2024.8.11 TREASURE05X

この数年でライブに行くほど好きなバンドが軒並み活休やら解散やらをしていて、
ライブハウスに行かないから新しい音楽に出会うこともなくて、
だから近年のサーキットラインナップがさっぱりわからないんだよね。
もともとフェス系が苦手なのも手伝って、食指が動かないことが前よりも増えた。
でも、TREASURE05Xだけは動向を気にしていて、
それは単純に私がell系列が好きだ、って言うのがあると思う。
この箱で、好きなバンドのライブが観たい、はずっと言ってることだと思う。
謎の自信でfewsは今年出る、と思ってたし、だから告知が出た時にはにこにこした。

ところで、私はそれでも世界が続くならの音楽を聞いてきた人間なのだけれど、
活動休止前の名古屋での最後のライブがfews出演日と被ってしまったんですよね。
近年、聞くことが減り、ライブに足を運ぶ回数が減ったとはいえ、
活休とサーキットを比べられるのか、って言う話ではあってさ、
fewsのために確保してた日程だけどタイテ次第で諦めなきゃならないなって思ってた。
実際、海さんには、無理かも~、って伝えてたし、
それはそっちを優先してあげて、とも言ってもらってた。
しのさんは自分たちを優先してほしい、なんて言わない人だから、
来なくても大丈夫になったのなはそれがいい、って言う人だから、
海さんの言葉はありがたかったな。

良い整理番号もらってたんだけど、
開場必着を諦めれば両方観れるのでは!?ってなるタイテだったので、
どちらも行く、って決めた結果、今これを書いている。

前置きがめちゃくちゃ長くなった…。笑


ひとつ前のOrganic Callから観てたんですが、印象変わりました…?
前に観たのがほんとに随分前だから記憶が定かじゃないんだけど。
どういう音楽がやりたくて、どういうステージングをしたいのか、
というのがよくわかるライブだったな。
その分、ちょっともったいなかったな…、
と思う部分はあるけどその辺は好みの問題だから割愛。



fewsの話をします。
treasureは3会場だし内部移動できると言うのもあって、
転換で人がごっそり抜けるんだよね。
上手の後ろの段差にいたんだけど、
そこからでも転換始めにステージの真ん中に座る海さんがよく見えてた。
久しぶりにルーチン見たなぁ。
あの姿を見てると、心が凪いでいく。
すぐにスタッフさんに声をかけられて中断してたけど、1分ほど待ってあげて欲しかったな…。

リハはブルータス
ツアーまでお預け、みたいな話をしてたと思うんだけど、
先月のKHSでの差し替えと言い、自分たちが待てないfews愛おしい。
近年の私はサーキットリハはゆるっと観るタイプなのであれだけれど、
リハからきゃっきゃと手を挙げる子たちをにこにこしながら眺めてました。
良いね良いね、楽しみだね。

E.L.Lは名古屋で一番好きな箱だ。
だからここに立つfewsのこと絶対に見たかった。
諦められなかった大きな要因は、それだと思う。
リハの時点でもう、この広いステージに立ってる姿がうれしくて、
心がぎゅうぎゅうしてたししあわせでにこにこしてた。

余談だけど、ドラマストアはアポロのバンドだったから、
ell系列とのご縁がほとんどなかったし、同じキャパだとクアトロだったんだよね。
私はellの子なのでそれがずっと淋しくてell系列を熱望してて、
たまにSIZEやFITS ALLがあるとテンション爆上がりしてた。
アポロがなくなったのは好きな箱だったからすごく残念なんだけど、
fewsがellでやってくれるのはそれも大きいと思うから個人的には怪我の功名っていうか。
サーキットだけじゃなく、この一番大きなE.L.Lでワンマンが観たいよ。
お願いだから、ワンマンはクアトロでする、とか言わないでくれよ、
クアトロでもいいけど、圧倒的にELLが好きだからELLでもやって…。
という個人的な想いを強くしています。


定刻でスタートするのがサーキットのいいところ。
別会場からも続々人が集まってくるのもうれしい。
視界大丈夫かな、って思ったけど全然問題なかった。
上手三段目、かずやさんが真正面によく見える箇所。
ずーっとかずやさん観てたな…普段見えないから…。
ちなみに私はellならこの三段目が好きです。
下手の民なので下手に行けるなら行きたいんだけど、
fewsはかずやさんの位置の関係もあって上手に居がち。
かずやさんのこと大好きだな、って思うよね(大好きだよ)

いつもの通り、緊張してた。
ライブに馴れることがない、いつもすごくドキドキしてる。
青闇の中に姿を見留めて、ゆっくりと息を吐き出した。
ここからの30分が、私のTREASUREのすべてだ。
いや、あの、時間拘束的な意味で。

ステージに向かう期待と緊張が弾けるようにして、
海さんのまっすぐな声が始まりを告げる、一曲目はピリオドを打て
夜が明けるようなこの始まりが、とても美しくて僕は好きだよ。
ちゃんと終わって、ここから始める匂いがする。
始まるんじゃなく、始める、能動的な印象で心が浮足立つ。

眩い光と輪郭のくっきりした音が降ってきて、
ああ、E.L.Lの音だなぁ、光だなぁってうれしくなった。
広い空間に響き渡る一音一音が、眩く見えた。
広いステージが似合う、その姿を見れたのがうれしかった。

感情が昂って、照度を上げていく照明はまるで代弁者のようで、
もっともっと、って高くへと向かっていく音に手を伸ばして、
終わりの向こうにあった今が、ぐんと存在感を増して、
ああ、今のこの子たちを観てほしいなって、思ったんだ。

僕は誰だ、と自信に満ちた顔で歌い問う海さんのこと見たら、
この歌のそばで、って強く強く思ってしまうよ。
セリフじゃなく本音だった僕だけの声を聴け、って声を聞くたびに、
それがうれしくて、私は泣いてしまいそうになるんだよ。

大好きな箱で観るという個人的な特別感も相俟って、
一曲目にしてすでに満腹状態の私。
いい滑り出しでした。


そしてなだれ込むSweet Home!
この定番の流れが私は大好きだし、2曲目が良く似合うSweet Home
わっと駆けだしてくる華やかな音たちににこにこしちゃう。
満面の笑みで煽るかずやさんが可愛くて仕方ないし、
飛び跳ねて笑うはるきさんの手元から、
転がりあふれていく華やかなメロディ、ほんとに素敵。

色とりどりの紙吹雪を連想させるピアノとギターが、
ell系列の照明で印象にブーストを掛けられて、
SIZEでもFITS ALLでもその華やかさでキャッキャしちゃう人だから、
一番大きなとこでこの色鮮やかな明るさを浴びて胸がいっぱいだった。

しあわせいっぱいの気持ちでステージを見つめてたら、
ふいに海さんに指をさされてびっくりして、
そしたらそのままハートを書かれたので、!!?って動揺した。笑
突然のファンサ何事。
目が合ってぱぁあああっと笑う(可愛い)ことはあっても、
そういう物理的なファンサされたこと今まであったか…?って我が身を振り返っちゃった。笑

海さんにはKHSの時にそれでも世界が続くならのことで、
TREASUREはタイテ次第で行けないかも~、って言ってたんだけど、
もしかしたら覚えててくれたのかな。
一ファンのいうことなんて覚えてなくていいんだよ。

だいぶびっくりしたのでそのあとの細かいことは覚えてません!


サーキットフェスで海さんが話すことが私は好きで、
ずっと応援している人のことはもちろんなんだけど、
この場所の一期一会を本当に大切してるのがわかるんだよな。

他のバンドを観に来て、fewsは初めての人もいると思う。
前進バンドからお世話になっていて、fewsとして帰ってこれてうれしいです。
名前のごとくきらきらしたイベントだと思います。
この先にクアトロがあったり、

まで聞いて、海さん!!!TREASUREはクアトロ系列じゃないからないよ!!?ってなった私。笑
いやまじで、TREASUREはここの次はダイホなので…、
そしてそのあとはラグーナなので。
いちばんおっきなところまで行こうな。
話を戻す。

目当てのバンドを観に来てたまたまひとつ前だった名前をも知らないような原石が、
磨けば磨くほど大切になっていく宝物になったりする感覚、みんなも知ってると思う。
ひとつでも多くの宝物を見つけられるイベントになったらいいなと思うし、
そのうちのひとつが僕たちfewsであったらうれしいです。


MC明けはmaybe you
だったのは覚えてるんだけど、あんまり記憶がないな。
maybe youはこう、なんていうか、可愛いね、以外の感想があまりなくて…。
強烈に覚えてることがないと可愛い手触りだけ残ってふわふわしてる。

ちなみに私はmaybe youのベースがすごく好きなので、
見える状況ならこうたさんの手元を見ているし、
この日は真正面のかずやさんをひたすら見つめてた覚えはある。

あとステージの上がすごく明るかった。
カラフル、というよりは、明るい。
きらきらしてて、眩しかったなぁ。
眩しかったから、詳細を覚えてないのかな。
好きな人は眩しいから顔を正確に覚えられないっていうもんね(そうじゃない)


easy loveのドラムが好きだって話は何度だって飽きずにします。
かずやさんが真正面に抜けて見えるのがうれしくて、
にっこにこしながらかずやさんを見つめてた。

ずっと音楽が好きだけど音楽には詳しくないから、
私には感覚的なことしか言えないのだけれど、
かずやさんの音は点ではなくて面で触れる印象が強くて、
こういう曲ではそれが顕著になる。
背中に掌で触れるような、そういう体温と共にある柔らかさ。
叩いてるときの表情も、優しいんだよね。

2曲目から続く暖色カラーが心をほわほわにして、
好きだけで、優しい気持ちだけで、あふれていられたらよかったけど、
「僕の胸に広がる雲が雨を誘う」で実はいつも一瞬、泣きそうになる。
泣かないで、って祈るように思う。
私の中に積み重なったいくつもの音楽が誘う、それは幻影だって知ってる。

海さんが優しい顔で数えるように「好き」を繰り返して、
その陽だまり色が微かな痛みを覆い隠してしまう。
きっとそうやって、この想いも繰り返していくんだろうなぁ。


そのままノーマライゼーションだったと記憶している。
泣き崩れそうになってしまったから細かな記憶はないんだけれど、
ステージの内側から膨れるようにしてあふれ落ちる光に、
やっぱりこの曲はダイヤモンドダストなんだな、って思った。
真夏のサーキットフェスに、清冽な冬の美しさが浮かび上がって、
きらきらと乱反射する光に心が塗れていく。

E.L.Lでドラマストアが観たかったんだ。
ずっとずっと、ここで、ドラマストアのライブが観たかった。
でも、ドラマストアは自身ではクアトロを選ぶ人たちだったから、
TREASUREのステージじゃないと見れないだろうな、って思ってた。
その願いは、叶わないまま終わったんだ。

でも、こうしてfewsが今そのステージに立って想いを届けてくれていて、
そのことに胸が絞られて、ぼろぼろと涙が出た。
予定がギチギチだってわかっててもなお、諦められなかったのは、
SIZEでもFITS ALLでもなく、E.L.Lだったからだよ。
どうしてもこの広いステージで、
僕にとって特別で大好きなステージで歌う海さんに、会いたかった。

叶わなかった夢が、こうして別の形で叶う、
それをうれしいと思える自分でよかったと思う。
読めなくなった物語も、走り出した物語も、
背負ったリュックの中に入っていて、その重みの、なんと愛しいことか。

「小さな夢叶えてここに居る」
そう歌う声で、泣き崩れて、うずくまってしまいそうだった。
私が勝手に託し続けてる夢が両手で掬い上げられたみたいだった。

力強く、まっすぐに響く陽だまり色の声を浴びて、
ここにいたい、と振り絞るように思って、ぼろぼろと涙が出た。
眩しくて、尊くて、祈りのような時間だった。

海さんの音楽のそばがいい。

変わらない想いが自分の中にあって、
ああ本当に、ノーマライゼーションが響く今でよかったなって、
fewsの音楽として形してくれてありがとうって、改めて思ったんだ。

後この日のノーマライゼーションのベースめちゃくちゃ体に響いたんだよね。
体内で増殖するみたいだった。
輪郭をなぞったり、脈動を感じたり、そういう存在を確かにする音好きだから、
そういう音をくれたのがうれしかったなぁ。


ぼろぼろに泣いてたからラストMCで何を話してたかほぼ記憶にないのだけれど、
TREASUREの頃って地震があったあたりで、南海トラフの警戒時期だったんだよね。
怖い、っていう思いを抱えながらステージに立ってるって、教えてくれて、
そんな中で楽しいを共有できたことがうれしいって、
だから、次の名古屋は無理してでも来てほしいって、
海さんがそんなこというのすごく珍しかったからそれだけはよく、覚えてる。
生きて必ずまた会いましょう、っていう声が、耳に残っている。

ドラマストアの話を何度もして申し訳ないんだけど、
岐阜Rootsでライブした日は台風の直後だったんだよね。
あの日の海さんの言葉を、思い出した。
こんな時にライブしててもいいのかっていう想いでステージに立ってたあの日のあの子たちに、
こんな時だからそこに変わらず立って音楽を届けてくれていることが、
あの日の私にとっては途方もない救いだったことを、思い出してた。

ここで日常を過ごしてたって、不安はあるよ。
外からくる人はなおさらだと思うよ。
そんな中でここまで来てくれてありがとう、って思ったし、
先の約束をしようとしてくれる言葉に涙が出た。


MC中に落ち着けようと思った涙が収まらないまま、
ラストはアンダーソング
ねぇ、このMCからのアンダーソングですよ?
泣き止ませないつもりか!!!

イントロのピアノがまばゆい光を連れてきて、
暗闇からまろび出るような感覚がいつだって涙腺に来る。
そんな風にして、私は音楽に手を伸ばしてきたから。
だから、暗めの照明がイントロに合わせて照度を増していくのがめちゃくちゃ良くて一気に涙腺が弛んだし、
空を見上げる仕種もその時の青を含む照明もとても、良かったんだ。

縋りつくようにして音楽を聴くのはやめたい。
でも、どうしたって、置いて行かないで、と願ってしまう。
崩れ落ちるようにして泣いてしまって、
あふれた感情ばかりが、記憶に残っている。

それでも世界が続くならが、歩みを止める。
これまでにも、息継ぎのように止まっては歩いてきた彼らだ。
でも、今回のそれはなんだか長引きそうに思えて、
戻ってきたときにはもしかしたらこの形ではないのかもしれないという不安があって、
だからね、だから、目の前に迫るそれが怖かった。

消えない歌なんてない方がいい、ってしのさんは歌ったけど、
その方がきっといいって私も思うんだけど、
消えない歌がそこに在ってほしいと私は今も身勝手に願ってしまう。
何年も離れていてもしのさんの歌が私に書き込まれているように、
痛くても消えないでって、どうしたって思ってしまう。

消えないで、と響く声が、内側の声に重なって、
泣きながら、必死になって手を伸ばしていた。
どうか、どうか、これ以上は、って祈るように思っていた。
好きに生きればいいって思ってるし、
歌い続けてほしいのは私のわがままだ。
でもできるなら、ずっとそばで音楽が鳴っていてほしい。

心臓の音を追いかけるように低音を追いかけて、
光に塗れるステージの上が求めるすべてみたいで、
しあわせで、苦しくて、愛しかった。



1.ピリオドを打て
2.Sweet Home
3.maybe you
4.easy loveの心意気
5.ノーマライゼーション
6.アンダーソング


本当はそのまましばらく泣いていたかったけれど、
それでも世界が続くならの名古屋ラストの開場が迫っているので泣いている場合ではない。
ばたばたと会場を後にして電車に飛び乗りました。

サーキットが好きじゃない私が唯一、行く!ってすぐ言うのがTREASUREで。
ずっとE.L.Lで観たいと思ってたのを叶えてもらって。
fewsのためだけのお出かけにはなってしまったけれど、
とてもとても、うれしくて大切な時間をもらったなぁ。
無理にでも行くって決めてよかった。
ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!