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カラビンカ 遺言感想
ずっと聴いていたが感想が遅くなってしまったが、遅くなってしまっても素敵だということはちゃんと筆を取って今更書いてみます(あととても良かったので雑に感想を書きたくないなぁと思ってしまったので時間がかかってしまった)
レコ発ワンマンを見に行かせて頂いたカラビンカさんのアルバム遺言がとてもいいアルバムだったのでつらつらと思いつくまま感想の散文をnoteに書きます、遅くなってしまったが時間差にて近年こんな全体聴いて素敵だなとおもったもの久しぶりだったので思わず、という。歌詞も好きなんですが歌詞を感想にしてしまうと陳腐なので聴いて気づいた曲の気づきをメモしていきます。
01 遺歌
カラビンカのクリーンギターの音はなんでこんないいのだろうか(そして、事実いい音である)と思ってしまうクリーンのマイナーの9th絡みのフレーズからこの手のフレーズだけどサブドミナントから下がってマイナーの四度の進行でM7のニュアンスでちょっとgravity系な進行で暗くなりすぎずに美しい作曲だなぁと思ってしまって僕はこの曲好きですね丁寧に歌のニュアンスも怨念的な感じだけというよりは繊細なものを感じて諦念に近い感じの暗くなりすぎない進行がアシストしているというところが好きで単にめちゃ好き(間違ってたらごめんなさい)である。
02 鉄風雷火
そしてドラムがツービートっぽいストレートなビートなのにちょっとだけギターは捻ったパターンで美しいメロを歌っているこの曲良いです、イントロも三度が美しくてヘヴィになりすぎないところが良きです、歌裏の単音のクリーンも四度とかを弾いてちょっとシューゲ的な儚げなニュアンスを感じるのに基本的にビートで頭を振ってしまう感じなのが両立されていて大袈裟になりすぎない繊細さ(最近は繊細さの押し売りが多すぎるので)なんて素敵な大人アレンジなんだという感じであります。
03 与太郎哀歌
当世こんな美しく歪んだファズ的なギターとベースの組み合わせ(しかも両方めちゃ歪んでるのに分離よくどっちも聴けてどうなってるか謎だ、すごい)でサビで一気にイコライジングが左右で変わってでシューゲ的な音作りの明るいトーンのアルペジオのギターが入ってくるところで景色がパッと変わるのが好きです、単調なまま行くこともできたのにこの短めなサビがさりげなくてめちゃ効いてていい感じです、落ちサビのクリーンの音もすごい良い音で音作りが綺麗すぎてびっくりしています。
04 不浄
うってかわってアクティブ系のベースのフリジアンな音づかいのイントロフレーズから乾いたトーンのオーバードライブに少しフェイザーかかった歪みのサウンドでどんだけ良い音の引き出しあるんですか、と問いかけたくなってしまうなイントロから三連系のサウンドの切ない曲調になっていくんですがこういった曲でずっとギターを弾き続けると単調になっちゃうなというところで結構キメやブレイクが入るので凡百のマイナー系バラードとはちょっと違う感出ていてさらにボーカルの盛り上がりと呼応していて楽曲として美しく感じます、いい曲だ。introとoutroでしかフェイザーかからないのもセンス良くて素敵。
05 天井裏発電機
最初カラビンカを見たのは死神サミットで暗幕が下された状態でこの曲のくクローズドリムショットと揺れないコーラス(ディメンションでしょうか)の美しいアルペジオですでにこの世のものとは思えない美しいイントロだと思っていたところにドロっとしたリリックなんだけど美しい歌い回しのボーカルが始まってグッと引き込まれたんですがこのスタジオ盤で繰り返し聴くと改めていいなぁとバカみたいな感想を抱いてしまいます。音楽的にもマイナーメジャーの特性音が入らず9thを基軸にしたループ構造で解決しない進行なので閉塞感を表現しつつこかはみ出ようとするボーカルもまた良いなと美しい。
06 彼は誰
かなりハイの落ちたサウンドで歌声とも叫びともつかない原初的なサウンドで曲の断片的なテイストからこれじゃん的なシューゲ的なバッキングが入ってくる時のこれが欲しかった感をジャンキーのように欲してしまった曲M3から始まってこの6thが抜かれた少し南国感のある音列綺麗で晴れ間が見えた感じで前曲との対比で実はこの盤この5.6の流れが個人的にはかなりお気に入りです。
07 赫い花
うって変わってツービートの性急なビートにフィードバックで後半戦開始感があるかっこいいリフで始まります。ベースラインがとても楽しい。内容的にもう少し重めなサウンドになりそうなのが泣き笑いの感覚的に感じる少し明るいサウンドメイクによって構築されているのも重たくならなさすぎてセンスがとても美しいと感じました。
08 蝶に古疵
この4ビートのノリのシンバルレガートで始まるこの曲のクリーンのサウンドとリズムがとても素敵で、特に1Aのクリーンのギターの音価が伸び切っていて裏のアクセントが入るのが聴いてて心地よいです、Bとサビの展開で入るギターのコンピングも必要以上に入れすぎずにコードの響き一発で攻めているのも余計な味付けが少なくて好きな感じで大人を感じました。あとはこの曲は2B以降のサビからのブレスがちになる吐息を耳元で感じるような生々しさを感じるボーカリゼーションが持って行き方がわざとらしくなくてとても好ましいものに感じました。美しい。
09 太陽の牙
この軽快なクリスピーなサウンドのギターでまだ歪みのサウンドのバリエーションがすごいしかも全部いい音じゃんと思ったりしてしまいます、この裏のリズムが軽快なイントロサウンドも相まってめちゃ好きだ、あと1回目の短い感想からアルペジオで攻めているんですがこれの入るタイミングと入れ方がもうちょっと入れちゃいそうなのを止める感じで必要最低限なのもセンスが良くてうっとりしてしまいます。だんだん後半に入って増えてきてもっと聞きたいなと思ってしまうの素敵。
10 彼岸花
和風なサウンドで結構良くある感じかな?とかぼーっと聴いていたらすいませんという感じでintroのリフまでへの持って行き方が結構トリッキーでそこからさらにAまでの間奏だけかなと思ってたキメっぽいリズムのままAのボーカルいく感じが新鮮で美しい(しかもその割に美しいアルペジオは鳴りっぱなしなんだけどこれがかっこいい)このAメロのリズムとベースラインのフレーズめちゃかっこいいし、ツービートに行く繋ぎとサビへの持っていくハーモニクスのフレーズもめちゃ美しいのでいい曲だなと10曲も聴きながらまだ阿呆みたいな感想を抱いています。
11 春を逝く人
メジャー系のサウンドでクランチのギターに結構へヴィーなちょっとファジーなギターが合わさって爽やかなのに重厚でそれに良い音のアルペジオにOver Driveしたベースラインが個別に美しく聴こえてくるイントロで優勝、って言う感じの最後までいい曲のアルバムの最後を感動的であると普通に言い切れる爽やかなサウンドで余裕綽々と超えてくる感じで何て不敵なんだと思ってしまいました、あとこのギターそろのディレイのサウンドが綺麗すぎてこれめちゃ好きなやつ、となってしまいます。あとソロ終わりのサビ前のハモリが気持ち良すぎるのでここの流れ鳥肌が立ちました。綺麗だ。ラスサビの掛け合い、ハモリ、歌にならないスキャットの流れも綺麗でそれを超える揺れないコーラスサウンドのフェードインしてくるアルペジオでさりげなく終わるのも歌詞の余韻を残してまた何ていいサウンドなんだ、って一曲目のイントロに戻ってしまいたくなります。
長文でしたが、以上感想です。
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