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「何やっても成功するんだろうなぁって人」
靴磨き世界一周125日目
シンガポールには靴磨き専門店が一つしかなく、
そのお店が今お世話になってるMason & Smithである。
シンガポールの国土は世界的にもかなり小さいが、
人口は570万人いて、シドニーやメルボルンよりも
人は多い。
それもそのはずで、人口密度は世界で一番多い国だ。
国土が小さいこともあり、一次産業は0。
しかし銀行や証券会社など、金融業が盛んで、
スーツを着てる割合はかなり高い。
「おいおい、お前はいつからググれば出てくる知識を
書くやつになったんだ?」
とツッコミながら読んでる人もいるだろう。
安心してください。
ググっても出てこないことをこれから書きます。
今日はエピソードofジョンです。
Mason&Smithのオーナーのジョンさんは、
世界一の靴磨き職人で、お店もかなり繁盛しており、
シンガポールでも有名人である。
もちろんこの靴磨きの業界で知らない人はいないだろう。
私はジョンさんとお会いするまでは雑誌の記事で
読んだ情報しか知らなかった。
その雑誌にはジョンさんは軍隊の2年間を終えてから、
中古靴の販売をスタートさせ、その流れで靴磨きを
するようになったと書かれていた。
#シンガポールは必ず男性は軍隊に行く
そして香港や日本に靴作りを学びにいった
と雑誌には書かれており、よっぽどの靴好き
なんだろうと思っていた。
しかしジョンさんと話をするうちに、この人は
靴業界じゃなくても、どの業界を選んでいても
成功していたんじゃないかなぁと思った。
お店の会議にも参加させてもらうのだが、
ビジネスの話も分かりやすいし、とにかく話がうまい。
日常の業務で問題があったときに、スタッフに
状況を話させてから、解決策を出すのも早い。
その時のジョンさんは"靴磨き職人"というよりは、
"できるビジネスマン"という感じだ。
だからジョンさんに聞いてみた。
「ジョンさんは学生の頃から何か起業しようと
思ってたんですか?」
ジョンさん
「もちろん。18歳のときになんでもいいから
自分でビジネスを起こそうと思った。
自分が好きなことはなんだろうと考えたときに、
靴の販売をすることにした。
それから靴のメンテナンスも請け負うようになった。
シンガポールの生活スタイルを考えた時に、
絶対に靴磨き専門店は上手くいくと思った。
国は小さいけどサラリーマンは多くて、革靴を
履いてる人があちこちにいる。
でもこの国には腕のいい靴磨き職人がいない。
みんなは絶対靴磨きなんて前例がないから無理だ
と言われたが、俺は絶対に上手くいく自信があった」
と言っていた。
その後の話も面白い。
中古靴店の販売をしながら週末はマーケットに
出て路上靴磨きをしていた。
その場所で定期的に靴磨きをしていたときに、
現れたのがマリーナベイサンズの責任者である。
その責任者がジョンさんに「ウチのホテルで
靴磨きをやらないか」と持ちかけて、1年間
限定でマリーナベイサンズで世界中のセレブの
靴を磨いていた。
そして当時そのマリーナベイサンズの受付スタッフ
をしていたのが、、、今年の世界チャンピオンアシュさん。
もうマリーナベイサンズはシンガポールの
靴磨きの聖地と言っても過言ではない。
だから私はマリーナベイサンズに泊まることにしたのだ。
#その話聞く前から泊まる発言してただろ
その後は靴磨き専門店をジョンさんとアシュさん
で運営し、途中日本に靴作りの勉強に行って日本の
職人達から技術を教わった。
とにかく勉強の量がとんでもない。
なんと、ジョンさん4カ国語話される。
英語、中国語、タイ語、日本語。
両親が中国人なので中国語は話せたそうだが、
タイ語と日本語は自分で勉強したそうだ。
まだ32歳だ。
目標から逆算して今何が必要か」という課題を
徹底的に行う。
今後目標にしてることも聞いたけど、
絶対にそれも実現させるんだろうなぁ。
久々にこんなに何やっても上手く行くんだろうなぁ
ていうスーパーマンみたいな人に出会った。
そんなスーパーマンのジョンさんを死ぬほど
笑かした話がある。
「ジョンさん、バットニュースがある。
ジョンさんが1週間前に今後の旅のために
買ってくれた非常食、1週間で全部食ってもた。
これは俺が悪いんじゃない。
非常食がうますぎたんだ。」
内臓飛び出るかっていうくらい笑ってた。
またマレーシアに行く前に買ってくれるらしい。