騙される幸せ

もう7年のような、まだ7年のような。
あの日は、仙台にいたんですよね…。

震災の日に寄せて。
2012年の3月に書いたブログの再掲です。
「騙される幸せ」

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あの日から一年が経ちました。

いろいろな人がいろいろなことを語っています。いろいろな人が、いろいろな体験をしたから、当たり前です。
仙台にいて地震にあった自分も、語るべきがあるのだと思います。

でも、多くを語るのは別の人に委ねます。
すでに多くの人がいろいろなことを語っているからです。

いろんな人が語ったいろんなことの中から、自分にとって意味のあることだけを拾い出すのは、とても困難なことです。

たくさんあればあるほど、どれから手をつけていいか分からなくなってしまう。

そして、それは当然のように行動にまで繋げることができなくなってしまう。
あれもしろ、これもやれ、って言われ、嫌になっちゃって何もしない。何もできない。

自分の知っている人には、そんなふうに思ってほしくないのです。

行動に繋がらないと意味がない。
「今」できることをしなきゃいけない。

とにかく、いま生きている人は「次」に備える。それが「今」できることです。

なので、一つだけ。

もし、普段持ち歩いている鞄に一つだけ加えるのなら?

それは懐中電灯です。出来れば手回し充電式のもの。

夜になると暗くなる。

そんな当たり前のことを、震災の夜には実感しました。
大きな地震が起きたら、かなりの確率で停電します。(あの日もそうでした)
暗くてなにも見えない、視界が無い、というのはものすごく不安になります。
だって、足を一歩出す先がどうなってるかわからないなんて怖いでしょう?

都市の明るさに慣れた自分達には、灯りのない夜、漆黒の闇は想像できません。
大げさではなくて、本当に本当に想像できないのです。

(停電になった仙台市では、夜空がとてもきれいでした。星がこんなに見えるんだ…そう思った人は多かったと思います。電気が戻るまでの4日間、ずっと夜空を見上げてました)

大きく揺れているときは何もできません。
とにかく、自分の体を守ること。これに集中しましょう。

そして、揺れがおさまってからの次の行動に灯りは必須です。

だまされたと思って。

そして、ほんとにだまされちゃったよ、結局使わなかったよ。という日がいつかきますように。

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読んでいただいて、
ありがとうございました。

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