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開業16周年を迎えました
2006年4月14日にアロマセラピーサロン&スクールVert Mer(ヴェール・メール)を開業しました。
あれからまる16年です。
あっという間の・・・と、思いますが、振り返ると色々ありました。
リーマンショック、東日本大地震、コロナ・・・自分のことだと、離婚・・・とか
父のこと
そもそも、
起業した4月。
離れて大阪に暮らす父から珍しく電話が「独立するのか。おめでとう。何か贈ろうか?」と。
「要らないよ」とそっけなく対応したのですが、ベンジャミンの鉢が開業日に届きました。
・・・らしくない。
そう思いました。
それから間も無く、ゴールデンウィーク前に母から「お父さん、癌なんだって。あんまり良くないらしい」と連絡がありました。
癌とは言え、今は随分治療法もあるし、手術や治療は大変だけど大丈夫しょう。と、楽観的に捉えていました。
しかし、数年ぶりに再会した父を見たときに、「これはマズイな」と直感的に思いました。案の定担当医からは「1年持つかどうか」とお話をいただきました。
それまで疎遠でほとんど会うことのなかった父です。急にそんなことを言われても・・・と思う反面、ここでちゃんと会っておかないともう会えないだろう。という気持ちもありました。
タイミング
幸か不幸か、起業したばかりの私は時間は余るほどありました。OL時代の退職金もあるし、一番時間とお金に余裕のある私が、毎週のように大阪に行き、父に会いに行きました。
さらに、手に入れたばかりの「アロマセラピー」の知識と精油。
これが、癌患者にどう良いか?ということを、担当医に相談しながら父に使いました。
抗がん剤治療が始まると、嗅覚が妙に鋭くなったり、逆に緩慢になったりと、香りに対する感受性にかなり変化が見られるようになりました。
それでも、ハンドトリートメントをすると喜ぶので、私の練習がてら病室でハンドトリートメントをしました。
ただ正直、開業したばかりの「初速でぶっちぎる!」という時期に、私に足止めをさせる父に腹立たしさを感じることもありました。
なんで今なの?と。
一方で、私が一番自由になれる良いタイミングで倒れてくれたかもしれない。とも思ったり、そんな気持ちが行ったり来たりしていました。
私の優先順位
16年経った今振り返ると、この経験は私の「ビジネス」における優先順位を決定的にしたな。と思います。
私は自他共に認めるワーカホリックです。
でも、家族に何かあれば、仕事より家族を優先します。
それは、私がこの時に決めたことで、きっとこれは今後も変わらない。
家族の死に目に会えないのが経営者だと思え。みたいな言葉には、1ミリも同調しません。
家族の死に目にすら立ち会えない人が、誰を救えるというのでしょう?
ビジネスは人助けです。大事な人を救うための努力を厭う人にビジネスはできない。
そう思うのです。
お試しは忘れた頃にやってくる
長々となんの話をしているかと言うと、つまり、どんなこともここ!と言う「正念場」にこそ、なんかこういう「お試し」がやってくる。ってことです。
そして、それを乗り越えることで、次の年を迎えることができる。
16周年と言うことは、16回くらいそんなことを乗り越えてきたのだと思います。
そしてまた今年も何か乗り越える「お試し」がやってくるのでしょう。
そうまでもして続けたいことが、私のアロマセラピーなのです。
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