2022.12.20.≪ネタバレ≫ASKAディナーショー東京(夜の部)振り返りレポ
セトリとか、鼻血の経緯とか(笑)第一報はもう書いたので、今回は少し細かく曲の感じとか私の感想とかも入れながら振り返りたいと思います。鶏並みの記憶力なので、間違っているところも多々あるかもですが、なんとなーく、こんな雰囲気だった、が伝わるといいな。
オープニングはSmile。言わずと知れたジャズスタンダードナンバー。クリスマスカバーアルバム『Standard』でも堂々の1曲目であるこの曲の前奏がかかるや、「始まった!」感が一気に会場中に広がりました。きらびやかなシャンデリアの光を受け、光沢あるシルバーグレー?のゴージャスな衣装に身を包んだASKAが力強い声で歌いあげます。一瞬にしてクリスマスムードというか大人な雰囲気に酔いしれました。この流れを見事に汲んで次に聞こえてきたのは背中で聞こえるユーモレスク。澤近泰輔大先生の流れるようなピアノとクラッシャー木村(クラ姉)のバイオリンがとっても美しく、ASKA本人もゆったりとしたテンポに身をゆだねながら気持ちよさそうに歌っていました。
MCで。ユーモレスクについて「昔の恋人同士が些細なことで別れて、何十年たって年を取り、お互いが一人になって、それをお互いが確認した時に『もう一度恋をしてみませんか』って語り掛ける曲。今歌ってて頭に浮かぶシーンが、ネットフリックスの『初恋』なんだ」。最近Twitterやblogでもハマっていることを公言していましたが、本当に沼っているようです(笑)。
「ディナーショーは活動歴43年目にして初めて。一般的に言われるようなものを全部打ち崩して、僕が考えるディナーショーを構築してみたい。きょうは皆さまを昭和の世界にお連れします」。
そんな紹介に続いては抱き合いし恋人。これもジャジーな曲調が雰囲気に合っていて素敵。確かに昭和な世界観が広がる感じね。
その後は“幸せ過ぎて憂鬱だ”の名言で知られるプラネタリウム。このテンポ感、どこか懐かしいなと思っていたけれどこの流れで聞くと本当に違和感ない。新しいけれど、懐かしい。かわいらしい歌詞も好きだな❤
「僕が歌うのに一番緊張するのは結婚式。ステージではなく同じフロアですごい近い距離で歌うでしょ。福岡ではあんな新聞沙汰になるとは思わなかった。救急車何台も出て、お客さん血だらけ。担架は何台出たっけ?(※全部冗談ですよ)本当は後ろ(の席のほう)から登場したかったけど『くれぐれもマナーを守ったステージをしてください』とくぎを刺されました。…どこを破ろうかなと思っています。ステージに上がったら俺のものだから」。このあたりのトークで、「今度も客席に降りるよ」色をにおわせておりました。
ここでバンメン紹介コーナースタート。右から一人ずつ紹介していきます。バイオリンのクラ姉。次いでギターの鈴川真樹(マッキー)のはずが、紹介前にASKAが鼻血を出してしまいます。みんな驚く中「大丈夫大丈夫、こんなんしょっちゅうだから」なんておどけてみせて、(見えなかったけど多分ここで鼻にティッシュ詰めて応急処置したっぽい)ベース恵美直也さんの紹介へ。(この時点でマッキーを飛ばしてるのに気づいてない)お父様のエピソードを紹介しつつ、そのお父様が残した廃別荘をリフォームする様を配信しているYouTube「未快傑えみちゃんねる」にも言及。ASKA本当にいろんなの見てるんだなぁ。
チャゲアスデビュー当時、43年前の「旅立ちコンサート」から関わってくれているドラム今泉正義さん、そしてgirlと言えば…の古川昌義さん(古ちゃん)。この時また鼻血がぶり返した模様。「ちょっと待って、また(血が)出てる。一回引っ込みます」。
古ちゃんがあの前奏を弾き始めると、会場は一瞬で大歓声と拍手で包まれました。ワンフレーズだけのサプライズと思いきや、ボスも出てこないし(笑)、ギターに誘われるようにドラム、ピアノ、そしてバイオリンが次々と重なりました。ギターとピアノでボーカルラインを奏で、サビからは何とコーラスも加わり、もうたまらないくらい贅沢なボーカルレスの演奏が繰り広げられました。記憶がちょっと曖昧なんだけど、ノーリハなはずなのに心なしかgirlを彷彿させる青の照明だったような…。
この時点で、ASKAはまだ戻ってきません。機転を利かせた澤近先生がFUKUOKAの前奏を弾き始めると、これまた自然に各パートが合わさり、コーラスの一木弘行さんがメインボーカルで歌い始めてくれました。途中歌詞を間違えたりする場面さえ、むしろ何の準備もなく即興で歌ってくれたリアルさを感じありがたさが増しました。最後の最後、決めのセリフ「あり~が~とう~」に間に合うようにカムバックし、一木さんと声を重ねるASKA。できすぎだろ(感涙)。気を取り直して、古ちゃん、コーラスのSHUUBIさん、一木さんの紹介も終えました。
(はい、結局マッキーはそのままでした💦)
来年3月に開催が決まった、デビットフォスターとのコラボライブ。「もうこんなことないから。あのデビットフォスターがOKといって一緒にステージに立ってくれるなんて。ぜひ皆さんもいらしてください」。本当に彼のことを尊敬していて、一緒のステージに立てることが喜びなんだろうなあと感じました。
「SHUUBIおいで。一緒にやろう」の合図でLove is alive。後半のハイトーンは少々辛そうな場面もあったけれど、久しぶりの男女ボーカルデュエットに聞き入りました。
次いでアルバム『BOOKEND』から思い出すなら。クリスマス時期、ジャズテイストな曲は本当にディナーショーによく似合う。気持ちよさそうに体をくねらせ、高音もきれいに聞かせてくれました。
「なんかまだ変」と、「Breath of Blessでも弾いといて」ってサラリと言い残し再びはけるASKA。これを受けまたも自然に演奏を始めるバンドメンバーたち。素晴らしいバンドの結束力、臨機応変な対応力。何よりのホスピタリティ…本当に素敵で貴重な時間に、涙が止まりませんでした。まだ処置が終わらないと判断し、続いて演奏されたのはまさかのSAY YES!一木さんがASKAを、SHUUBIさんがChageパートを務めてくれました。ハモリも完璧。演奏も完璧。ASKAがいかに偉大なアーティストか、いかに周囲の人たちに愛されているか、心の底から実感できました。最後の大合唱忘れられません(感涙)。
野いちごがゆれるようにの前奏が始まる、でもステージにASKAはいない。あれ?なんだか周りが騒がしい…!!!!!!!!!!
そう、ASKAが客席から登場しました。周り一帯騒然。歓喜の声。拍手の嵐。私も大興奮でした!目の前を、あのASKAが、歌いながら歩いている…本物だ…ああ、ASKAだー---(語彙力崩壊)!
ファンたちの間をぬって最後列まで足を運んでくれました。会場の後ろ端のASKAと、ステージ上の一木さんが見事なハーモニーを響かせます。ああ、最高…。続いてgood time。
“もう少し席を詰めてくれ 座り心地にはこだわらない”。実際にとある客席に座り、目の前のファンの目を見ながら歌います。なんだこの幸せ過ぎるシチュエーションは。。もちろん私の席はそのスペシャルシートから遠かったため、羨ましい通り越してただただ茫然でした。
(この2曲、客席で起こったもろもろはここでは割愛します)
「ディナーショーにあるような光景の一つじゃん。43年やってきて、僕にとっては(ステージ下りたり握手したりすることは)触れちゃいけないことのような気がしていたけど、ここさ、秘密の場所じゃん?一番後ろで歌ってみたいなと、仲間の演奏を聞きながら歌ってみたいと思っていたの。ちゃんと聞こえてるね」と、何よりASKA自身が楽しんでいたようす。ASKA不在の間即興で演奏してくれたメンバーに対しても「僕を信じてくれている仲間。つないでくれると思っていました」と心から感謝していました。
「デビュー当時オリジナル曲が6曲しかなかった。アルバムを出すことになり、イチから書いた曲。(今聞くと)歌詞なんかは甘い。甘いけど、23歳の記録です」。二作目のアルバム『熱風』に収録されているお・や・す・み。オリジナルはささやくような声がはかなげな印象だったけど、今のASKAが歌えば歌詞一言、一言をかみしめ、サビへとクレッシェンドをかけていくようなドラマチックな歌唱法で、また違った魅力を感じられました。(…1番の「おまえの好きな歌 僕が歌うからー--」のあたり、やや高音辛そうではあったけど、2番以降は持ち直しました。さすが!)
続いては、今回のディナーショーで歌ってくれたら一番うれしい!と個人的に願っていた世界にMerry X 'mas。年中歌える曲じゃない分、クリスマスが近いライブではぜひとも聞きたい曲。雪こそ降らなかったけど、会場のライトが白く光って、クリスマス気分を味わいながら聞き入りました。もう何度も何度もしつこいくらい言っているけど、この曲の持つクリスマス要素もさることながら、平和とか愛とかをまっすぐに歌う歌詞が本当に本当に好き。今、こうして大好きな人が元気に歌っている。それを聞くことができる。その事実がただただ、幸せだったなぁ。
ラストはI feel so good。最新アルバム『Wonderful world』でもラストを飾る名曲。あらためて生で聞くと本当に豊かに広がりを持つ曲だね。「君がくれた笑顔の数だけ 僕の幸せも増えてゆく」。まさに私もそう思っているよ。
あらためてセトリをたどりながらじっくり振り返ると、なんとか覚えているものですね(笑)。確かにステージを降りた2曲の際、いろいろ思う人もいたでしょう。来年以降もまたディナーショーをしてくれるのであれば、やり方について検討が必要な部分なのかもしれません。
私は生き生き笑顔で楽しそうに歌うASKAの姿が見続けられるならそれが一番の喜びだし、これからももちろん安全面などには配慮しつつも本人・ファン双方が楽しめるステージを作り続けてくれたらこんなにうれしいことはありません。
ディナーショー?高いじゃん…なんて最初文句言ってごめんなさい。完全に、満喫させていただきました。本当に、ありがとう❤