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第260話:詩:アラモ

アラモという映画があり
アラモという砦を守る
男たちの話だった
勝てるはずのない大軍を相手に
堂々と戦い
死ぬべき死を
確かに死んでいった
男たちの話だった

人の死に様ということに
その時僕はひどく胸打たれ
子供心に眠れなかったことを
今でもよく覚えている

それで
- 死から始めなければならない
なんて、ちょっと気取って
君の方を見ると
隣で聞いているはずの君は
もう すやすやと寝息を立てて
眠っていた

さもないことであるが
僕らが床を共にするようになって
まだ間もないころの話である


■土竜のひとりごと:第260話

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