マリオネットホテル感想
ネタバレあり
最高だった……
何を隠そう、私は梅津瑞樹のファンなのである。
オタクにとって推しに活躍してほしい、それ以外の願いがあるだろうか。
今作はまさにドリームズカムトゥルー、略してドリカムだったのである。
オーマイゴッド。神よ、ありがとう
トランプシリーズに興味がある人へ向けて紹介記事を書いています ↓
すべてが、良い
まず舞台のセットがかわいい。
マリオネットホテルという言葉の響きにピッタリの、ピンクとパープルの壁紙。
ベルベットのカウチソファ。
豪奢なシャンデリア。
例えていうならディズニーランドのトゥーンタウンのミニーちゃんの家みたいなかわいさだ。
人形劇のための箱みたいな感じもする。
幕があいてから一度もセットを入れ替えない進行だったが、場面によって色のついたライトを当てることでピンク＆パープルがオレンジ＆カーキになり、まるで別の場所みたいに演出されていた。
最後までまったく背景が変わらないのに、視覚的な飽きが来なかった。すごい
衣装がめちゃくちゃかわいかった。
TRUMPの世界観を引き継いだゴシックぽいシルエットがめちゃくちゃ綺麗。
こだわり抜かれたデザインは真後ろを向いても見栄えする。
そしてピンク＆パープルのホテル内装とおそろいの、ピンク＆パープルのカラーが原宿系？みたいな感じでオシャレ。
私はあまり服飾に詳しくなくて語彙が少ないのが歯痒いが、
ゴシックと原宿系とおもちゃのお人形と道化師の要素を、引き算などせず足して足して足しまくった、「華美」としか言いようのない衣装はそれこそ演劇でしか見ることができない。
セットにも衣装にもお金かかってる感じがして、
衣装とセットだけでもしばらく見ていたいくらいだった。
スターが多すぎる
あまり「ハコ」と「演目」のバランスを意識することはないのだが、
存在感・華のある役者が多くて舞台が、というか劇場が狭いと感じた。
役者のみなさんが窮屈そうにしていたというわけでは断じてないのだが、
奇抜な衣装で増幅された役者の放つ魅力というか圧が強くて、近い近い！みたいな。
今回かなり後ろの方の座席（19列）だった。
にも関わらずサンシャイン劇場くらいの大きさだと圧倒されそうになってしまった。
もうちょっと遠くから見たい、というか……なんなんだろう、この気持ち
普通、こういうのってなるべく前の方で観たいものだよね…？
前にこのサンシャイン劇場で同演出家の漆黒天を観た時も最後尾から2列目で「圧がやべえ」と逃げ出したいような気持ちになったのだった。
これたぶん、私が出てる役者のことが好きだからそう感じるんだろうな。なんか恥ずかしいが……
TRUMPシリーズも15周年ということで
すっかり人気シリーズであり、
なんかこう、「来てる」感じがした。
あるじゃん、もう何やっても大ウケしてしまうフェーズって。
今のちいかわとか。今のCreepy Nutsとか。今の米津玄師とか。そういう「売れてる」フェーズ。ファンの熱量の総和が、原作側の熱量を圧倒しはじめるような。
TRUMPにもそれが来ている。
TRUMPに来ているのか、末満健一に来ているのか、役者の誰か、複数名にそれが来ているのか、は判然としなかったけど。
いや、もっと前から来てたかな？
いずれにせよ、こうなってくるとやはりサンシャイン劇場では狭すぎると感じた。
サンシャイン劇場、私も大好きなハコなのだが、
TRUMPシリーズはもう小劇場用の作品でごさい、みたいな自称が通らなくなっていると思う。
子供服が合わなくなった少年みたいな。
近くに多少良くなったブリリアがあるのだから、
もうそっちでやった方がいいのではないかと思った。
チケット当たらない人がいたらかわいそうだし。
ブリリアは歌わないとダメなのかな。
役者の魅力を引き出すのが超絶にウマい
末満健一は役者の魅力を引き出すのが上手い。
…というとなんか上から目線だけど、
私が、こういうのが観たかったんだよ〜😭という役者の姿を、末満健一はいつもみせてくれる気がする。単純に好みが合うというだけのことかも知れない。
ファンクラブに入って4年目になる梅津瑞樹だが、彼の持ち味を120%引き出してくれていると感じた。
もう、感謝以外どういう感情を抱けというのか。
始めから終わりまですべてが良かったが、
特に、クライマックスで舞台上のライトに照らされて、長い髪のシルエットだけを浮かび上がらせながら不気味に立ち上がるシーン。
こおいうのが、観たかったんだよ〜〜〜〜😭
こういう役をやってほしかった！！！！！😭
自分でも気づいてなかったけど……
この恩、一生忘れへんで！末満健一！！
もう4年も梅津瑞樹のことを追いかけているが、
きっとこの作品で初めて彼のことをみたとしても、
きっと彼のことを好きになった。と思う。惚れ直した。
4年経ってもまだ好きでいさせてくれる推し、
ありがてえ〜〜〜〜〜😭
それと、宝塚OGの瀬戸かずや様の膝まづくシーンがあまりにも美しくて……このシーンだけで15000円くらいの価値があった。
なんて、なんて耽美なの……！😭
少女マンガの決めコマみたいなフェテイッシュなシーン。
まさに息を飲む、そんな感じ。
染谷俊之については言わずもがなという感じだ。
染谷俊之という人の魅力がなければ何にもならない、そういう感じ。
逆に言うと染谷俊之の魅力だけで物語がどこまでも広がっていく。そういう感じだ。
あと役者としての末おじを初めて（生で）観たが、
体格もでかいし、舞台栄えもするいい役者だなと思った。
いいなあ、演劇。
末おじ、演劇ずっと続けてたから、ここに立っているんだもんな。
いいなあ、やりたいなあ、演劇……
あとフランチェスカさんめっちゃ良かったです。
こういう勝ち気な女の子、大好き。
たぶん梅津瑞樹はこういう女の子がタイプだと思います。（笑）
私も好きです。（笑）
それとフリーダ様……
なんか、ダリちゃんみたいな人と釣り合う人なんですよね。
人間が大きいというか、吸血種ですけど。
ダリちゃんとフリーダ様がお似合いで、
二人とも倫理にもとることをせず、自分の生い立ちにプレッシャーを感じつつも、生まれついた身分に負けないように、生き方まで高潔であろうとする健気な姿が、もう好きになるしかない、のですが、
グランギニョルを観ていると、
今作でのハッピーエンドの行く末を知っているわけで、
つら…………😭
連泊キボンヌ
私が梅津瑞樹を推しているからというのもあるかもしれないが、
本当にありきたりな表現で悔しいが「全人類みて」という感じで私としても今回1枚しか取れなかったことが今更になって悔しい。
とはいえ今回なかなかチケット取るの難しくて全然当たらなかった。
もっとデカいハコで長くやってほしい。
傑作なので再演もあるかな？
あんまりリピートしたいとは思わない方なのだが、
これはもう一度行きたい。
なんなら毎日行きたいくらいだ。
この舞台に出ていた役者の人たちが、
演劇をやりたいと思って、役者の道を選んでくれて、本当にありがとう、という気持ちだ。
山月記の李徴じゃないが、
才能を自覚していても、人間、何らかの理由でくじけたり、いじけたりすることもあると思う。
でも、やる気がある人がそれを諦めてしまったり、見出されないままになってしまうのは世界にとって損失だ。
まだ見出されていない才能があったとしても、諦めないで頑張ってほしい。私とか（笑）
ほんとーーに良かった！
またやってください。
お願いします！
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