熊野古道で迷子になった話
和歌山のゲストハウスで住み込みしてみる、
のDay6
来るまで全然知らなかったのだけど
今私がいる和歌山のすさみ町は
世界遺産に登録されている
「紀伊山地の霊場と参詣道」
の一部である
「熊野古道」に隣接している
実際、今私が働いている
lacomaゲストハウスに
一泊してくれた
フランス人の夫婦も
熊野古道を巡っているらしく
いろいろ教えてくれた
彼らは40日かけて全部回るらしい
私はそこまではできないけど
せっかくこの地に来たのだから、と思い
一日お休みの今日、
熊野古道の一部を
回ってみることにした
私が行ったのは
熊野古道の中でも「長井坂」というエリア
今いる江住駅からも1-2駅の範囲だし近いし
楽しんでいけるやろ~と思っていた
が、大変だった
今回ひとりで回ることにしたのだけど
そういえば私はめちゃめちゃ方向音痴だし
(そもそもひとりでハイキングとかしたことない)
本来は周参見駅側から見老津駅側に
向かうルートが正規ルートらしいのだけど
今回は周参見駅のカフェを
ゴールにしたかったので
見老津駅側から周参見駅側に向かうという
言わば逆走ルートを選んでいた
逆走ルートがダメとかはなさそうだったし
どちらからでも行けるみたいな感じだったけど
たぶん正規ルートであればわかりやすい道も
逆走ルートだとわかりづらい道も
結構あって、
さまよいさまよい
途中まじで帰れないんじゃないか
って思ったくらいだったのだけど
トータルは
アドベンチャーで
自然も美しくて
素晴らしかったので
記録しておこうと思う
前半はとても調子がよかった
トトロの森にいるような
木々に囲まれた道で
とても清々しかったし
道もわかりやすかった
後半のはじめ、
わかりやすい森の道ではなく
急にめちゃめちゃ田舎の
田んぼの中を歩くみたいになり
これ合ってる?とちょっと疑いも
あったけど
目印になってる神社も見つけられたので
問題はなかった
(ここらへんでちょいちょいあった
右左どっち、みたいな分岐路も
問題なくクリアしていた)
ただ、この後田んぼを抜けて
また森に入っていったあたり
(タオの峠というあたり)から
雲行き怪しくなっていった
そもそも、
半分をすぎているのに
すれ違った熊野古道ハイヤーが
前半で会ったおじちゃんたち一組だけで
ほぼ一人で歩いていたのだけど
森に入って進んでいると
蜘蛛の巣に引っかかるようになった
クモが蜘蛛の巣はれるくらい
人が通っていないってこと??
あのおじちゃんたち
ここも通ったんじゃないの??
と不安になりつつ
進むしかないので
木の棒をお祓いしている神主みたいな感じで
振り回しながら歩いていたけど
(蜘蛛の巣撃退)
後半の途中にある
馬転展望所ってところが一番の曲者で。
ここに永遠にたどり着けなくて
いったりきたり
合計1時間はさまよってたと思う
道っぽいところを突き進んでいたら
明らかに車がびゅんびゅん通る
大通りに出てしまって
この大通りの脇すぐの
フェンスも何もない道を歩くの危険すぎる
(ゴールからも全然遠い)
って引き返したり。
結局、マップをよく見たら
「木の階段を気を付けながら降りる」
ってあったので
スルーしちゃったなと思い
そこまで戻ったのだけど
その木の階段がこれで
いや、降りる側ならわかるかもだけど
登る側は見つけられんわ!!!って
思わず声出た
(逆走してるのは私なのでなんも言えない)
馬転展望所には観音様がいるらしくて
それを目指してすごい山道を
わりと果てしなく
がんばって登ってたんだけど
観音様が崖の下に見えたものの
どうやったらその観音様のところに
いけるのかがわからなくて
直線でいこうとすると
険しい道しかなくて
どう考えても
この道おじおばは
通れないから違うよな
って思い引き返し
みたいなことをずっとやってた
結局ほんとに
人っ子一人おらずみたいな状況だし。
結局仕方ないから来た道を
戻って戻って戻ったら
なんか別の道が出てきて
観音様からは絶対遠のく道だと思ったけど
ここしかないので進んでみることにした
そこらへんで電波も圏外になり
このまま進んで千と千尋の神隠しみたいに
異世界にいってしまったらどうしよう
とか思いながら
左に太陽があるから
方向としては間違ってないはず、
とかめちゃめちゃ原始的に考えながら
進んでいったら
結果観音様にはたどり着かなかったけど
なんか合ってる帰路に合流出来て
無事に帰還
あの観音様への行き方は
いまだにわからず。。
私にとっては幻の観音様になった
ゴールにしたかった周参見駅のカフェも
結局やってなくて
逆走ルートで苦労した意味!!
ってなったけど
1人で迷子になるっていう
アドベンチャーできたし
どんなに迷ってても
吹いてくる風が本当に気持ちよかったし
最後周参見駅で超きれいな
夕日を独り占めできたからいいかな
(こんなきれいなのに誰もおらんかった)
熊野古道は平安時代から
天皇はじめたくさんの人が参詣してるらしいけど
みんな凄いなって思った
(たぶんみんな逆走してないだけ)
思ったよりちゃんと登山だったし
結果5時間くらい歩きっぱなしだったから
体バキバキだけど
良い運動ということで
ほんといけてよかった〜