性別と愛と舞台芸術の繊細さ
こんにちは。こんばんは。
そらとです。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さん
体調大丈夫ですか?
ぼちぼち、どうにかこうにか
乗り切りましょうね(^^)
さて、今回は。
舞台芸術の、性や愛の表現を扱った作を観て
感じたことのお話です。
気をつけて言葉を選ぶつもりですが
人によっては、シンドイ表現があるかもしれません。
その場合は、御自分の心を守って
回れ右してくださいね。
宜しくお願い致します。
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この夏。
例年より多く、舞台芸術に触れています。
演劇ワークショップだったり、小規模劇場へ足を運んだり。配信観劇もしたり。
好きな役者さんや、劇団さん、気になっていて観てみようと思った作。
気になるものが、沢山ある中の
ほんの一部ではありますが
シゴトの合間を縫い、無理なく行ける範囲で
いくつかの演劇をただただ、ひたすらに
楽しんでいました。
そして先日。とある舞台との
衝撃的な出逢いがありました。
好きな役者さんのうちの御一人が
お久しぶりに、大好きな劇団の
大好きな作の再演に、出演します!
と仰ったのです。
その方も、舞台芸術をとことん愛していらっしゃり
真摯に気遣いのできる、素敵な役者さんなのですが
御出演舞台の、生のお芝居を観たいなと思っても
それまで、なかなかタイミングがあわず。
お久しぶりに、今回は、観に行けるな〜!と思い。
私は全くはじめての劇団さんだったのですが
とにかく面白い、唯一無二の
大好きな劇団さんなんです、とその方が仰るのであれば
じゃあ、安心して観に行こう!と。
チラシ広告も美しいし、きっと、綺麗な作なのであろうと。
初めての新鮮な体験を感じてみたいから
前情報を、あえてあまり入れずに観劇に行きました。
すると。
性愛表現が、過激めの描写のある傾向の
劇団さんだったのです。
ちなみに。
これはあくまで私個人の事なのですが
男女の性愛表現が、極端に苦手なのです。
(性愛表現がなくても、人物の裸体自体がとても苦手でもあります笑)
(ちなみに、今回の舞台で役者さんが裸体になったわけではありません)
もういい年齢なので、ある程度の表現のものなら
どうにか流せるようにはなりました。
が。
その演劇作での表現は
自分の許容範囲より遥かに越えるシーンが含まれていたのです。
しかも、そのシーン担当の男女ペアだったのが
観たいなと思っていた役者さんパート。
危うく思考がフリーズしかけながら
他の、舞台自体の素敵な部分に思考を向けて
観客席や劇場で倒れ込むような事は、回避しました。(よかった〜)
帰り道や、帰ってからも
どうにか、そのシーン以外の素敵だった部分に思考を向けて(実際素敵だったので)
楽しかったな〜!とか、自分を騙そうとしましたが
嘘はつけず。
最終的に、ダメージの反動で、しばらく倒れ込むくらいの自体に。笑
後で振り返ると
広報文面のどこかで
ちょっぴりオトナの表現はあるよ♪
くらいの記載は見かけたので
まあ軽い表現なら
どうにかいけるか………!?
と、ほんのりひっかかってはいたのです。
でも、繊細美麗な絵のチラシビジュアルには、そういう雰囲気は感じられないし
色んな方の感想ツイートなどに、そういう事に触れた記載は見かけないから
大丈夫だろうと。思っていたら。
それが、ある意味見事にひっくり返されたのです。
あとからよくよく、観劇前に読めていなかった
とある広報サイトの対談をみてみると
その劇団さんの作は、結構、性愛表現は
常時していらっしゃる傾向のようでして。
これは、前情報をしっかり把握してなかった
自分に落ち度もあったなあと思いました。
「そういう雰囲気」は、極力避けて通っていたつもりでしたが
察知出来なかった。
察知できないまま、きちんと配慮せず
その役者さんが言うなら大丈夫だろうと
勝手に、「貞操観念も配慮して下さっている方であろう」と思い込んでいたし
全年齢が観ても、大丈夫な作かを確認せず
情報を拡散してしまっていた。
劇場での芸術というものは
そういう「閉じられた世界のなかで、過激めの表現をする」可能性も大いに含む
繊細さを持った芸術だったことを。
それありきで作を創るのも、芸術のうちなのだから
それが当たり前だ、という感覚の方がいるのも。
すっかりすぽっと抜けてしまっていたのです。
改めて、情報を拡散発信する時や
自分が観劇する際には
楽しそう!だけでなく
気をつけて発信しないといけない。
とても、とても、突きつけられたのでした。
そして。
自分の落ち度はあるかもしれないものの
芸術の、作品の一部として
「そういう大人向けの表現がある」作品だという注意喚起は
演劇をつくる側の皆さんに、劇団さんに。
どうか判るように、真摯に伝えていただきたい。
そう、強く、願うのです。
貞操観念って、人それぞれですよね。
そして、人間の、とても繊細な部分でもある。
繊細だから、気をつけて配慮すべき部分だと
私は思っているのです。
芸術の一部なんだから、多少大人の過激描写があっても
それありきで創っている。
それは「生きる人間の一部」なんだし、それが舞台の芸術表現だから。
っていうものの創り方は、
それはそういう創り方もあるだろうと思うのですが
だからこそ、そこは
「こういう作りの芝居をしています。」
という部分を、もっとわかりやすく
皆が目にするチラシやHPのサイト、あらすじに
一文でもいい。
わかるように注意書きを、表示して欲しいのです。
思っている以上に、「アダルティ表現」に対して
繊細な人は、多いです。
私以外にも、きっと。
舞台芸術は大好きだけど、
そこはどうしても、受け入れられない表現があるし
それは過去にうけた傷が、とても影響していたりするので、どうしようもできない。
なので極力、察知して
そういうものを回避するようにはしている。
だけど、今回は回避できなかった。
チラシを見かけて、楽しそうだから観に来てみたよ!
って、劇団さんの傾向を知らず
気軽に観に来ていた人も、きっといると思うんです。
私の行った回は、親子連れの方々もいらっしゃった。
全年齢対象の、楽しく観られる作かと思って観に来てみれば
かなりアダルティなシーンがあった。
衝撃を受けて、舞台ってこういうものなんだ。
って、出逢った舞台芸術によって
傷をうけたり、トラウマになって帰っていった人はいないだろうか。
そう思ってしまったのです。
もちろん、歌や踊り、トータルの演劇の創り方は
本当に、素晴らしいもので素敵だった。
だから、勿体ないなとも思った。
だからこそ、「オトナな表現がある時」は
どうか、もっとわかるようにしてほしい。
演劇芸術に関わる方には、本当に
そこはお願いしたいのです。
なので、今回のこのnoteを
書きました。
そして、舞台芸術に携わる方々が
日々、本当に繊細な場所で、
役者として、舞台に立たれている事。
改めて、その繊細さや
大変さの、ほんの一部だけですが
ひしひしと、感じました。
そういう側面も含めて表現することは
とてもその役者さん自身にも
影響が大きいものだと思うから。
役者として表現することの大変さ。
その繊細な側で、覚悟をもって
そこに立たれていらっしゃることを。
観る側は、大好きな役者さん達を
大切に、真摯に。
応援している味方でありたいなと
改めて、とても強く、思いました。
そして、
芸術は楽しむけれど
自分の許容範囲は無理はしないように
自分も大切にする。
そして、人を大切にしていると感じるところの
創り手さんを、役者さんを、応援する。
感謝をもって、これからも
舞台芸術を楽しみたいです。
少しでも、だれかに、なにかが
伝わっていてくれたら、嬉しいです。