希望前線を追いかけて。

noteの存在を思いだして最近こっちで更新してるので、今回はこっちに。
ここの再開前の最終更新日が6年前だったのびっくりしましたね。
2015年のライブ履歴が最後の投稿で、看板の写真がぶわっと上がってて懐かしく追いかけながら、この年に私はドラマストアと出会ったんだよな、と思うと実に感慨深い。

出会って6年目の、ドラマストアの新譜の話をします。

長くなりそうだから、記事は曲ごとに分けましょう。
ということで、1本目は「希望前線」
もうタイトルからして絶対好きじゃん、って思ってたって話は最初にしておく。
曲を聴く前に、タイトルで心を揺さぶられることが時折ある。それこそ、泣いてしまうこともある。
希望前線は、聴く前から絶対好きだってわかってた。
だから何にも心配してなかったよ。
新譜を聴く時はいつだって期待の裏側にほんの少しの怖さがあるけれど、この曲に関しては信頼しかなかった。

そもそもにして、ドラマストアの三曲入りシングルに対してはアルバム以上に個人的な期待値も評価も高い。
いつだって、タイプの違う三曲で、名刺代わりになりそうな円盤出してくるドラマストアが私は大好きだ。
念のためシングルの復習をしておきましょうねそうしましょう。

『APOLLO』
1.アポロ
2.ハルモニア
3.革命前夜
アポロは今回通常版にて再録されてますね。いろいろとあれなのでそれぞれの盤の収録物については別立てするけど、ひとつ言うならめちゃくちゃバランスが良くなってしました。あとドラムもめっちゃ良くなってたし、私はサビでハイに振り切らない海さんのこの声がめちゃくちゃ好き。

『UNICYCLE』
1.アンサイクル
2.シティトークが終わらない
3.青い栞
シティトークは今回初回限定盤Bにスペシャルアレンジが入っていて、んん!?鍵盤ハーモニカの音がするぞ??とか、アコギの音だな!?とか、いろいろ耳慣れない音に翻弄されつつもなんだか音楽の時間って感じがして私は好きですよ。

『ラストダイアリー』
1.ラストダイアリー
2.あさきゆめみし
3.ハロー彗星

『ラブソングはいらない』
1.ラブソングはいらない
2.イリーガルハイ
3.Work & Work

こうしてみると、今回の三曲の色組はUNICYCLEに近いのかも知れないなぁ。
疾走感のある空の青と、ポップ体の華やかさと、懐かしいような切なさ。
今をしっかり描きながら、これは私の好きになったドラマストアだ、と感じさせるのって、こういう部分なのかも知れないなぁ。わからなくなって途方に暮れてしまうような、そういうこともあるから、『新鮮さ』と『らしさ』を絶妙に配合してくる三曲シングルほんとに好きです。

前振りが長いのはいつものことだけど。笑
ひとまずMVを観てくれ。
https://youtu.be/rayhwQXoXRU
演奏シーンどん!なMVが大好きというかもうそれ以外ほぼ観ないと言っても過言ではないくらい本人たちの演奏風景が映ってるMV好きなのでこのMVはとてもうれしいし大好きなんだけど、いかんせん三半規管が弱いものだからこのスピードでぐるぐるすると酔うって言う。笑
酔いと闘いながらMV観るって何なんだろうな。笑

ぐるぐる回ると言えばPlastic Treeの「みらいいろ」もそうだけれど、あれはもう少しゆっくりだったかなぁ。って思って見返してみたらやっぱりもう少しゆっくりだったし左右どっちにも回転してましたね。
ほぼモノクロで廃墟なんだけど、この曲は彼らの中ではとても希望的な曲に振り分けられると思うし、希望前線を再生したついでに是非観てください、ドラマストアとはタイプが違うけど彼らも僕の大切です。というか、りゅうたろうさんは、ぼくのかみさま、です。

すぐ脱線するのは悪い癖だとは思うんだけど、私はいくつもの物語と音楽で構成されているので、あっちもこっちも話したくなっちゃうんだよ、そしてできれば接点のない愛おしいものたちを、私の語りを接点にしてでも識って欲しいって、思うんだよ。
それは何度も言うけれど、私がある人の語る愛をきっかけに泣き崩れるほど大切な音楽に出会ったことがあるからで、良質なスピーカーの話も何度もしているから詳細は割愛するとしても、私の叫ぶ、「好きだ」が誰かの心に届いてくれたのなら、そうして私の愛しいものがいずれ見ず知らずの誰かにとっても愛しいものになったのなら、そんなしあわせなことはないんじゃないのかな。
それは種を撒くこと、なんじゃないかと思う。
それが、お金を掛けた宣伝とは違う、口コミの強さ、なんじゃないのかな。
(余談だけどお金を掛けた宣伝は宣伝ですごくだいじなのだよ。コミュニティにおいてものを言うのはきっと口コミの方だし、SNS社会においてコミュニティそのものが大きくなっているとは思うんだけど、宣伝、と、口コミ、は別々のアプローチの話なわけですよ。その辺の話は前にnoteに書いたな)
ひとまず話の本筋からは離れるのでこの話はここでぶった切りますが、みんな好きを語れよ!重めに!って言いたい。

曲の話を、します。
サビから入る曲がドラマストアはとても多いけど、この突き抜けるような青さで一気に世界が明るくなるのは、アポロやアンサイクル、世界はまだ僕を知らない、の系譜だ。
眩いばかりの光を撒き散らしながら疾走していく青。
その眩しさで簡単に泣きそうになってしまうし、いつだってこの色の曲に、ほら行くぞ!前向け!って背中を叩かれてきたのだ。

海さんのハイトーンが上空に抜けていくのがとても気持ちが良くて、駆けだしていきたくなる。
ドラマストアの音楽は冬の色が多いけれど、希望前線は初夏の色だ。
暑さを孕む木洩れ日の中で、爽やかな風の音を聴く。青と緑。私の好きな色。

「生まれ変われるなら何になりたいんだろう」

何度となく問われる。MVではいくつもの「私」が回転する。
それでも何度でも同じ答しか僕は返せない。
このままでいいよ、このままがいいよ。
あの頃思い描いていた今とは違っても、私はちゃんと幸せで、夢見たことが適わなくても、別の夢がまた手の中に在って、ここまで私はちゃんと、ひとつずつ選んできたから。

ドラマストアは、海さんは、「選択」をとてもだいじにしてくれる。
君の心が向かう先は何?ちゃんと見て?
って、そうやって、真っ直ぐな眼でこちらの心を覗き込んでくる。
その度に、背筋が正される気がする。
何かを選ぶこと、は同時に選ばない物を選ぶと言うこと。
ここを、今のドラマストアの傍を選んだのだって、僕自身だ。
選んだ自分を信じたいし、信じていて欲しいって思ってる。

ここにある希望は、選択を積み重ねた先の、未来だ。

どう生きたって後悔は出る。誰かのせいにするのではなく、自分の心の向かう方へ。って海さんが昔くれた言葉を思い出す。
僕らは音楽で、いつでも少しだけ力を貸すから。って。
それを、強く思い出すのが、僕にとっての希望前線という曲だ。

苦しくて怖くて泣いてばかりだった私に、青空をくれた。
いつかの夢を、躊躇っていた一歩を、ドラマストアの音楽に背を押されて選んだ。
それは私の生活を、豊かにしてくれている。

手を引かれるだけなんて、連れて行って欲しいなんて、そんなんじゃない。
手を繋いでいたい、一緒に歩いて行きたい。
選ぶ、とはそういうことだ、と思ってるから。
お互いに想い合って、お互いに背を押し合って、選んだ時間が重なっているならそれはとても幸せなことだ。

君が歌う。笑う。叫ぶ。
ここにいるって、見つけてって、見失わないでって、呼んでいる。
その声を、僕はここでちゃんと聞いている。
その声はまだこんなにも、僕の心に届いている。


希望前線は、眼の前だ。
届かなくても、届きたくて、目一杯に手を伸ばす。
虹の麓、なんてどこにあるのかわからないけれど、はじまりはいつだって音が届いたこの胸の奥にあって、そのことは忘れずにいたい。

時に泣いてしまうほどの愛おしさを抱えて、いつかの約束を握って、何度でもドラマストアの傍まで僕は走って行く。
それはきっと、虹の麓に辿り着くようなことだ。

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