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同じ音の人

ほんのちょっとした偶然が、とってもうれしかった。


数年ぶりに友人に会い、何気ない会話の中で誕生日の話題になった。


「私今月末でもう一つ年を取るわ」
「誕生日今月なんだね。私もなの」
「えっ一緒だ」
「ちなみにいつ?私は24日」
「私は25日」


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ランチ後、「私の大好きなお店なの」と連れて行ってくれた雑貨屋さん。
何を隠そう(いや全然隠してない)大の雑貨好きな私にとって、可視化できる「幸せ」をてんこ盛り集めたような空間が広がっていた。

「こんな照明が似合うお部屋つくりたいね」
「この置物存在感もかわいいし実用的」
「ああ、本当に素敵ね」


そして二人ほぼ同時に目に留まったとある一点。お互い、一目ぼれだった。

何度も手に取り、目じりを下げ「かわいいなぁ」とつぶやく姿を横目に、次の瞬間店員さんに声をかけかわいく包んでもらっていた。

「ちょっと早いけど、誕生日プレゼント」


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働いている環境も、長くチャゲアスを好きなことも、独身を満喫している身であることも(笑)。共通点がとても多く親近感を抱いている大好きな友人だが、さらに新たな共通点を見つけた。誕生日がまさかの1日違いだなんて。そして雑貨の好みもとても似ているだなんて。


自分と共通項が多い人、好きが一緒の人を好意と敬意を込め“同じ音の人”と表す。

その友人はまさに同じ音の人。会話の中で「わかる!私も!」と何度共感で盛り上がり、胸が温かくなったろう。


生まれも育ちもこれまでの経験もまったく違う人、なのになぜか重なる部分が多い人。袖すり合うも他生の縁とはよく言ったもの。そんな彼女との出会いにあらためて感謝した1日だった。


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