名刺を作るなら、オンデマンド印刷の仕上がりが良き理由
オンデマンド印刷は、1部から印刷できる低コストでスピーディーな印刷方式。名刺印刷などで、よく使われる手法です。一方、オフセット印刷と比べると、工程が少ない分、その仕上がりに心配の声も聞かれます。
この記事では、2031年に創業100年を迎える東京新富町の紙製品メーカー・山櫻が、オンデマンド印刷のメリットやオフセット印刷との仕上がりについて深堀りします。さらにオンデマンド印刷のデメリットを補う方法についても解説します。
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(図版)
「オンデマンド」印刷とは?
オンデマンド印刷は、インクジェット方式などを利用した印刷方法のことです。印刷のための版(はん)が不要で、データを入稿後、すぐに印刷が仕上がります。
必要な印刷物を必要な枚数だけ印刷できる
オンデマンド(on demand)とは、「要求に応じてサービスの提供を行う」という意味。オンデマンド印刷の最大の特徴は、最小単位1部から、必要な部数だけ印刷できる点です。
小ロットの印刷が可能なところから、名刺のような少量印刷に適していると言われています。
また、柔軟な対応が可能です。たとえば、イラストや文字など、内容を一部だけ変えて複数バージョンを印刷するといったこともできます。
入稿データから直接印刷できる
オンデマンド印刷は、入稿データを直接読み取って印刷を行います。オフセット印刷のように版を作る必要がなくデジタルデータをそのまま印刷できるため、短納期を実現します。
オフセットとオンデマンド印刷、仕上がりの違いは?
両者の印刷方法には異なる特徴があるため、仕上がりにも違いが見られます。
インクが違う
オンデマンド印刷はトナー(粉)を、オフセット印刷はインク(液体)を使用します。
この違いにより、オフセットの方が色の再現性や発色の仕上がりが良いと言われています。
納期が違う
オンデマンド印刷は版を作る工程がないため、短納期での印刷が可能です。一方、オフセット印刷は版を作成するための時間が必要で、納期が長くなります。
対応部数が違う
オンデマンド印刷は小ロット印刷に適しており、必要な枚数だけを印刷することができます。オフセット印刷は大ロット印刷に向いており、大量に印刷する場合にコストパフォーマンスが良くなります。
でも、素人目には、仕上がりに大きな違いは感じない
両者を品質で比べると、これまではオフセット印刷のほうが仕上がりが良いというのが定説でした。
たしかにオフセット印刷では、特色を指定することでオンデマンドにはない色の表現や高細密な表現を実現します。
一方、近年の技術の進歩により、オンデマンド印刷の品質が大幅に向上しています。最新のオンデマンド印刷機では、オフセット印刷に近い仕上がりに近づいており、一般の人の目にはその違いがわからなくなってきています。
名刺を作るなら、オンデマンド印刷がおすすめできる理由とは?
オンデマンド印刷には名刺を作成する上での多くの利点があります。
短納期
オンデマンド印刷は迅速に対応できるため、急ぎの名刺作成に非常に便利です。データ入稿後、即日や翌日に納品できる場合もあります。
小ロット
必要な枚数だけを印刷できるため、少量の名刺作成に適しています。1枚からでも注文できる印刷会社も多く、無駄がありません。
低価格
製版のコストがかからないため、少ない枚数でも低価格で印刷できます。頻繁にデザインを変更する場合にもコストを抑えられます。
用紙の選択が幅広い
オンデマンド印刷ではさまざまな種類の紙に対応しています。フォト光沢紙や半光沢紙、厚手マット紙など、用途に応じた最適な用紙を選ぶことができます。
オンデマンド印刷のデメリットを補う方法は?
オンデマンド印刷は便利ですが、いくつかのデメリットもあります。ここからは、オンデマンド印刷のデメリットを補う方法についてご紹介しましょう。
色ムラや安定性の問題への対策
オンデマンド印刷では、色ムラや色の安定性に影響が出ることがあります。これを補うためには、用紙との相性が大きなポイントです。
複数回の試し刷りを行い、色の調整をすることで、安定した品質を保つことができます。
長期保存に向かないことに対する対策
オンデマンド印刷はトナーを使用するため、長期保存には向きません。長期保存が必要な名刺の場合は、直射日光を避ける、高温多湿を避けるなど適切な保管方法が求められます。
「名刺を作るなら、オンデマンド印刷の仕上がりが良き理由」まとめ
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