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「貯思い出始めました」
靴磨き世界一周アジア編214日目
ルアンパバーンにはもう2度と行くことはないと思う。
ルアンパバーンが嫌な街だからではない。
むしろむちゃくちゃ好きだ。
日本から行くには3回くらい飛行機を乗り換えて、
またバスや鉄道を使わないとたどり着けない街。
お金も時間もかなりかかる。
だからこそ、ハノイにいた時に香港に行くのを
やめて、ルアンパバーンに行くことにした。
このタイミングで行かなかったら、
一生行かないと思ったから。
人生とは、常に選ばなければならない。
でも、何かを選ぶということは、
それ以外の選択肢を捨てるということでもある。
あの時ラオスではなく、香港に行ってたら
今頃どうしてるんだろうか。
あの時会社を辞めずに続けていたら
出世できてたのだろうか。
あの時野球じゃなくてサッカーを選んでたら
今頃ワールドカップに出てたのだろうか。
そんなこと考えても何の意味もないんだろけど、
選ばなかったもう一つのパラレルワールドを想像
するのは嫌いではない。
妄想は自由だからね。
でも、「妄想」してる時よりも「思い出」に
ふけっている時の方が好きだ。
ふとした時にルアンパバーンの巨大スクリーン
で日本vsドイツのサッカーゲームを見たことや、
あの日見た象の上からの景色や、ゲストハウスで
ボーっとしながら飲んだコーヒーの味を思い出す日
は来るだろう。
ルアンパバーンには2度と行くことはないが、
頭の中では何度もルアンパバーンにいるのだろう。
老後の人生をより豊かにするために、
「思い出貯金」をしていこう。
何度も好きな映画を見るように、
何度も大切な思い出を見ていきたい。
「思い出貯金」はなんかおかしいか。
「貯思い出」というのかな?
何かもっとカッコいい言い方あれば教えてください。