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ASKA 書きおろし詩集発売から1000日


「散文詩というより散文歌」という表現がすごく好きだ。

書きおろしの詩55篇は、そのどれもがテーマはもちろん長さも文調も異なる。バリエーションの豊かさもさることながら、「すべてがノンフィクションではないか」と想像させる心の内側に肉薄したような表現の数々が心をつかんで離さない。


240ページの本を何とはなしにペラペラめくる。ふと手が止まったページの詩を目で追う。リズムが楽しい作品はさらに音読もしてみる。そんな風に日常生活に溶け込ませながら愛読してきた。


2019年3月22日にこの書き下ろし詩集が発売され、きょうで1000日。


「特にお気に入りの一篇」が選べない。その時、その時の私の精神状態や体調によって寄り添う作品が変わってくるから。

あえて“きょう”の気分で一つ選ぶとしたら『パキラの葉』かな。




詩集発売に合わせ実現した谷川俊太郎さんとの対談。この動画を今もたまに見返す。言葉を生業にする二人の会話の中に、額装し掲げたくなるような素敵なフレーズがたくさんちりばめられている。


チャゲアスやASKAソロの音楽を聴く中で、他のアーティストと比べ圧倒的に違うのは詞のすばらしさだと思ってきた。対談の中でも話しているが、

人を振り向かせるのはメロディ、
振り向かせた人を掴むのは詞。

まさにつかまれ続けているのは、彼の詞に魅了されているからと言える。



ASKAを真似して…というわけでもないが、私も読みたくなった時いつでも手に取れるように、この日以降詩集を鞄に入れて歩いている。四隅が折れ曲がり、表紙も取れてボロボロになったころ、何気ないきっかけでASKAと出会えたならその時満を持してこれを取り出し「サインをください」ってお願いするんだ。そんな夢を描いている。



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