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日記 | レモンペースト

冷蔵庫の開き戸のところ、いつ買ったか覚えていないレモンペーストのチューブが入っていた。賞味期限は……切れてない、よし。銀ブタを開けた。

おそらくは唐揚げの下味に使いたいなって、心惹かれて買ったんだよね。でも、唐揚げなんてそうそうしないし、作る頃にはその存在を忘れている。嗚呼、可哀想にレモンペーストや。私に買われていなければ有効にもっと有効に使われていただろうに。

そんなレモンペーストを救うべく、取り出したのはヨーグルト。脂肪分ゼロを選んで、お気持ち程度の健康意識が見え隠れしている。え、今の時間?そんなものは気にしちゃあ、駄目だ。

ヨーグルトを大きいスプーンで三、四杯すくって、レモンペーストを二滴分搾り出す。チューブを真っ白なヨーグルトに向けて絞る、この行為にどことない違和感があるけれど。決して、間違えてはいないよ。

あとは、オールブランをパラパラと散らし、蜂蜜を回しかけ。そうしたら、お手製デザートの完成。

なんて贅沢な夜食なんだろうか。酸味がさっぱりとした味わいになって、一口が軽い。サクサクとした食感がアクセントになって美味しいな。罪悪感なんて露知らず、思わず、ペロリと食べてしまった。なんということだ。そう確かに深夜ではあるんだけど。

……レモンペーストを救うべく、朝食にも使ってあげようかな。健康的だしね。

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