルだったので、さすがに
靴磨きはダメかなぁと諦めていたが、救世主現る。
カデさんの所でスタッフをされてるチバちゃんが
「村長だったら靴磨きできるかもしれない」と言って
村長さんの家に連れて行ってもらった。
チバちゃんが村長さんの家に行って、私のことを
カンボジア語で紹介してくれた。
「まぁとにかく飯でも食ってけよ」と言って
なぜかご飯をご馳走になることに。
カンボジアの郷土料理。
なんか野菜の中に豚肉が入っている。
食べてみると、、、むちゃくちゃ美味い!!
お腹いっぱい食べさせてもらった。
お礼に靴を磨かせてもらえないかとお願いした。
靴はなかったけど、村長さんが履いてたサンダル
を磨かせてもらえることになった。
靴磨き職人として、このサンダルを磨くことに
意味があるのか?
以前はこういう状況で磨く時に葛藤したこともある。
だってこの赤土の村じゃ綺麗にしても1時間
散歩したらまた汚れてしまう。
しかし、このサンダルを磨かせていただくことにした。
「私は世界中をこうして履き物を綺麗にしながら
旅をしているものです。
世界を足元から輝かせる活動をしているんです」
という"自己表現"をしたいと思ったからだ。
村の人達が竹でカゴや家を作ってるように、
私は靴磨きをしているということを伝えたかった。
村長さんは黙って見守ってくれた。
最後に「新品みたいになったね。ありがとう」
と言ってくれた。
カンボジアに入って、一足目の靴はトロペアントム村
での村長さんのサンダルだった。
本当にいい経験させてもらった。
みんな豊かな顔をしていたなぁ。
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https://youtu.be/IyHf54Oulgw
↑カデさんの紹介ムービー
むちゃくちゃカッケェので良ければ見てください