ソラシェア入門、何から始めればよいですか?【ソラシェア運営者が解説】
こんにちは、上空シェアリングsora:shareの運営チームです。
ソラシェアの事が気になっており使ってみたいけど、何から始めれば良いかわからない方、「上空をシェアして、空という資産を運用する? なんか気になるけど、何から始めればいいの?空いている土地(の空)を登録できるみたいだけど、具体的にどのように活用すればいいんだろう…。具体的な方法を教えてください。」
本記事では、このような疑問にお答えします。
(本記事の内容:ソラシェアを使いたい土地所有者の疑問を解決!)
1.まず、ソラシェアを理解する
2.スカイマーケットでの稼ぎ方
3.スカイロード(空の道)での稼ぎ方
4.ドローンの法律を理解する
5.自分の事業とのシナジーを考える
1.まず、ソラシェアを理解する
ソラシェアとはドローンユーザと土地所有者(ランドオーナー)のマッチングプラットホームです。実際のサイトはこちら。本記事ではランドオーナーの立場に立った説明を行ないます。(ドローンユーザ向けの記事は別途作成しますのでお楽しみに。)
ランドオーナーにとってソラシェアは、自分が持っている土地の上空をドローンユーザに貸し出すことができるサービスです。ソラシェア上で展開しているサービスは二つ、スカイマーケットとスカイロードがあります。
現在、誰でも利用できるのはスカイマーケットのみとなります。スカイロードはドローン物流用の「空の道」を開拓するもので、運営会社のトルビズオンとの特別な契約が必要になります。まずは始めやすいスカイマーケットの利用法について、次の章から解説します。
2.スカイマーケットでの稼ぎ方(登録無料)
スカイマーケットのユーザは、ドローンユーザとランドオーナー(土地所有者)の二種類に分かれます。ドローンユーザは自分がドローンを飛ばしたい場所をサービスから選択し、課金して飛ばすことができます。
ランドオーナーは自分が権利を持っている土地の上空をドローンユーザに貸し出すことにより、収入を得ることが可能です。一時間あたり1,000円が入る仕組みになっており、イメージとしては空き地の駐車場運営に似ています。
登録の方法は、こちらのYouTube動画にて詳細を解説しております。所有する遊休地をお持ちで空からの収入の獲得に興味がある方は、是非sora:shareにご登録ください。登録料は無料です。
また、ソラシェアにはNG登録という機能があります。これは自分の土地上空をドローンユーザや事業者に飛ばして欲しくない方向けの機能になります。民法207条で土地所有権が上空まで認められているものの、現状の法制度では、自分の土地上空を他者のドローンが飛行することを拒否することは困難で、下手をすると飛ばされ放題になっています。ソラシェアを利用頂くことでその飛行禁止エリアとして、NGスカイの意思表示をすることが可能になるのです。
3.スカイロードでの稼ぎ方
続いて、ソラシェアが展開しているもうひとつのサービス、スカイロードについてご説明します。スカイロードでは複数の地権者に対して、上空を物流用ドローンが飛行することに対する許可を連続して獲得することで、町や農地、山林の上空に空路を敷設するサービスです。
ただ現状の法制度では、ドローンをどこでも自由に飛ばすことはできません。人口集中地区での飛行や夜間飛行などのリスクの高い飛行を許可制とする他、特に重要なポイントは「第三者上空飛行」を禁止している点です。
第三者上空飛行の禁止とは、ドローンが第三者(人物・車両等)の直上を飛行させることを禁止したもので、このルールがある限り、街中でのドローン配送の実現は絶望的になります。もちろんこれは、ドローンが墜落などした場合に、第三者に損害を与える(最悪のケースで死傷など)ことを防ぐための処置なので、地上の生活者を守るという観点では非常に重要なルールです。
しかし国は2022年を目処に、免許制度やドローンの機体検定制度を整えることで、この第三者上空飛行を解禁する方向で調整しています。つまり2022年以降は、街中においてもドローン物流が実現する可能性が高く、スカイロードを用いて先行して空路を確保することで大きなビジネス機会を捉えることができるのです。
スカイロードでは、共に空路を開拓して頂けるパートナー(スカイディベロッパー)を随時募集しておりますので、ご興味ある方は、こちらのメールアドレス( info@truebizon.com )にタイトルを「スカイディベロッパー希望」としてメッセージを送ってみてください。
4.ドローンの法律を理解する
スカイマーケットにしても、スカイロードにしても、始めるに当たってはドローンに関する法律をざっくり理解しておく必要があります。ここでは基本的なルールを説明していきたいと思います。
ドローンに関する法律は、主に航空法にまとめられており、こちらの国土交通省のサイトを見れば全て掲載しているのですが、正直分かりにくいです。ですので、ここではランドオーナーとして、最低限おさえておくべきルールのみ、ご紹介します。以下の二つのカテゴリを認識してください。
①無人航空機の飛行の許可が必要となる空域
(A)空港の近く
(B)人口集中地区の上空
(C)150m以上の高さの空域
この三つのエリアは国交省からの許可なしに飛ばすことができません。ランドオーナーの視点から注意すべきなのは、空港の近く、人口集中地区については、登録してもドローンユーザが利用しづらい(国交省からの許可が必要なため)ことを認識してください。
ソラシェアのスカイマーケットに入ると、地図の左下に「DID(人口集中地区)を表示する」というボックスにチェックを入れることで赤いアミカケでDIDが表示されるようになっているので、登録する場所がDIDかどうか、事前チェックしてみてください。
②承認が必要となる飛行の方法
続いて、上記6つの飛行方法をとる際も国土交通省からの承認が必要になります。ソラシェアのランドオーナー側が理解しておくべき点は、このうち夜間飛行、目視外飛行、30m未満の飛行です。
夜間飛行禁止とは、日の出前、日没後のドローン飛行には許可がいるということです。初心者向けのドローン練習場として空を貸し出す際に、時間設定に気をつけましょう。ソラシェアでは夜間の貸し出しも可能になっておりますが、リスクを避けたい方は空の解放時間を日中に限定するのがよいでしょう。
目視外飛行禁止とは、目で見えないくらい遠くにドローンを飛行させる際は許可がいるということです。ランドオーナーのあなたが広大な空(数ヘクタール以上)を登録する場合は、ドローンユーザ側に目視外飛行の許可が必要なことを理解してください。逆に許可をもっている人が目視外飛行の練習をするために山林などを利用したいニーズもありますので、周囲に登録されている空との差別化を図るのもよいかもしれません。
30m未満の飛行禁止とは、第三者および第三者の車両、物件と30m以上、ドローンを離して運用しなければならないというルールです。想像してみると、第三者と必ず30m離してドローンを運用するのは極めて難しく、人が住んでいるエリアでドローンを飛ばすにはほぼマストな申請になっています。
逆に考えると、ランドオーナーはソラシェア上でドローンユーザと契約を交わすことで第三者でなくなります。つまり、ドローンユーザの申請負担は大きく減り、自由に飛ばせるという価値を提供できるのです。
このようにドローンには厳しい航空法の制約があるため、どこでも自由に飛ばせない現状があることをご認識してください。
5.自分の事業とのシナジーを考える
本記事ではソラシェアの活用法、およびドローンに関する法規制についてご紹介しました。最後に、法規制でかんじがらめのドローンユーザ側のニーズがあることを知ったあなたが取るべき戦略について考えてみましょう。
復習です。ランドオーナーは自分が所有する空き地を、ソラシェア上でドローンユーザに解放することでマネタイズすることができます。単価は現在、1時間1,000円の価格設定をスタンダードにしています。
単純に土地をお持ちの方が、スカイマーケットに空を貸し出して収益を受け取るのが基本的なソラシェアでの稼ぎ方です。しかし別の方法として、他の事業と組み合わせるという手法もあります。
飛ばし放題のsora:share Unlimitedに登録すれば、1時間1000円の課金をすることはできませんが、無料で使える空のメリットにドローンユーザが集まります。そこで無料で空を使ってもらう代わりに、宿泊施設や飲食、ドローンスクール等の体験型サービスを楽しんで頂くというマネタイズの方法もあるのです。
このように、自分が所有する空を使ってどうやって事業シナジーを作るかを考えてみましょう。空という新しい資産を活用して、あなたに新しいビジネス機会をもたらす、それがソラシェアの役割です。空を気軽に取引できる、空のメルカリのようなポジションを心がけてサービスを展開していきたいと考えております。
ランドオーナー様の登録費用は無料ですので、まずは気軽にご登録頂けますと嬉しいです。
(ソラシェアサポート一同)
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