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中国大学院修士課程入試成績発表と国家足切り点

昨日、2025年度中国大学院修士課程一次入試の成績発表が行われました。通常、国家足切り点(国家線)はその2週間後に発表するのが慣習ですが、昨日は極珍しく同日発表しました。同じ日の午後に、国家足切り点(国家線)が発表されました。ネットで「詐欺なのでは?」という声もありましたが、公式発表です。

ほぼ全ての専攻に、5〜15点下がったということです。異例な出来事。

2024 年と 2025 年の大学院入試の国家基準点を比較したところ、2025 年の大学院入試の国家基準点は各専門分野において普遍的に低下しており、その低下幅はおよそ 10 点程度です。

その中でも、最も低下幅の大きいのは経済学です。今年の経済学専門の A 類受験者の大学院入試の国家基準点は 323 点で、2024 年の国家基準点と比較して 15 点低下しています。次に、今年の文学、理学、管理学科のうちのエンジニアリングマネジメント専門の大学院入試の国家基準点はそれぞれ 351 点、274 点、162 点で、それぞれ 2024 年の国家基準点と比較して 14 点低下しています。低下幅が比較的小さいのは農学、会計学、図書情報学です。今年の農学専門の基準点は 245 点で、2024 年の国家基準点と比較して 6 点低下しています。会計学、図書情報学の今年の基準点はそれぞれ 194 点、191 点で、いずれも昨年の国家基準点と比較して 7 点低下しています。

https://news.qq.com/rain/a/20250224A08VX600



国家線の同日発表、と大幅の下がりは、公式見解はないものの、民間の塾のコメントは以下のようなものです:

早めに発表する理由は:

✅️政策による募集プロセスの最適化
近年、教育部は「効率的な募集」と「二次試験のプロセスの最適化」を提唱しており、その目的は募集期間を短縮し、大学院生の採用スピードを速めることです。

✅️就職圧力の軽減と卒業生の進路の早期確定
2025 年の大学院入試の受験者数は 388 万人に減少しましたが、就職情勢は依然として厳しい状況です。国家ラインを早めに発表することで、受験者がより早く合格の可能性を明確にすることができます:
国家ラインを超えた受験者:できるだけ早く二次試験や調整の準備を始めることができ、結果を待つ間の就職に関する猶予期間を短縮することができます。
国家ラインに達しなかった受験者:タイムリーに方向を転換し、就職活動や公務員試験などの他の計画に切り替えることができます。

✅️受験者の不応募率の上昇と競争の変動に対応する
2025 年の大学院入試の不応募率は 12%に達し(約 46 万人が不応募しました)、一部の専門科目の試験難易度が大幅に上昇しています(例えば、政治、英語)。国家ラインを早めに発表することで、受験者の不安を軽減し、不確定性による資源の浪費を減らすことができます。

https://mp.weixin.qq.com/s/SIrzSGmxLfPXYhdjFBECwg (新东方考研)


という、就職難が一番の要因だということです。


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