書きかけをそのまま出す:ある日の音程に関するツイート
シリーズの趣旨は第一回を御覧くださいませ
と言いつつ今回は本来の趣旨から若干離れる感があるが、ふとしたきっかけで過去のツイートを発掘し、これは残しておこうと思ったのでこちらに転載する(別シリーズの記事を立てるのも面倒だし)
音程の把握に関するツイートである。
まぁ埋め込んでしまえば、これ↓
要は絶対音感的なものが必要とされた時に、その強度を上げるために特定の楽曲を脳内再生することがある、というツイートなのだが。
そこに続くツリーがなかなか興味深い。
ちなみにこの男、とくにこの手の話題を専門の教育機関で専攻したことがあるわけではないので、学術的信憑性は無い。
以下本文。
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私はスピーディーな絶対音感にはそんなに自信はないので、楽器無しで音程を取らなければいけない場合には、以下の楽曲を脳内再生して対処しています
上下とも全音(2半音)までミスることはほぼないのだが、隣接する半音までのミスはけっこうしてしまう(恋のマイアヒをBbから始めることはほぼ無いが、Bから始めることはちょくちょくある) 私個人だけの傾向かな、と思っていたのだけれど、もしかして音程認識の閾値みたいなものが関係してるかもしれない
というのも、例えば440の「ジャストA」と438の「ほぼA」を正確に聞き分けることはなかなかに難しく、というか、「そのことを感覚的にあまり問題としないタイプのセンサー」の持ち主がいる、と思う(これはレベルを上げれば440.0と439.8の間でも言えることで、程度の差の部分もある)
ある意味では、スケール感というものの本質は「相対音程感の閾値を支配する秩序をどの程度の範囲に設定するのか」という部分と関係があるとは思うので、だとすると半音以内の誤差について甘くなり、半音を超えた瞬間にシビアになるというのは、あり得る話のような気がする
そこにおいて面白いのは、私の場合、恋のマイアヒの初音をCではなくBを出してしまうことは多々あるのだが、C#を出すことはほぼない。また、クシコスポストの初音をBではなくBbにすることは多々あれど、Cにすることもほぼない
フラット癖だけかというとそうでもなくて、例えばAbにおいてカウボーイビバップと並んで使用する楽曲にレッチリのSNOWがあるのだが、これはよく間違えてAbではなくAから出してしまう。(体感的にはフラット方向にミスる曲の方が多いのは事実ではある)
だからもしかしてもしかすると…私自身の記憶の中では、例えばマイアヒはCというジャスト一点ではなく、CとBの間のちょっとCより、くらいの位置に中心を持つ「面」みたいなニュアンスで記憶しているのではないだろうか
これは記憶の精度が曖昧と言われてしまえばそれまでなのだが…とはいえ機械的周波数的なジャスト一点の音程を記憶することとは、何か文脈の違う話のような気がしている
例えば極端な話、人間は普段からずっと…「何かしらのスケール感」をキープして生きている、というのはどうだろう。アハ体験とか錯覚とかに近いものとして、例えばA=440のチューニングで瞬間を生きていた人間が、生演奏の相手のチューニングに合わせて439に下げる、みたいなことが、日常生活中無意識に
440だとか439だとか書くと機械的…というよりそれぞれ「独立した一点」のように感じられるが、これは相対音感的に言えば大事なのは「-1した」ということの方で、そういったことが…自覚的に音楽をしている領域以外でも起こり続けているとすれば
だとすると、何か「そこに至るまでの文脈」によって…脳内記憶の楽曲に与えている一点、及びそれをいざ引き出そうとしたときに出てくる音が、最初に記憶していたときと違っていて、しかもそれが「何故か高くはならず、毎回ジャストか低くなる」みたいな傾向を生むこともあり得るのではないかと
まぁ例えば雑な話、高い音の方がテンションが上がり、低い音の方が落ち着く、という生理があるとして、自分自身が脳内記憶している楽曲に抱いている表現上の期待が「落ち着く曲」という部分にあるとしたら…その初音を出すときに、本来の音より低く再生してしまうことはあり得そうですよね
その音をあくまで機械的に「ドという音程」とだけ記憶しているか、「いろいろあったけど、なんだかんだここに帰って来れば落ち着くことができる、そんなド」というような意味合いを含めて記憶しているかによって、音程記憶の秩序設定が異なっているのではないか、という
たぶん自分自身はそういった補正をかなり受けまくるタイプの人間であるので、わりといつも自分の絶対音は信用していない、どころか、日によって曲のキーを変えたい欲がけっこうある
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そういえば私はBPMというものに対しても似たようなことを考えることがある。そちらも機会があったらとりまとめたい。