第1回 薪は何を選べば良いの?
登場人物
はじめ
うーん。
どうしたの?ぴよきち。
薪を調べてたんだけど、どれが良いのかわからないんだ。炊き付け用?杉?くぬぎ?
わかりづらいよね。ちょっと整理してみようか。
針葉樹と広葉樹
薪というか木は大きく分けて針葉樹と広葉樹があるよ。
針葉樹は松のように葉っぱがとがっている木。広葉樹は桜のような葉っぱが平たい木だね。
葉っぱの違いで何か違うの?
基本的に針葉樹は油分が多いため、良く燃えるよ。逆に広葉樹は油分が少ないね。
じゃあ針葉樹だけでいいんじゃない?良く燃えた方がいいよね?
でもね。良く燃えるということは、すぐに燃え尽きるってこと。火を安定させるために、次々と薪をくべなきゃいけないね。
その点広葉樹は油分が少なく、良く詰まっているから中々燃え尽きないし、一度火が安定すると長い間燃えてくれるから料理にも向いているよ。
じゃあ2種類ある方が良いの?どっちも買うと高く付くなぁ。あと、お店で「薪」としか書いてなかったらどっちかわからないよ。
個人的には、初心者は針葉樹だけでも良いと思うよ。
燃えやすいから火を付けやすいし、焚火を育てる楽しさがあると思う。安いからお試しで買う分にはお財布にも優しいしね。
あと、樹皮が太くてゴツそうなのが広葉樹で、木目が綺麗に入っているのが針葉樹かな。針葉樹の薪の代表は杉で、広葉樹の薪の代表はナラやクヌギだよ。
それぞれの薪の特徴
【針葉樹】
スギ:もっともポピュラーな薪。安く薪割りしやすい。火持ちは悪い。
マツ:油分が多く、火力が上がるが煙もでやすい。
ヒノキ:針葉樹の中では火持ちが良い。また、灰が少なく匂いが良い。
【広葉樹】
ナラ:広葉樹の代表的な薪。比較的安い。
カシ:火持ちが良い。値段高め。備長炭の材料にもなる。
ケヤキ:乾燥しやすいため、状態が良いものが多いが、値段が高い。
サクラ:匂いが良い。高級品。
焚き付け用とは
じゃあ焚き付け用って何?
焚き付け用ってのは、焚火を安定させるためにはじめに使う細かい薪のことだね。
基本は針葉樹なんで、自分で薪を割って作ってもいいし、そこらに落ちてる小枝を使っても良いよ。
薪割りなら任せなさい!この新しく買ったハスクバーナ(ハンドアックス)で・・・
なんか任せるの怖いな。焚き付け作るだけなら、ナタかナイフでバトニングが基本なんだが。
どこで買うの
でも、薪ってどこで買うのかな? あんまり売ってるのを見かけないよね。
ホームセンターでよく見ると売ってるよ。また、大概のキャンプ場でも売っている。あとはAmazonなどのネットで買う人もいるね。
なるべく安いのが良いんだけど。
主観的に言うと、品質はキャンプ場やホームセンターのはバラバラ。ネットは安定している物が多い。ただ、価格は運送費も掛るためネットは高いね。
また、キャンプ場の薪は広葉樹が多くて選べないことが多いし、現地で売り切れは怖いので、ホームセンターで品質の良いのを買うのが良いかもね。
見極めポイント
品質って言われてもわからないんだけど。
匂いとかでわかるのかな?
匂いでわかるなら凄いけど。残念ながら普通の人にはわからない。
一般的には、乾燥がよくされているもの。つまり、樹皮と本体の木との間に隙間が出来ていて、放射線状の割れ目がたくさんあるものが良いとされているよ。
また、見た目の割に軽いとか、持ったとき冷たく感じないとかがあるけど、見分けながら購入することはなかなか難しいよね。
じゃあどうすれば・・・
簡単なのは、そのお店がキャンプに力を入れているかどうかを見るのがいいね。キャンプに力を入れているお店だと、そこそこの薪は仕入れているだろうと思う。
また、屋外で風通し、日当たりの良い場所に置いている薪か、束にしている状態なら、屋内で売っている物が乾燥している可能性が高いよ。
あと、あまりにも太すぎる薪を売っている店はアウトだね。薪は太すぎると乾燥させずらいし、薪を割る必要があるからメンドクサイんだ。
わかった。じゃあ近くのホームセンターハシゴしてくるよ。いいのがわからなければ、自分で乾燥させてもいいし。
自分で乾燥させてるのは時間がかかるけど、それも手かもね。
おおよその値段帯は下に載せておくね。
(一束あたりのおおよその価格帯)
針葉樹
500円~1200円 程度
広葉樹
700円~1500円 程度